2013年12月31日火曜日

シンガポール 観光+α  ~ホステルでの滞在~

シンガポール旅行からすでに2週間ぐらい経ってしまった。
もはや懐かしい感じ…。
この旅行で不思議だったのは、ずっと一人で旅行していたはずなのに、何だかずっと一人っていう気が全くしなかったこと。

理由の一つには、SNSでフレンチ・ミューファンの方たちとやりとりをしていたことがあるけれど、もう一つは、滞在先ををホステルにしていたからだと思う。

シンガポール旅行は、もちろん、NDP観劇が第一の目的ではあったが、観劇は夜だけなので、もちろん、観光もしようと思っていた(結局そんなにできなかったけど。)。

観劇で夜でかけることはわかっていたので、ホテル代はできるだけ安く上げようと思っていた。(ソウルガラコンのときにわりといいホテルに泊まったが、ホテル滞在時間が3時間ぐらいだったという苦い経験がある(苦笑))。

というわけで、今回は、ホステルに泊まることにした。ホステル自体には学生時代泊まったことがあったが、ホステルにソロツーリストとして泊まったのは、この年齢にして初めてだった。

着いたときは常夏。蒸し蒸ししてて、本当に12月かと思った。  
 
 
職場の同期からは、社会人○年目で、なぜ敢えて、空港に泊まっちゃったり、ホステルという若干不便な環境を敢えて選ぶのかといぶかしがられたが、自分の場合、「旅行」というと、ゆったりどこかで、とかいうことはほとんど頭になく、何か1つでもいいから挑戦しようというやたら能動的人間になってしまったりする。敢えて、楽ではない方法を使うのが、逆に楽しい。

今回の羽田夜明かしも、ベンチを行ったりきたりして、寝るには最適とは言い難かったけど、みんな寝静まって、シンとした空港内を自由に歩き回ったり、夜景を堪能できたり、個人的には結構エキサイティングな体験だった。
 
現地に行ってからも、地図がほとんど読めないくせに、あまりバスや電車は使わず、地上をできるだけ歩きたいと思う方で、結果、道に迷ってしまうのだが、そこでいろいろな意味でlost in translationになるのも結構好きだったりする。=だから、観光地をたくさん回ることができない笑。
 

近くにあったやたらと窓がカラフルな建物。
  
さて、ホステルの話に戻ると、シンガポールはMBSでもわかるように、高級ホテルはベイエリアに山ほどあり、泊まろうと思えば、そういうステキホテルに泊まることは可能だ。でも、ホステルを検索していたら、やはり清潔さが第一の国なので、ヨーロッパなどに比べて、衛生環境はかなりよさそうな印象を受けた。

自分としては、寝る場所とシャワーが清潔であればそれ以外は特に気にならなかったので、会場にわりあい近いクラーク・キーエリアのホステルを予約することにした。

 
スーパーガーリーだったベッドルーム。でもコンセントとライトが
付いていたし、普通に満足だった。
 
ホステルに入ってみると、想像以上に清潔だった。ビジネスホテルと比較してしまうと、やはり、ピカピカとはいかないけれど、これで1泊3,000円しないのだから、私には大満足だった。駅からも数分だったし、大通りに面していたので安全面も問題ない。

一応女子だけの部屋に予約をとり、すでに2名が泊まっていたが、人自体は出払っていて、最初に自分が着いたときは部屋に一人だった。そうこうしているうちに、アジア系の女の子が入ってきた。

自分は初対面の人と話すのはかなり苦手な方なので、黙っていたら向こうもだんまり。。。超気まずい。でも、そのことに気づかれたくないから気まずくないフリをして、ひたすらメールチェック等をする。そのうちその女の子がどこかに出て行った。

またしばらくすると、今度は、欧米系の女性(自分より年上っぽい感じの人)が入ってきた。今度こそ黙っていてはいかんと思い、small talkの定番、お天気トークで話しかけてみる。とりあえず、暑すぎてびびったので、彼女に"It's hot isn't it?"と話しかけてみる。すると、彼女も"Yes, it's warm."と返してくれる。Warm?ってレベルなのか?と思いつつ、どこから来たのと聞いたら、メキシコ出身だけど、今はアイルランドのダブリンで働いているの、と教えてくれた。自分も日本から来たと言っておく。

ホステルの近くからMBSを望む。
 
ラテン系の人だからか、すごく明るい人で話しやすい。ホステルに長時間滞在する予定はなかったけど、優しそうな人と同室になれてちょっとほっとする自分。その後、何しにシンガポールに来たのかお互い聞きあって、彼女は、彼氏が休みが取れなかったので、ホリデーで一人アジアを旅していて、バリから今日、シンガポールに来たと教えてくれた。私が、MBSのショーを見に来たというと多少驚いてはいたけど、特にだからどうという感じではなく(一瞬、ちょっと不思議ガールに思われないために、ホリデーでと言おうかと思ったが、それもそれでどうかと思い正直に話してみた笑。)。それもほっとした。

その後も自分がヨーロッパに旅行に行くのが好き、みたいな話をしたり(日本でホリデー1週間以上取るのってけっこう大変なの、というと、え、そうなの!?と驚いていた。(→たいていのヨーロッパの人の反応だけど笑。)。)、話下手の自分としては、かなり話をすることができた。

彼女もこの日にシンガポールに着いて、チャイナタウンとかは既に回ってみたけど、活気があって面白かったと教えてくれた。夕方、私はMBSにショーを見に行くというと一緒に散歩しない?と誘ってもらったけど、結局彼女の洗濯物の都合と私の出発時刻が合わず、一緒には行けなかった。でも、だからお互い悪いなと思う必要もなく、彼女も大人なので、その辺がさっぱりとしていて、個人的には助かった。

 

ホステルの廊下。この机で、ミューファンの人たちと
深夜にやりとりしたり、リシャールに手紙を
書いたりしていた笑。まさに家感覚だった。

初日観劇のあとは、止むを得ずタクシーで帰ったため、ホステルに着いた時には24:00を回っていた。でも、ナイトスポットのクラーク・キー近くのホステルだからか、普通に起きている人がいた。場所がらか、欧米人の人も多く、何となく、イギリスで語学研修を受けていたころを思い出していた。

いろいろなことを終えて、部屋に戻ったのは、25:00くらいだと思うが、部屋に入って、暗い中ごそごそしていると、上記の女性とは別の女の子が、大丈夫?と気を使って電気をつけてくれた。Sorry to disturb you.と言うと、昼間寝ていて眠くないから全然大丈夫(笑)と言われて、ちょっと安心した。ホステルってこういうやりとりがあるんだ、とちょっとした発見。

次の日の朝、昨日、親切にしてくれたメキシコ人の女性と、一緒にホステルの朝食を食べに行く。朝食と言っても、シリアルとトーストぐらいだが、そういうのも嫌いではないので、普通にそれを食べる。たまたま座ったテーブルにいた女の子は、昨日、私が深夜に戻ってきたときに電気をつけてくれた女の子だった。他にも3か月くらいすでにシンガポールにいる男の人もいて、何となく、その輪の中に入る感じになった。彼女はスウェーデン人で、ウクライナでなぜか飛行機の足止めを喰らい、シンガポールで疲れ切っていたため、昼はずっと寝ていたらしかった。

彼女も、明るい感じの子で、今日は何するの?とお互い聞いたり、昨日何したかを聞いたり、それなりに話をすることができた。(が、最近英語を話さな過ぎて、おかしな英語表現を連発してしまったorz...) 彼女はこの日にチェックアウトしていったが、荷造りをしていたときにたまたま一緒に部屋にいたので、シンガポールでのショッピングの話をしたが、ヴィクトリア・シークレットに買い物に行ったのに、香水しか売ってなかったの。。。と嘆いていた(笑)。

やっぱりホステルにきているということで、一人旅をしている人は特に、結構みんなオープンかつ自由な感じの人が多い気がした。名前すらお互い聞かないけど、つかずはなれずというか、ディープな部分にまで干渉をすることはないけれど、でもそれでも情報交換をしたり、ちょっとした助け合いをしたり、個人的にかなり居心地が良かった。

近代的な建物群。
 
2回目の観劇後も出待ちをしてたりしていて、深夜にホステルに戻った。
で、次の日のシンガポールを発つ日。

朝食の時間、また、メキシコ人の女性が一緒に朝食どう?と誘ってくれた。優しい。そして、昨日はなにした?トークをまたして、彼女の方は、昨日他の滞在者に勧められたナイトサファリに行くのはやめて(檻に閉じ込められている動物を見るのって、なんだかかわいそう。。。と言っていた。)、マリーナ・ベイのスーパーツリーがある植物園の方を回っていたらしい。ただ、この日は、実は昼から大雨になり、雷も鳴っていたので、植物園を回るのを途中でやめたのだという。

私の方は、この日は、シンガポール国立博物館に行ったので、その話をしたり、2度目の観劇や出待ちの話をしたりした。彼女は、すごく落ち着いた大人の女性だったので、また観劇したとか言ったらグルーピー活動をしている変な女の子、、、と引かれるかと思いきや、「あら、歌手の人たちと会えたの?よかったわね。」と言ってくれ、偏見を持たずちゃんと話を聞いてくれたのがちょっとうれしかった。

その後、お互いの身の上話やクリスマス、お正月の話などたわいのない話をしたが、ちょっとほっこりする時間を過ごすことができた。最後のほうに誕生日の話になり、お互い2月生まれだとわかった。そのとき、年齢をお互い聞き、彼女が34歳、と教えてくれた。ホステルといっても、意外とみんな超ヤングな感じの人たちばかりではないのだ、とこのとき知った。

彼女の方が先にチェックアウトしていったのだが、彼女は、ホテルを出るときにわざわざまだダイニングルームにいる私のところまできてくれて、「一緒に話をすることができて楽しかったわ。Have a nice day!」と言って、ホステルを後にしていった。

思い返すと、彼女には、名前すら聞かなかった。一緒の写真も撮っていない。話していた時間も、朝食のとき2回ぐらいで、大した話はしていなかったと思う。でも、何だか、とっても楽しい時間を過ごすことができたし、とても居心地がよかった。

朝起きて、誰かと話ができるというのは、完全ソロツーリストをしていたときには、なかったことだし、逆に友達と言ったときには、こういった新しい出会いというのはあまりなかった。

基本的に自分は、友人と旅行するか、完全なソロツーリスト@ホテルで一人というパターンでしか行動したことがなかったので、この中間の一人で旅してるようで、でも完全に一人じゃない、みたいな関係は新鮮であり、楽しかった。自分では一人行動大好き人間だと思っていたけれど、やっぱりホテルで一人とかだと意外と時間を持て余すことも多く、ホステルという選択肢は、意外と自分にあっているのではという気がした。

また今度、一人旅をすることがあったら、今度は積極的にホステルを選択してみようかな。。。


2013年12月27日金曜日

NDP tournée Singapour (番外編) ~シンガポールNDP公演(出待ち)~

Singapour, je t'aime... ~思い出の出待ち~
 
English Version is here

実は、シンガポール公演の自分の裏テーマが出待ちをして、リシャールにランボーについて聞いてみるということでした(爆)。(第一の目的は、日本で達成できなかった最前列での鑑賞。)


ダンサーのアントニー、エリシア、マット。
みんなの優しさが忘れられません…。
本当にありがとう。
そして、このショット、あんまりない取り合わせ^^
 
というわけで、2日目、公演が終わった後、荷物を受け取って、ドキドキしながら楽屋口に行きました。

この日は雨。不安が倍増します。

そして、誰もいない…。

大丈夫なのか??と思っていたら、ダンサーの女の子が出てきました(ホッ。)。実は、私、NDP公演中にダンサーに話かけたことは一度もなかったので、顔を見ても全然誰とか全く分からず。でも、この日のダンサーの演技がすごい良かったので、意を決してこの女の子にサインください、と話しかけてみました。向こうも、ちょっとびっくり&引き気味だったけど、ちゃんとサインをくれました。


シンガポール公演のパンフの表紙。
表紙自体は結構普通です。
写真はJapan Tourのパンフと被っているものも多かったですが、
出演者情報等がこちらのほうが詳しかったです。

その後、続々とダンサーが出てきて、話かけられそうな人にとりあえずサインをいただきました。

ダンサーは、Japanツアーから結構変わっていた
印象でした。

そんなこんなで待っていたら、ロベールさんが出てきました。待ち時間の間にいろいろ言うべきことを考えておけばよかったのに、それを怠っていたためにとっさに出てきたのが、昨日は、大変でしたね。。。という何とも後ろ向き発言。確か、ロベールさんはそういうこともあるよね、的なことを言っていた気がしますが、話に詰まったので、日本から来ました、日本のファンの中にはシンガポールに来れない人もいるので、写真撮ってもいいですか?と言うと、快く写真を撮らせてくれました。そして、「君は日本のスポークスパーソンなんだね。」と言われて、思わず、「not really...」と反応してしまいました。。。そんなたいそうなことしてないです…。本当に。その後、爽やかにロベールさんは立ち去って行きました。

 
ロックポーズで決めてくれたロベールさん。
こういうお茶目なところ好きです。
ちゃんとパスを見せてくれているところも素敵。

 
サインが乾くまで待たないとね、と言われました^^

で、そのあと、ぼーっと手持無沙汰で立っていたら、メガネをかけたお兄ちゃんが私に話しかけてきてくれました。誰だかわからないので、「?」って顔をしていたら、「アクロバットだよ。」と自ら説明してくれました。「一列目にいたよね。見たよ。」とちょっとうれしいような恥ずかしいようなことを言ってくれました。ここでまた、話に詰まったので、あ、鐘に乗ったりしていたんですか?とくだらない質問をしたら、「うん、あと茶色い服を着ているのも僕たちで…」と出演シーンを説明してくれました。でもよく考えたら、自分、アクロとダンサーの区別ができていないので、説明してもらえて良かったです。

彼に、日本から来たというと、NDPは何回見たの?と聞かれたので、正直に「5回」というと、It's crazy!と言われました。うーん、crazyなのはわかっているんだけど、融通がきかない私、うまい反応ができず、とりあえず、"Yes, I know, but I love it!"といつもよりテンション高めで頑張って回答してみました笑。でも、こうやって人懐っこく話しかけてくれるのは本当にうれしかったです。ダンサーやアクロの人たちには、感動したわりにちゃんとそれを伝えることができなくて申し訳なかったです。
 
そのあと、スタッフの人たちが出てきました。一人でぼそっと立っていて、サインを私がお願いしているのを見たからか「Wow, first fanじゃないか!」と言われました。と、ここで、昨日はだれもやっぱり出待ちしてた人はいなかったんだと気づきました。(公演を見ていても、確かに出待ちしてそうな人はそういえばあんまりいなそうだった。)

スタッフの人たちも見知っている人はいなかったのですが、実は、1789の爆発事故で亡くなったマルキュスさんのお兄さんがこのツアーに参加しているのをパンフを見て知ったので、もし可能なら彼に一言ご挨拶してから帰りたいと思い、意を決して、またスタッフの人に話しかけてみました。

すると、「俺たちはスタッフだけど。」と言われ、「いえ、いいんです。トレダノさんを探しています。1789を私パリで見ていて、彼の弟さんのことを知って、話がしたいんです。」と言ってみたら、「あーフランキーね、そのうち出てくると思うよ。」と言われました。(が、しかし、結局、トレダノさんの顔がわからなかったので、挨拶できずじまいに終わりましたorz..)

で、ついでに、昨日の音消えの原因は結局なんだったんですか?と聞くと「歌手のマイクのヒューズだけが飛んじゃって、こっちには全然非はなくって、完全に劇場のせいだよ。彼らは我々に賠償金(と言ったように聞こえた)を支払うことになるだろうね。」とちょっと皮肉っぽく言われました。

自分的には、前日の散々だった公演に気落ちしているかと思いきや、みんなどっちかっていうと、「まー、アクシデントってあるよね。」っという感じか、上記のように「っつーか、マジあり得ないし。」みたいな反応が多かった気がします。それが自分としては意外というか、ほっとしました。キャストやスタッフは、ものすごい数の公演をこなしている人もいるので、ハプニングには慣れっこだから、今回のものもその一つという感覚なのかもしれません。

あと、パンフをまだキャストもスタッフも見てなかったらしく、自分の名前が載ってるか見せてと言われました。そして、自分の名前を発見して、喜んでいました。

そのあと、また別のダンサーたちの集団に何となく話しかけてサインをもらってみたら、人によって、「俺の写真ないんだけど。」と言われました(汗)。でも、とりあえず適当な場所にサインをもらいました。Thank you for the great show.と言ったら、人によっては、ニッコリ微笑んでくれる人もいてちょっとほっとしました。


その後、アレッサンドラっぽい女の子が出てきました。(この日、アレッサンドラはオフで、スタンバイしていたみたいです。)結構ロックな感じの私服でした。でも、何となく声かけづらい雰囲気(この人何してるの?って感じでチラ見されました…。いや、まあ確かに周りに誰もいなかったし、そりゃ怪しい人間だよね。)だなと思ってまごまごしていたら、喫煙コーナーでほかのイタリア人ダンサーたちとスモーキングタイムに突入してしまったので、アレッサンドラのサインは断念しました。

ダンサーたちは、みんな仲良く仲間が出てくるのを待って一緒に帰っていきました。

で、ここから結構待っていたのですが、マットやリシャールが出てくる気配がありません…。心配だなーと思っていると、マット、エリシア、ミリアム、ダンサーのアントニー(彼だけ、実は知っていた。)が一緒に出てきました。

実は、日本で女性歌手に誰も会うことができなかったので、個人的にテンションが上がりました!しかも、この日、ソワレ(パーティー)ということで、ミリアムとエリシアはばっちりメイク。超美しかったです。4人にサインしてくださいと言って、サインをもらおうとしたら中々彼らの写真が見つからず、私がまごついていたら、みんなで「探してあげるね。」と一緒に探して、サインしてくれました。彼らも初めてパンフを見たからか、「へー、こんな風になってるのねー。」とパンフ鑑賞をしていました。

ミリアム、確か左利きだったなー。
写真を撮り損ねてしまいましたが、
めっちゃ美人でした!

実は、プレミアでずっこけた後にTwitterをしたら、Mattが親切にも反応してくれたので、Mattに、あのツイッター送ったの、自分です、と言うと、「あー、あのツイッター送ってくれたの?ありがとう!」とあの飛び切りスマイルで言われ、超感動しました。

実は、東京公演やソウルガラコンでは、マットは大人気で基本的にあんまり話せる機会が実はなく、このとき、初めてまともに話をしました。このあとプレミアの悲劇について話して、確かマットも「こういうアクシデントって起きちゃうんだよねー。」と穏やかに言われた気がします。みんな、落ち込んでるというより、アクシデントはアクシデントと気持ちを切り替えてやってるんだなと思って、ちょっとホッとしました。

一人で、結構心細かったので、マットが声かけてくれたのはすごい個人的にジンときました(だから大人気だったんだねーといまさらマットのすばらしさに気づく私。)。

 
マットの優しさに感動。。。

エリシアは、想像以上に美人でビビりました。地毛のブルネットのウェービーヘアーがすごいお似合いでした。ミリアムも真っ赤なリップが超お似合いの美人さんでした。(Girls Crush!)。見てるだけで女子力が上がる気がしました^^
ミリアムに東京であなたのエスメラルダ見れなかったので、すっごくうれしかったです。と言うと、「ありがとう!」と言われ、ちょっとうれしそうで、こっちまでうれしくなってしまいました。


美しきエリシア。
明るくハキハキとしたお姉さんでした。

みんなにサインをもらって、そうだ写真!と思いだし、ソワレに行こうとしていた彼らを引き留めて(あー、でもミリアムは気づいたらいなかった(汗))写真を撮らせてもらいました(冒頭の写真。)。この瞬間のために、素敵カメラを持参していたのですが、レンズが望遠だったので、かなり後ろに下がって写真を撮ろうとしたら「そんなに下がって大丈夫?」とマットたちに心配されました笑。

で、今度は私を入れて写真をと話をしていたら、リシャールとスタッフのどなたかが一緒に出てきました。

 

 
 ソロショットをいただきました。
この日は珍しく無帽。

ソウルガラコンのとき、リシャールと話はしましたが、一瞬だったし、たぶん、自分の顔までは覚えていないだろうと思ったので、"C'est moi, ○○.(私、○○(名前)です。)"と言ってみると、"Oui"と返してくれて、それは、ちょっとほっとしました。でも、それがあまりにも抑揚がない感じ&けっこう普通に真顔で言われたので、イマイチリシャールにどんな印象を持たれているのかよくわからず、ちょっと不安に…。

でもとりあえず、「ツアーとランボーとで最近は忙しいの?」と聞くと「うん、今日はプロモーションの取材で、明日は、現地のフレンチスクールに公演に行くんだ。」と言われ、今度は逆に "How are you?"と聞かれ、ちょっとびっくり。(いや、聞き返すのがマナーだっていうのはわかっているんだけど、まさか言われると思わず。。。)とりあえず、適当にGreat!と答えてしまいました。

聞きたいことをいくつかリストアップしていたので、「ランボーについての情報があまりないから、質問してもいい?」と言うと「今じゃないとダメかな?明日はもう来ないの?(何日かいるの前提にしてるのがちょっとウケる。)今日、これから、パーティーがあって、そんなに時間が取れないんだ。」と言われてしまいました。。。

しかし、自分は次の日の深夜便で帰ることにしていたので、出待ちっていうか公演も見れない感じ。。。

その旨伝えると、

「メール(メッセのことだったらしい。)とかで送ることはできない?そのほうがいいよね。」と言われました。

メッセだったら、日本にいても同じな気が…。シンガポールまで来たのは、リシャール本人の口からお話を聞きたかったからなので、ちょっと気落ちする私。しかも、メールのほうがいい?って自分の英語そんな変だったか??と焦りました。(まーマットにも聞き返されたけどさー。→あとから考えたら、リシャールは私が話すのより書く方が楽そうだから、(まあ、実際そうなんですけど。)敢えて気を使ってメッセにしたらと提案してくれたのではないかという気がしました。)

「4、5個あるんだけど、それでも大丈夫?」と聞くと、「あ、全然かまわないよ、送ってくれさえすれば答えてあげるよ。」と言ってくれました。事前に、実は、もし公演後に会えたら、質問したい旨のお願いはしてあったのですが、こんなにあっさりオーケーしてくれるとは思わず、リシャールの気さくさにすごい感動しました。。。

ソワレがあると聞いて、とっさに「Sorry for bothering you.」と言うと、リシャールは「No, it's ok.」と言ってくれ、あくまで時間がないから、ということを強調していました。(これはかなりうれしかった。)じゃあ、メール待ってるね、と言われ、とりあえず、みんなで写真だけ撮らせてもらい、その場は別れました。

 
 
自分の映りがひどすぎて、「…。」ですが、ほかの3人が
すてきすぎる写真。これは、宝物。。。

公演で疲れていたのかもしれませんが、この日のリシャールは、東京や、ソウルでみたときよりも、静かというか、終始穏やかに話をしてくれて、あれ、こんな人だったっけ?とちょっと思ってしまいました。

リシャールに直接いろいろ聞ける!と思っていた自分は、全く何も聞けなかったことに意気消沈し、(いや、この日がソワレだったので、みんなに会えただけでも、ラッキーだったはずなんですが、思いが強かっただけに失望も大きく…。しかし、このときかなり自分本位でした。。。懺悔。しかも、シンガポールで終始英語を話していたら、頭の中が完全に英語モードになってしまい、フランス語をほぼ話さなかったという大失態。。。)

そして、ホステルについて、みんなにもらったサインを写真に撮っていて、あ、リシャールからサインもらいそびれてる!と気づき、さらに意気消沈。。。

失敗覚悟で、とりあえず、次の日入り待ちをしてみることにしました。でもあまり希望は持っていませんでした。

観光の途中で、MBSからタクシーで帰った時に気になっていたセント・アンドリューズ教会に、入ってみました。真っ白な教会。何だか心が清らかになります。特に信心深くない自分ですが、旅先の教会ではなぜかよくお祈りをしているので、ここでもお祈り。一応、リシャールに会えますように、とお祈りし、何となく記帳までして、教会をでました。

 

が、奇跡が起きました。

なんと、MBSに再び行って、楽屋口で20分ぐらい待っていたらリシャールがロベールさんと一緒に会場にやってきたところに出くわすことができました。せっかくなので、、i podにサインしてください、と言うと、リシャールが一瞬え、パンフではなく?といった反応がありましたが、いつも、これを持ち歩いているから、というと快くサインしてくれました。よくほかの人にi phone と間違われるi pod touchですが、リシャールにも「最新のi phone?」と聞かれました笑。

最初サインの下に何を書いてくれたのかわからなかったのですが、
GRINGOIREと書いてくれたらしいです。
確かに。勘が悪い自分。

そして、いかんと思いつつ、「ちょっとだけ聞きたいんだけど、ランボーのツアーっていつ始まるの?」と聞くと、「まだ、決まってないんだ。来年の1月にミーティングをする予定なんだけど。ほら、資金集めとか、いろいろ決めなきゃいけないことがあるから。でも、上海で始まるってことだけは決まってるんだ。決まったら、ちゃんと知らせるから。」と教えてくれました。そんなに焦らないで、と言う感じで言われたのがちょっと恥ずかしかったです(苦笑)。というわけで、どうやらリシャールはツアーのあとは、さらにアジアに残ってランボーの準備をする予定のようです。

ただ、リシャールはリアルに急いでいたようで、そのあと、「ウィッグとかの準備があるから、ごめんね。リストはどうなった?送ってくれたら答えるから。」といって爽やかに立ち去って行きました。まさか、質問のことをリシャールから話してくれるとは思わなかったので、これはかなりうれしかったです。→この後実際に質問は送ったのですが、さてさてどうなることやら…。返ってきた方が奇跡な気が(笑)。

このときも何だかすごく穏やかな感じでした。Ricky Ping!Matt Wong!とかやってるリシャールがちょっと信じられない笑。
 
リシャールにサインをもらった後、充実感に浸りながら食べたジェラート。
レモンライム味が甘酸っぱかった(→女子高生か!(笑))。
 
 最後、MBSを去る時の空。天気は決して
よくありませんでしたが、やろうと思ったことを
ほぼすべて達成できたので、すべてが美しく見えました。
この空の絵、忘れられません。
シンガポール、ありがとう!
 
美しかった蓮の花…。
 
何だか狐につままれたような感じで、その場にしばらくぼーっとしてしまいました。。。
それにしても、リシャールがあんなにいい人だったことに本当に感動。

一人で(アジア人なので、たぶん実年齢よりかなり若く見えたと思う。)、しかもほかに誰も出待ちをしている人がいなかったということで、キャストやスタッフの方たちはみんな、遠くからよく来たねー、という感じで本当にすごく親切にしていただきました。

出待ちは、本来、公演のおまけのはずですが、リアルにシンガーやダンサーたちに会えるので、思い出としてもなんだかやたらとvividに記憶される気が…。

本当にPricelessな思い出、幸せな瞬間でした。。。

日本に帰ってから、それぞれの方に写真とお礼のメッセを送ったら、みなさん親切に、ありがとうと返事もして下さり、またさらに感動…。

Singapour, je t'aime...
Et merci pour tout, l'équipe NDP!!!
 
シンガポールレポ、おわり。

2013年12月26日木曜日

Cadeau de Noël  ~仏検の準2級の1次に合格しました。~

久々のLanguage Learningに関する記事。
 
イブの日、仏検の合格発表があった。実は、この間、こっそり仏検の3級と準2級を受験した。
結果は、どちらも合格だった。
準2級の方は、まだ2次の会話のテストがあるのでがんばらなければいけない。
 
読解は結構得意だけれど、書き取りと文法は2年勉強したとは思えないひどいレベル。。。
未だに性と数を一致させる、というのをよく忘れる。。。"j'étais ému..."とかしょっちゅうeを落として、男になっちゃってる私(汗)。動詞の活用もかなり苦手…。むしろ、このレベルで試験をパスできたことが奇跡だ…。
 
最後の1週間に、カフェでガリガリと詰め込みでスーパー苦手な書き取りと文法をやっていたのをちょっと思い出す。。。(最近、勉強サボってるから、仏語力落ちてるなあ。)
 
ケベックやフランス出身のキャストにはできる限り、メッセージ等はフランス語で書くようにしていて、文法やスペルが間違いだらけでも一応意味は通じていたようなので、試験等を受ける必要ってあるんだろうか、と思っていたこともあったけれど、実際、受けるとなるとそれなりに勉強するし、今まで「○○(自分の名前)さんってフランス語できるの?」と言われて、「えっと、できるというか、なんというか…。」とことばに詰まっていたのもこれである程度解消できて良かった。
 
ただ、実際には、仏検でいわゆる「使える」レベルは、2級からで、それも、2級と準2級にはかなりの開きがあり、ここからの道はまだまだ長い。(特に合格といっても、満点で合格しているわけではもちろんないので…。)
 


とりあえず、3級合格のDiplômeをもらいました。
 

でも、やっぱり語学で一番大事なこと。それは、自分の伝えたいことをきちんと伝えることだと思う。語学をやっていて、一番良かったと思う瞬間は、それが達成されたときだと、リシャールやアルノーさんからいただいたすてきなメッセを見てつくづく思った。

こんなに何か伝えようと必死になったのは、卒論のリサーチで、アメリカ人の担当教官に自分が聞きだしたいことをいかにうまく聞き出すか、質問の仕方をあーでもない、こーでもない、と考えていたとき以来な気がする(笑)。

どうしたら、自分の伝えたいことができるかぎり正確に相手に伝わるか考えながら文章を作るのは、時間的にも労力的にも結構大変だが、それがきちんとした形で達成されたときの喜びは何にも代えがたい。それが、外国語ならなおさらだ。「伝える」、「伝わる」って本当に大事な瞬間。

これからも、地道に勉強を続けられればと思う。

そして、リシャールやアルノーさん、そのほかのフレンチミュージカルスターたちにフランス語で話ができるようになればと思う。

2013年12月24日火曜日

NDP tournée Singapour (J-2) ~シンガポールNDP公演(2日目)~

Quel bonheur... ~幸せな時間~

この日は元々押さえていた最前列からの鑑賞。最前列といっても、真ん中にはせず敢えてグランゴワールが目の前にくるはずのちょっと左寄りの席をゲット。東京公演では叶えられることができなかった夢のような最前列席。ここからリシャールが見れるの?と思うとテンションが上がる。
だが、1日前の悪夢のような音声トラブルのことがあったので、若干その辺は不安に思っていた。
この日は、外は昨日とは打って変わって大雨。レミゼではないが、恵みの雨となるか?



セットがとにかく近い。グランゴワールのスタンばる木の箱も
目の前に!

この日は前日とうって変わって雷雨。
 
そして、舞台が昨日のようにあっさりと始まる。最前列は照明が落ちていても基本的に何でも見えてしまうので、グランゴワール登場シーンも当然、リシャールが入ってくるのが見えた(後ろの席からだと突然グランゴワールが現われてって感じに見えるけど。)。すたすた入ってくるリシャール。入りはけっこう普通なのね。。。

そして、ライトが彼にあたる。いた。リシャールだ。
これは自分だけなのかもしれないが、真ん中ぐらいの席に座っていると、劇を「見ている」という気分にはなってもその世界に「入り込む」(フランス語だとvivreって感じだろうか。)っていう感覚にはなれない。だが最前列はまさにライブで、私の目の前でリシャールが歌を歌っている、という感じがした。

そして、最前列にきて初めてわかったのが、衣装とメイクのディテール。グランゴワールのパンツがパッチワークになっているのは知っていたが、生地が思っていた以上に厚く、カジモドのスーツと同じような生地でできていた。グランゴワールのメイクは青のアイシャドーは入っているもののそこまでケバケバしいメイクではない。

そういえば、グランゴワールとフルールドリスのウィッグが新調されていた。リシャールの方はよりエアリーな感じになって、ダンスとか踊っているときも軽やかに髪がなびいていた。エリシアの方は、以前のプラチナブロンドで帽子かぶっちゃったみたいなウィッグからナチュラルブロンドの自然な雰囲気のウィッグに改良。こちらも不自然さは大分改善された。

1列目なので、もちろんリシャールとは目線は合わないが、細かな表情の変化もよく見て取れた。声も、1日前のプレミアよりよくなっているような気がした。(まあ、彼はわりとコンスタントに歌を歌える歌手ではあるんだけど…。)

この日の配役。
カジモド… Matt Laurent
グランゴワール… Richard Charest
フロロ… Robert Marien
フェビュス… Alberto Mangia Vinci → たぶん、この日も2ndの Luca Marconiさんだった…。長髪フェビュス。
エスメラルダ … Myriam Brousseau
クロパン… Angelo Del Vecchio
フルールドリス … Elicia MacKenzie

というわけで、エスメラルダとクロパンは2ndのミリアムとアンジェロ。この日イアンは風邪を引いていたらしい。2日目にして、2ndが二人(追記→いや実は3人だったっぽい。)は多いなあと思ったが、そういう事情だったのだとあとでわかった。実は、自分は東京でアンジェロとミリアムの演技を見たことがなかった。Youtube上に流れていた映像を見ていて、2人がかなり歌がうまいのは知っていたので、二人を見れなかったことを残念に思っていたのだが、今回、偶然にもその願いが叶った。

なので、Les Sans-papiers は、今回は、アンジェロによる演技。アンジェロって体格がわりといいので、まさに「兄貴」って感じがする。歌声は、ライブも映像と同様に美しいoperaticな声だったが自分的に、アンジェロの声は、クロパンではなくカジモドで聞きたかったかも。個人的には、クロパンは、ジプシーのrebeliousな感じが強く出ているイアンの方が好みな気がした。

そして、Bohémienneでミリアム登場。確か、シンガポール公演は、キャストのボードのようなものはなかったので(自分が気づいてなかっただけか?)、歌手が登場して初めて誰が今日出演するのかわかる、というような状況だった。

Bohémienneの冒頭、また数小節、歌手のマイクの音が消えた。悪夢再びかと思ったが、数小節で復活し、その後音切れがすることはなかった。でも、マイクがないと、2、3メートル離れているだけでも歌手の声はほとんど聞こえなかった。

ミリアムのエスメラルダは美しかった。かわいいというより、美女という感じ。かつ、声がすごくきれい。ただ、エスメラルダにしてはちょっと声がきれいすぎな気がしなくもなかった。フルールドリスはすごくお似合いだったんじゃないかなという気がした。でも、いずれにしてもBelleであることには変わりはない。

そして、ダンサー、アクロバットたちについて。実は、後で知ったのだが、この日はプレスデーだったらしく、実はみんな張り切って演技をしていた模様。前日、ダンサーたちは音がボロボロな中でもすごくよかったと思ったけど、やはりこの日の方が、みんな演じきっているというか、力を出し切って演技をしている感じがした。


 
ダンサー、アクロバットの人たち(シンガポールは撮影不可だったので、
写真は東京公演のもの)。彼らがいなければ、この劇は成り立たない。
そのわりに、歌手たちに比べて、あんまり光が当たらないのがちょっとかわいそうだなと思う。 

また、1列目からの観劇ということで迫力がすごかった。振りも細かなところまでよく見えた。特に、1列に並んで舞台のせりまでいっせいに迫ってくる場面などは、目の前にダンサーたちがくるので、彼らの気迫をビシバシ感じた。そして、後ろの席ではわからなかった、ダンサーたちの表情などの演技がすごく良かった。Les Sans-papiers などの、refugeeたちのdesperateな感じの表情は鬼気迫るものがあったし、La Cour des miracles のようなここぞジプシー天下みたいなところでは、彼らのジプシーとしての誇りを感じた。

また、ダンサーたちの衣装やメイクも興味深かった(結構洋服とかを見るのも好きなので。)。遠くから見ると単なるボロボロ服(苦笑)と思っていたLes Sans-papiers の服も近くで見ると、実はけっこうこまかくデザインされている服で、メイクもそれぞれダンサーたちで違っていて見ていて面白かった。ヘアピースもどうやってつけているのかとかもわかったし、そういうのを見ているだけでもおもしろかった。

もう一つ1列目で気づいたのが、かなり大きな声でダンサーたちが叫んでいたこと。意外と後ろの席では気づかなかったが、かなり大きな声でダンサーは叫びながら演技している。(うしろの席でも聞こえることは聞こえるけど、ワー、ワー言ってるぐらいにしか感じなかった。)この声が聞こえているのと聞こえていないのとでは、だいぶ、舞台のライブ感が違う気がした。

Le mot Phœbus。リシャールが本当に目の前で歌う瞬間は何度かあったけど、はっきりこの曲のときは目の前にいたのを覚えている。 布団の上で仲良く二人で歌うこのシーン、目の前で聞くと、本当にかわいらしいカップルだった。そして、すごすごと去るリシャール。思わず微笑んでしまう。

そして、Déchiréリベンジ。今回は、ちゃんと全部歌が聞こえた。よかった、よかった。やっぱり歌があってこそ、あのダンスと走り回るのが意味をなす。そして、アルベルトルカさん、高音がときどき伸び損ねているところがあったけれど(La volupté とか。)、全体的には、emotionalでキレイな声のフェビュスだったと思う。(自分の中では、明るい高音が光っていたYvanのイメージが強いから、比較してしまうけど…。)
みんな拍手(笑)。

Belle。初日に引き続き、また、ハモりの部分でフェビュスがメインパートになっていた。ここは見せ場なので、ちゃんとしてほしかった。(たぶんのちのち調整していったとは思うけど。)

Tu vas me détruire 。東京公演で、舞台に一番近い席に座っていた時、残念ながらロベールさんは、オフで、1月のミニライブ以来楽しみにしていた至近距離のロベール・フロロが見れず、かなりがっかりした。というわけで、今回1列目でロベール・フロロを堪能することができ、すごくうれしかった。

ロベールさんは歌唱力が抜群であるのはいわずもがなだけれど、演技も素晴らしいと今回改めて感じた。特に至近距離で見ていると、フロロの苦悩、弱さ、冷徹さ、といった様々な感情が手に取るように感じられた。そして、ロベールさんのフロロだけは、あんなに邪悪なキャラ設定なのに、どうしても嫌いになれない。彼の演じるフロロはただただ哀しい。人間の「弱さ」全体が彼というキャラクターを通して表現されているような気がした。

というわけで、2日目は細かなトラブルはあったものの、わりとつつがなく第一部が終了。
Fatalité の"Oh destiny~"の音楽が流れたときは正直ほっとした。
そして、曲が終わった直後にスタッフがベッドを回収に来ていたのがちょっと面白かった(隣の人も笑っていた。)。


1列目からだと舞台袖が丸見えでした…。
なんだか舞台袖のシンガー達は楽しそうでした。
 

第二部。
1日目に横倒しになっていた光は、一応直っていた。

Les cloches 。一番前の席だとちょうど鐘は真上ぐらいになってしまって、微妙かなと思ったら、逆にアクロがよく見えて、ものすごく面白かった。こうやって演技していたんだーと発見がいっぱいだった(アクロの人たちの鐘の中での動きもよく見える。)。そして迫力も◎。この席本当によいと思った瞬間だった。

Où est-elle? フロロ、グランゴワール、クロパンが並んで最後にユニゾンになるところが美しいこの歌。私の前はちょうどロベールさんで、でもリシャールもすてきで目が右、左と忙しかった(笑)。

Les oiseaux qu'on met en cage。カジモドのナンバーで実は一番好きなのがこれだったりする。歌詞も好きだし、エスメラルダとのデュエットがたまらない。ミリアムの美しい声とマットとのハモりは最高だった。マットがブロックの高いところにいるので見づらいかと思ったがこれもそれほど違和感なく鑑賞できた。

Condamnés。ダンスがとってもよかった。前述のように、ダンサーたちの表情がこの歌もとっても良かった。なんで、俺たちはいつも追い出されなきゃいけないんだよ、という想いがひしひしと伝わってきた。

ちょっと前になるけれど、フランスでは、ジプシー(ロマ)はフランス社会と相容れないみたいな内相の発言が問題になったり、ロマの子が校外学習中にほかの生徒がいる前で強制送還されるために連れて行かれるという事件があったりしたので、この歌は、まさに現在の事象とリンクしているんだよなあと考えてしまった。

内相であるManuel Valls の「ロマは国に戻るべき」発言についての記事
http://newclassic.jp/archives/945

強制送還の事件の記事
http://www.afpbb.com/articles/-/3001793


Être prêtre et aimer une femme。これも、フロロのナンバーの中で好きな曲。神父である自分と男としての自分に苦悩するフロロbyロベールさんが何とも哀しい。そして、1列目に座って初めて気づいたのが、この歌とLa torture の間で舞台が暗転する間にロベールさんがガウンを投げ捨てていたこと笑。早着替えとはちょっと違うけど、そっか、そうだったのか、と思った。ここで、ガウンを着た表のフロロとガウンを脱いだ素のフロロが対比されているわけね、と本当に今さら気づく。

Libérés。これも、好きなナンバーの一つ。英語がFree todayという若干イケてない訳になっているのは嫌いだけど、ダンサーたちの喜びに満ち溢れた顔が本当に良かった。最後に舞台ギリギリまで歌手、ダンサーが1列に並んで、こぶしをあげて、「Free today!」と叫んで迫ってくるシーンは本当に迫力があった。あと、ダンサーたちもマイクは入ってないけど、歌を歌っていることにこのときはじめて気づいた。

Lune。真ん前ではなかったけど、リシャールが目の前でLuneを歌ってくれるというのは、なかなか素晴らしかった。リシャールってやっぱり声量あるよね、と納得。これがフランス語で聞けたらなあ。

Vivre。この曲もエスメラルダが高いところに立って、歌を歌うので、見にくいかと思いきやそこまででもなかった。むしろ、エスメラルダを仰ぎ見ることになるので、エスメラルダ(ミリアム)が神々しく感じた。ミリアムの美しい声が光っていた。

L'attaque de Notre-Dame。これは、最前列から見て一番面白かったシーンかも。このシーンはローラーがついた柵を多用した演出が特徴的だけれど、ダンサーやアクロバットの人たちがギャーと叫びながら戦うダンスをしたり、車輪がガシャンとぶつかる音など、とにかく迫力があった。

Danse mon Esmeralda。何と本当に目の前で、マットがこの歌を歌った。。。実は、私自身はこの歌がカジモドの歌で一番好きと言うわけではないけど、最後に「for you~」といってバタっと倒れるシーンが目の前だったのは、ちょっと感動的だった。いい思い出。

そして、フィナーレのカテドラル。今回は、初日のような大きなトラブルが起きることなく、終了。
ちょっとほっとした。

カーテンコールのとき、何度かロベールさんと目が合った気がした。何となく恥ずかしかったけど、思わず微笑み返してしまった。リシャールとも目を合わせようと思えば合わせられる瞬間は何度かあったけど、さすがにこれはちょっとシャイな自分には無理だった苦笑。

というわけで、最前列鑑賞を大いに楽しんでしまった。
本当に満足した観劇だった。

その後、うまくいくかほぼ賭けに近い出待ちに出発…。

À Suivre ...
出待ちについての記事はこちら

2013年12月22日日曜日

NDP tournée Singapour (première) ② ~シンガポールNDP公演(初日)②~

"Show must go on..." ~初日のまさかのトラブル~

そして、劇場へ。ヒカリエのようにMBS内に劇場があります。お客さんはこの日は初日だからか、モデルと思われるきれいなお姉さんやセレブぽい感じの人も結構見かけました。服装もけっこうお洒落目な服を着ている方が多かったです。お客さんの層も、平日夜ということで、ほとんど大人で、子どもの割合はかなり少なかった気がしました。シンガポールということもあって、いろいろな人(欧米系、中華家、インド系、マレー系etc...)がいるのも印象的でした。みんな結構開演ギリギリまで劇場外で話し込んでいる感じでした。

ロビーの入口をうろうろしていたら、アンジェロやスタッフとおぼしき人たちに遭遇しました。ごく普通に観客に紛れていたのでちょっとウケました。

 
劇場のロビー。

 
 ここで写真を撮ることができます。
 
  劇場前の様子。

 
 
チケットオフィス。

劇場の内部がこちら。あの懐かしい青い世界です。ああ、戻ってきた。と感慨にちょっと耽ってしまいました笑。初日は、真ん中の左端に近い席で鑑賞。日本のように特にチャイムが鳴ったりすることはなく、かなりナチュラルに劇開始。
 

 
劇場は、ヒカリエとほぼ同じサイズ感でした。
構造もけっこう似ている気がします。
席が、海をイメージしてか、マーブル状に
さまざまな青になっています。

 そして、ソウルガラコン以来の生リシャールが登場!何だか、とっても不思議。でも、そこに確かにリシャールがいる。。。そして、あのカテドラル。すてきすぎます。

今回の配役は、Yvanが抜けてしまった以外は、Japanツアーと同じ面々。
カジモド… Matt Laurent
グランゴワールRichard Charest
フロロRobert Marien
フェビュス Alberto Mangia Vinci →たぶん、実は2ndの Luca Marconiさんだった…。すみません。この日(っていうか2日目も。)見たフェビュスは長髪だったのですが、あとで、リシャールの写真を見ていたら短髪のフェビュスがいました。パンフだと、Lucaさんは長髪(多分、地毛が)、Albertoさんは短髪でした。
エスメラルダAlessandra Ferrari
クロパンIan Carlyle
フルールドリスElicia MacKenzie

フェビュス役のアルベルトさんは、パンフによるとイタリア版で2003年からフェビュス役でNDPに出演している方だそうです。イヴァンが出ないことは知っていたのですが、誰になるかは会場に来るまで知りませんでした。

ちなみに、今回のalternate castsですが、Japan tourで来ていたジェロームさんとガブさんは不参加のようです。今回は、グランゴワール&フェビュスがLuca Marconiさん(ローランと一緒にハムレットに出演。)、フロロがFabrisio Vogheraさんで、それ以外はJapan tourと同じです。

前半は、順調に進んでいました。個人的に印象に残ったのは、BohémienneのときのアレッサンドラとLa fête des fous のリシャール。

アレッサンドラのエスメラルダ、超かわいかったです。(出てきた瞬間「かわいいー。」と心の中で叫んでいた。)彼女がすごく若いっていうのもあるんだと思いますが、あどけなさが残るのに、妖艶でセクシーかつチャーミング。ダンスも、私は何にも束縛されず自由に生きてるの、っていう感じがすごい伝わってきました。以前、ロベールさんが言ってた、まさに「自由」を象徴する「エンジェル」。声も、きれいではあるけれど、ボエミエンヌなちょっとハスキーな感じが個人的にすごく好みです。

リシャールですが、前半なぜか一番記憶に残ったのが、La fête des fous でした。リシャールの表情が活き活きしてたのと、曲のエネルギッシュさが良かったからかな。

が、その後、信じられないアクシデントが発生。
La Cour des miraclesの途中まではちゃんと進んでいたのですが、曲の最後で、クロパンが
"At the court of the miracles~"と叫んで曲が終わるところで突然、歌手のマイクの音だけが消えました。。。(BGMは残ってた。)。若干ざわめく観客(初見の人はこういう終わり方だと思ったかも笑。)。クロパンのナンバーは自分が曲としてすごく好きなので、何でこんないいところで切れるわけ?と私も思いました。久々にイアンのキレイだけど、兄貴な感じがツボな声が聞けて喜んでいたところだったのに。

その後、客席中にいたスタッフたちが調整を始めました。会場内で飛び交うスタッフのフランス語。劇場側スタッフと思われる方がこれがライブパフォーマンスですよ、的な言い訳を言っていました。そして、確か、次のLe mot Phœbus のためにアレッサンドラとリシャールが舞台にスタンばっていたのですが、彼らもはけて、舞台も暗転し、劇場の人が出てきて、舞台の中断を宣言しました^^;

結局かなりの時間待たされ(10分はあったと思います。)、Le mot Phœbus から再開。このときちょっと面白かったのが、始まる前、なぜか、真っ暗な中マイクも入らないのに、アレッサンドラとリシャールが歌を歌っていました。(Le mot Phœbus ではなかったような気が。。。)この歌をちゃんと聴けたのは、たぶん、前のほうに座ってた人だけだったと思います。何で二人が歌を歌っていたのかは謎ですが、ちょっとかわいらしかったです。

で再開したのはよいのですが、、、また歌手のマイクの音だけが途切れ途切れ。なんか心配だなあと思っていたら、案の定、Beau comme le soleil のあと、Déchiré になった途端、アルベルトルカさんのマイクが切れました。ご存知の方はわかると思うのですが、デシレで音が切れるほどみっともない事態はありません。。。BGMだけ流れる中、パンツ一丁の男たちが肉体美を披露するダンスをし、アルベルトルカさんが口パク(に見える)で舞台を縦横無尽に走り回ります。。。あり得なさすぎます。。。最後の最後になって、ようやく歌手マイクが戻りました。ここで初めてようやくちゃんとアルベルトルカさんの歌声をちゃんと堪能できました。っていうか、アルベルトルカさんがかわいそすぎました。せっかくの見せ場なのに。

  意図せぬインターミッションに戸惑う観客たち。
その後は、マイクの音切れトラブルは一応おさまったのですが、Belleのマイクの調整が微妙で、ハモリのフェビュスパートがメインに聞こえてました…。そんなこんなで第一部は終わりました。
 
アルベルトルカさんですが、最初の方は、ちょっと調子が?と思っていたのですが(英語の発音がちょっと微妙だった気がした。)、あの衝撃のデシレ後、すごく調子が上がった気がしました笑。Belleとか良かったです。ただ、アルベルトルカさん、長髪だったので、イヴァンの短髪に見慣れてる自分からするとちょっと不思議な感じがしました。
 
 
がんばってたルカさん@フェビュス。Imagine TV映像より。
おそらく1stのアルベルトさんの体調がよくなかったために
急遽出演になったと思われます。
そのあとも、グランゴワール代役も含めて結構出ずっぱりだったんじゃないかな。
本当におつかれさまです><

一部と二部の間にももちろん、休憩がありました。休憩2回って変な感じでした。休憩中も観客は、若干呆れてる感はありましたが、返金しろよ、とかそういった事態にはならずわりと冷静でした。(個人的にはこれは返金レベルじゃ??と思ったりしましたが。)

で、第二部。ここでまたアクシデントが起きました。しょっぱなのFlorence で、カテドラルの美しい窓の光の演出のフロロ側の窓が横倒しになっていました。たぶん、すぐにfixできないと判断したのか、フロロ側の窓が消えました笑。バランス悪すぎ。ロベールさんはもちろん前を向いて最初は歌っているので、そのことにたぶん気づいてなかったと思うですが、後ろを振り向いた瞬間あれ?というような表情をしていた気がします笑。そりゃびっくりするよね。

というわけで、音関係はトラブル続きでしたが、NDPのもう一つの見せ場のダンス、アクロチームは、そんなことに影響を受けることなくいつものとおり素晴らしい演技を披露し、喝采を浴びていました。
 
その後は、大きなアクシデントもなく終わり、歌手の人たちもShow must go on精神でがんばっていた気はするのですが、多少動揺している人もいたのか、声がうわずっちゃったりとか多少あった気がします。(あと、そういえば鐘の演技も鐘を蹴り損なってるところとかあった気がする…。)
 
カーテンコールで、リシャールがいつものフランス語のカテドラルを歌う前に「みなさまの辛抱強さ、理解に感謝いたします。私たちの制御不能なところ(out of control)で技術的な問題があったことをお詫びいたします。」とお詫びの挨拶をしていました。ちょっと中国語とマレー語?でありがとうも披露していました。
 
そういえば、この日は初日でしたが、コッシアンテ先生やジル・マウさん等の特別出演はありませんでした。
 
結局、このトラブルは、会場のヒューズが歌手のマイクのみ飛んだことによるトラブルだったようで、NDPのカンパニーには何も落ち度はなかったようです。そう考えると、リシャールのお詫びはちょっと気の毒だった気が。
 
この日、本当は出待ちに挑戦しようと思っていたのですが、こんな混乱でどうなっているのかよくわからなかったのと23時を回っていたので、とりあえずこの日は何もせずホステルに戻りました。
初日にここまでずっこけるとキャストもがっかりなんじゃないかなあと心配しつつ、とりあえず次の日の公演は無事終わるといいなと思いながら、就寝しました。
 
ライブパフォーマンスなので、ある程度のアクシデントはまあ、仕方ないとしても、ここまでいくのって、ちょっとやばい気がします。とはいうものの、これはこれで何だか記憶に残る公演でした苦笑。

2日目の公演のレポはこちら

NDP tournée Singapour (première) ① ~シンガポールNDP公演(初日)①~

C'est parti!  ~いざ、シンガポール、マリーナ・ベイサンズへ~

というわけで、NDPのシンガポール公演に行ってきました。費用の関係で、羽田の早朝便に乗ることにしていたため、前日から羽田空港内で夜明かし。でも、真夜中の空港探検などできて面白かったです。




 
7時間後にシンガポール、チャンギ空港に着。


アジアだけど、広告はみんな英語。アナウンスも英語。空港もすごくきれいでした。
外に出てその暑さにびっくり。NDPメンバーの写真を見ているとかなり暑いんだろうなあとは思っていましたが、まさに夏でした。。。みんな短パンにTシャツかひらひらしたワンピース。コートとかこの国には不要なんだろうな。。。凍える東京から来た自分は、頭がおかしくなりそうでした。

 


 


とりあえず、泊まる予定のホステルに行き、その後、ちょっと休憩をしたのち、マリーナ・ベイ・サンズ(MBS)へ。

今回の旅の目的は
① 最前列で、リシャールのカテドラルを見る
② できたら出待ちをして、リシャールにランボーについて聞く
の2つあり、②については、ちょっとどうなるかわからないけれど。。。ぐらいの気持ちで行きました。(知らない会場だし、規模はでかいし。)

観劇まで時間があったので、MBS周辺の写真を撮ってみました。
MRT(電車)から降りてMBSに入るとまずこの広告が。
なんだか一人盛り上がります。

ゴンドラが通るMBS。


開放感があります。

お店もかなりオシャレ。いる人もラフな服装をしている人も
いますが、基本的にはかなり身なりのいい人が多かったです。

夕日のマリーナベイ。近代的なビル群が対岸に見えて
美しかったです。



この日、ジャッキーチェンがレッドカーペットに登場
していたようですが、観劇前には現れなかったので
見ることはできませんでした苦笑。


 
ちょっと早めに劇場の入口へ。
初日公演の様子はこちら