* If you prefer to read in English, see here.
さて、シンガポールの公演のときにリシャールにお願いしていたランボーアジア公演に関する質問リスト(話のなりゆきはこちら。)。ですが、リシャール本当に答えてくれました。しかも、想像以上に丁寧に答えてくれて、かなり感動…。いやはやなんて親切な人なのだろう。
まだ、詳細未定、の部分も多いようですが、リシャールがいろいろ答えてくれたお陰で、大分、ランボーのミュージカルの概要が具体的にわかりました。
というわけで、リシャールの回答をさっそく書いていきたいと思います。
おそらく、リシャールの言葉をそのまま聞きたい方も多いと思うのでリシャールの回答の原文も併せて載せておきます(リシャールは快く掲載の許可をしてくれました。)。
※翻訳については、私の責任で訳しており、かつ一度他のフランス語が堪能な方にチェックしていただいているので、大きな間違いはないかと思いますが、ところどころリシャールの意図を汲みとって訳しているようなところもあるので、その辺ご了承いただけると幸いです。
※ミュージカルができた経緯はこちらのページ、登場人物等に関してはこちらページにまとめてあります。下記は、これらの情報を前提にして話している部分もあるので、このミュージカルの概要を知りたい方は、先にこちらをお読みください。
さて、シンガポールの公演のときにリシャールにお願いしていたランボーアジア公演に関する質問リスト(話のなりゆきはこちら。)。ですが、リシャール本当に答えてくれました。しかも、想像以上に丁寧に答えてくれて、かなり感動…。いやはやなんて親切な人なのだろう。
まだ、詳細未定、の部分も多いようですが、リシャールがいろいろ答えてくれたお陰で、大分、ランボーのミュージカルの概要が具体的にわかりました。
というわけで、リシャールの回答をさっそく書いていきたいと思います。
おそらく、リシャールの言葉をそのまま聞きたい方も多いと思うのでリシャールの回答の原文も併せて載せておきます(リシャールは快く掲載の許可をしてくれました。)。
※翻訳については、私の責任で訳しており、かつ一度他のフランス語が堪能な方にチェックしていただいているので、大きな間違いはないかと思いますが、ところどころリシャールの意図を汲みとって訳しているようなところもあるので、その辺ご了承いただけると幸いです。
※ミュージカルができた経緯はこちらのページ、登場人物等に関してはこちらページにまとめてあります。下記は、これらの情報を前提にして話している部分もあるので、このミュージカルの概要を知りたい方は、先にこちらをお読みください。
Q1: ミュージカルのタイトルは?ミュージカルはランボーの人生全体をカバーしたものになるのか、それとも一部分(たとえば、彼が詩作を放棄する前までとか。)にフォーカスを当てたものになるのか?
Pour le moment, le titre de travail est :
RIMBAUD (UN POÈTE EN PLEIN COEUR) / Spectacle Musical. Il s’agit de l’histoire
du jeune poète entre l’âge de 15 et 20 ans. De 1870 à 1875. Cela couvre donc la
totalité de sa période de création. J’ai mis quelques uns de ses textes en
musique mais il s’agit essentiellement de chansons originales racontant son
histoire ainsi que celles des gens qui l’ont cotoyé.
今のところ、仮のタイトルは「ランボー(心を貫く詩人)/スペクタクル・ミュージカル(RIMBAUD (UN POÈTE EN PLEIN COEUR/ Spectacle Musical))」。15歳から20歳(1870年~1875年)までの間の若き詩人についての物語だよ。だから物語は、創作をしていた時代(註:ランボーは21歳頃に創作活動は放棄し、37歳で死ぬまで創作活動は行わなかったとされている。)を全部カバーしている。何曲かはランボーの作品に曲をつけたものだけど、基本的にはオリジナル曲で、ランボー自身の話や彼と交友があった人たちについて語ってるんだよ。
→タイトルは?という質問は、若干バカっぽい質問ですが、現状のofficial siteには、Rimbaud Musicalと書いてあったけれどこんなプレーンなタイトル?と疑問に思ったのと、以前リシャールが出していた写真で、RIMBAUD (UN POÈTE EN PLEIN COEURと書いてあったので、気になり聞いてみました。やっぱりこれが仮題だったようです。そして、物語のフォーカスは「詩人」だった時代ということで、彼の死までは描かれないようですね。
Photo Credit: Richard Charest |
Q2: 今作っている新バージョンは、2007年に上演されたものとはかなり違ったものになるのか(新曲や修正もいっぱいあるのか?)?2007年版は、完全版だったのかそれともまだプレビュー段階だったのか?
C’est un spectacle 2/3 chanté et 1/3 joué. Beaucoup
de scènes de jeu. 25 chansons au total. 6 personnages principaux, 16 ou 17
personnes au total sur scène. Beaucoup de nouvelles chansons et quelques
révisions de chansons existantes. La « version » 2007 était en fait
une lecture de 14 chansons sans véritable mise en scène.
2/3が歌、1/3が芝居のミュージカルで、演技の部分もいっぱいあるよ。全部で25曲。6人の主要人物(註:主要人物についてはこちら。)がいて、全部で16人か17人の舞台になる予定。新曲はいっぱいあって、すでにあった曲にもいくつか修正を加えている。2007年「版」は、実は、実際の演出は行っていない14曲の試作品だったんだ。
→かなり芝居の部分があるよ、とわざわざ書いてくれている…(汗)。日本でやらないとなると結構厳しいなあ。2007年版の写真とかを見ていると、なんだか本番のようには見えないなと思ったら、やはり2007年版はプレビュー公演で、今回が完全版ということだったようですね。(リシャールによると、lectureは、special representationだそうなので、特別公演といったところでしょうか。ことばそのものを訳すと読み合わせですが(ブロードウェイのミュージカルでこの表現を見かけたので間違いと言うわけではないと思いますが。)、実際に歌手の人たちは歌を歌っています↓)
→かなり芝居の部分があるよ、とわざわざ書いてくれている…(汗)。日本でやらないとなると結構厳しいなあ。2007年版の写真とかを見ていると、なんだか本番のようには見えないなと思ったら、やはり2007年版はプレビュー公演で、今回が完全版ということだったようですね。(リシャールによると、lectureは、special representationだそうなので、特別公演といったところでしょうか。ことばそのものを訳すと読み合わせですが(ブロードウェイのミュージカルでこの表現を見かけたので間違いと言うわけではないと思いますが。)、実際に歌手の人たちは歌を歌っています↓)
映像が若干粗いですが、何となく当時の雰囲気が伝わります。
ちなみにBGMで使われている曲の歌詞は、ランボーの
Sensation (1870年)(日本語訳はこちら)という詩そのもので、
若き日のランボーの瑞々しさが
よく伝わってくる詩です。曲も爽やかで素敵。
http://youtu.be/Z6nV_qyPZhw
"Charleville, mon soupir"
こちらもlectureのときの映像と思われるもの。
こちらはちゃんと音声も入っています。
ピアノの伴奏と一緒だととても切ない気分になる歌。
http://youtu.be/Z6nV_qyPZhw
"Charleville, mon soupir"
こちらもlectureのときの映像と思われるもの。
こちらはちゃんと音声も入っています。
ピアノの伴奏と一緒だととても切ない気分になる歌。
Q3: 今、プロダクションはどんな段階?
Les chansons sont terminées (paroles et musique) et les dialogues –le livret- sont terminés également. J’ai commencé la production musicale en studio en décembre dernier de la version définitive des chansons.
曲(詞と音楽)は完成していて、セリフ-台本-も完成しているよ。スタジオで、曲の最終版の音楽制作を去年の12月から始めているんだ。
→この感じだと、プロダクションは最終段階ということのようですね。がんばれー。
Q4: キャスティングは?キャスト(歌手)は2007年版とは違う人になるのか?リシャール本人は前回ポール・ヴェルレーヌ役を演じていたが、今回は歌手としての出演は?
Il y aura 6 personnages principaux, donc,
et 10 personnes supplémentaires sur scène. La distribution n’est pas arrêtée
pour le moment. J’ai approché des gens, je ne sais pas encore si des chanteurs
de la version 2007 seront de la distribution finale. Je n’ai pas encore pris de
décision quant à ma participation en tant que chanteur. Je me concentre pour le
moment sur la création.
6人の主要人物がいて、他に10人が出演予定なんだ。今のところ、キャスティングはまだ終わっていないよ。いろいろな人に当たってはいるけれど、2007年版の歌手の人たちが最終的な配役になるかはわからない。自分の歌手としての参加についてもまだ決めてないんだ。とりあえず今は、製作のほうに自分は集中しているよ。
→キャスティングは始めているけれど、まだいろいろ模索段階の模様。リシャールも出るかどうかまだ決まってないということなので、出演の可能性は、ないわけではなさそう。個人的にはとっても出てもらいたいですが…。ポールじゃなくて、ランボーの先生のイザンバール役とか、かなり似合うと思うんだけど。
Q5: 今のところ、ツアーではどんな都市を回る予定?
Mon objectif serait de mettre en place une tournée avec des partenaires provenant de pays visités avec Notre Dame de Paris. J’ai maintenu de bons contacts avec des gens en Russie, en Chine, au Japon, à Taiwan, en Corée du Sud ainsi qu’à Singapour. J’espère pouvoir compter sur leur soutien pour aller présenter mon spectacle dans leur ville respective.
自分としては、ノートルダム・ド・パリで訪れた国々で縁があるパートナーの人たちと一緒にツアーを実現するのが目標だよ。ロシア、中国、日本、台湾、韓国、そして、シンガポールの人たちと連絡を取り続けているんだ。自分のミュージカルをそれぞれの国の都市で上演できるよう彼らのサポートに期待しているよ。
→実は、リシャール、以前、FBで巡る都市の名前をいくつか出していた時に、日本は入っていませんでした。日本には? と聞いた時もJ'espère (I hope so.)と言ってはくれていたけど、個人的には、可能性は薄そうだなあと思っていたので(英語でhopeを使うときって、すごくやりたい気持ちはあるけれど、でも可能性としては、かなり低い、というイメージだし。)、台湾公演に行くしかないかなと思っていました。でも、この回答を見て、リシャールは実際に日本の方とコンタクトを取っているようなので、可能性がゼロではないということを知り、ちょっと日本公演の希望が見えてきたかなという気がします。Good newsが聞けるといいなあ。
Q6: 音源や歌詞を聴く/見ることはできないのか?
Je dois terminer l’enregistrement des
chansons dans leur version définitive avant de faire circuler les paroles sur
internet. Beaucoup de choses peuvent encore changer. Un album de 10 chansons
est prévu pour faire la promotion et accompagner les représentations du
spectacle. Je n’ai toutefois pas encore de date de sortie à annoncer.
インターネット上に歌詞を公開する前に曲の最終版でのレコーディングを終わらせなければいけないんだ。いろいろ変更がまだある可能性があるよ。10曲入りのアルバムを出したいと思ってるんだ。プロモーションをやるためと舞台上演に合わせてね。まだいつリリースするかとかはわからないけれど。
Q7: ランボーが偉大な詩人だったということ以外で、彼に魅了された部分は?
Rimbaud n’attendait personne avant de
prendre une décision ou de poser un geste. Il est pour moi l’exemple absolu de
la liberté libre, comme il l’appelait lui-même. Je suis touché par son
acharnement à devenir un grand poète, son talent, bien sûr, mais sa
détermination plus encore. Ses rapports avec sa mère, son professeur et son
meilleur ami me touchent énormément. Et le fait de mourir très jeune, 37 ans,
sans savoir qu’il était devenu une figure importante de la poésie représente
pour moi un élément dramatique très fort.
ランボーは、決断をしたり、行動を起こしたりするときに誰かを期待したりしなかった。僕にとっては、彼は、究極の自由な自由(liberté libre)の例なんだ。彼自身がそう表現したんだよ。もちろん、偉大な詩人になろうとした彼のがむしゃらさや才能にももちろん感動するけれど、彼の断固とした決意にもっと感動したんだ。アルチュールと彼の母親、先生、そして親友との関係性にもすごく心を打たれた。そして、詩の世界において、重要な人物になったとも知らずに37歳という若さで亡くなったという事実も自分にとっては、非常にドラマチックな要素を象徴していると思う。
"Je meurs, je me décompose dans la platitude, dans la mauvaiseté, dans la grisaille. Que voulez-vous, je m’entête affreusement à adorer la liberté libre, et... un tas de choses que « ça fait pitié », n’est-ce pas ? Je devais repartir aujourd’hui même ; je le pouvais : j’étais vêtu de neuf, j’aurais vendu ma montre, et vive la liberté ! - Donc je suis resté ! je suis resté ! - et je voudrai repartir encore bien des fois. - Allons, chapeau, capote, les deux poings dans les poches, et sortons. - Mais je resterai, je resterai. Je n’ai pas promis cela ! Mais je le ferai pour mériter votre affection : vous me l’avez dit. Je la mériterai."
Q8: 去年(2013年)の5月のソウルのガラコンで歌っていた「ヴィタリー」はどんな歌だったのか?リシャール、マットが演じていたのはそれぞれ誰だったのか。
Au Sejong Center, nous avons interprété la
chanson VITALIE (celle-là même qu’Arnaud et moi avons créé en premier). Matt
interprétait le rôle de GEORGE IZAMBARD, le professeur de Rimbaud.
J’interprétais le rôle d’Arthur Rimbaud. Il s’agit d’une discussion un peu violente
entre le jeune poète qui ne supporte plus l’emprise de sa mère et le professeur
qui tente de le ramener à la raison en lui disant de respecter sa mère. Cette
chanson marque la fin de leur amitié.
セジョン・センターで、僕たちは、ヴィタリーという曲を歌った(これは、アルノーと僕が最初に作った曲なんだよ!)。マットは、ランボーの先生であったジョルジュ・イザンバールの役を演じていて、僕は、アルチュール・ランボーの役を演じていたんだよ。この曲は、自分の母親の支配に我慢ならない若き詩人と、もうちょっと冷静になって母親を敬うべきだと彼を説得する教師との少々激しいやりとりについての曲なんだ。この曲は彼らの友情の終焉を表している。
→曲自体は良かったけど、内容が全くわからず困っていた「ヴィタリー」。詳細、ありがとう、リシャール!そして、いろいろ謎が解けました。マットはイザンバール役だったんだ。。。そして、リシャール(ランボー)が最後マットを置いて去っていく、という演出は、二人がヴィタリーに関する見解で、最後決裂したということを表わしていたと判明。どうりであんなにシリアスだったわけだ。
Q9: 「ヴィタリー」はミュージカルの中で最初にできた曲だと、オフィシャルサイトに書いてあったが、どうして、「母-息子」というテーマを最初の題材に選んだのか。
J’ai rencontré mon partenaire Arnaud Kerane lors d’un atelier d’écriture en 1999, tout juste avant de commencer Notre Dame de Paris. L’un des tout premiers textes qu’Arnaud m’ait montré concernait Vitalie Rimbaud, la mère du poète. J’ai été stupéfait que ce poète génial était en fait un mauvais fils. Je crois que chaque homme porte en lui une part de mauvais fils. Je trouvais le propos universel alors je lui ai proposé de mettre son texte en musique un jour. Sans savoir que 5 ans plus tard, en décembre 2004, je lui proposerais d’écrire un spectacle sur Arthur Rimbaud.
ノートルダム・ド・パリが始まる直前の1999年に僕はパートナーであるアルノー・ケランと作詞のワークショップで出会った。アルノーが見せてくれた最初の文章の一つが、詩人(ランボー)の母親であるヴィタリー・ランボーに関するものだった。僕は、かの偉大な詩人が実は親不孝な息子だったことにすごく驚いた。思うに、男というものは皆、自分自身の中に親不孝な息子の一面を持っていると思うんだ。僕は、普遍的なものを感じて、アルノーにいつか君の詞に曲を付けようと言っていたんだ。まさか5年後の2004年12月に、ほんとにアルノーにアルチュール・ランボーのミュージカルを書こうと提案するとは思っていなかったけどね。
ミュージカル製作のパートナーのアルノー・ケランさん。
Q10: ソウルのガラコンで演奏していたもう一つの曲の"Sauver les Apparences"の歌詞はどのような内容だったのか?
VITALIE, la mère de Rimbaud, vit des heures
sombres puisque son fils se comporte de façon inacceptable. MATHILDE, la femme
de Paul Verlaine, vit un peu la même chose puisque son mari pose des gestes
scandaleux. Il est important pour ces deux femmes de garder la tête haute et de
faire comme si tout allait bien. En français, il existe une expression qui
illustre bien ce comportement. Les deux femmes tentent de SAUVER LES
APPARENCES.
ランボーの母であるヴィタリーは、息子が彼女には受け入れ難い振る舞いをするために、暗澹たる日々を送っていた。ポール・ヴェルレーヌの妻であるマチルドも、夫が、スキャンダラスな行動(註:ポールはランボーと同性愛の関係にあり、妻と息子を置いて、2年ほどヨーロッパを2人で放浪していた。)を取っていたため、やはりヴィタリーと同じような経験をしていた。この2人の女性にとって、毅然とした態度を保ち、全てが順調であるかのように装うことは重要だったんだ。フランス語には、このような態度をとてもうまく表現した言い回しがあって、この2人の女性は「体面を保とう(=SAUVER LES APPARENCES)」としているんだ。
→さて、こちらの曲は一応、映像が存在していたので、歌詞の解読を試みてはいたのですが、あんまりその内容について自信がなかったので、改めてリシャールに聞いてみました。この曲、メロディーはかなり美しいのですが、歌詞の内容は、2人の女性が息子と夫の裏切りについて、深く傷ついた様子が切々と語られています(多分)。ですが、リシャールが述べているように、彼女たちはその感情を押し殺し、毅然とした態度を貫こうとします。というわけで、ある意味、とても悲しい曲であると同時に、でも、私たちは、それでも顔を上げて毅然として歩いていくの(marcher la tête haute)という歌詞にもあるように、女性としてのプライドも感じられるすてきな曲だと思います。
Q11: 「ランボー」のミュージカルを通して観客に伝えたいことは?あと、ファンにメッセージを。
NOTRE DAME DE PARIS m’a permis de visiter un grand nombre de pays tous plus fascinants les uns que les autres. J’ai découvert à quel point les fans de comédies musicales sont des gens passionnés, curieux et ouverts sur le monde. Je souhaite plus que tout partir à la rencontre des fans aux 4 coins du monde avec mon spectacle RIMBAUD.
J’ai choisi de raconter l’histoire d’un jeune poète prêt à tout pour réaliser son rêve parce que son histoire est universelle, que son travail est magique et que j’ai senti que le public des pays visités semblait apprécier au plus haut point les oeuvres de langue française. Vous m’avez supporté de belle façon partout où je suis passé. VOUS avez fait de Gringoire, le plus beau rôle qu’il m’ait été donné d’interpréter. J’aimerais vous rendre justice en vous proposant un spectacle magnifique, émouvant, touchant, parfois drôle et résolument moderne. MON spectacle. Je me donne rendez-vous... avec vous, le plus rapidement possible ! Merci encore de votre soutien.
ノートルダム・ド・パリのおかげで、僕は数多くの国を訪れることができた。どの国も同じぐらいみんな魅力的だった。そこで、僕はミュージカルファンがどれほど情熱的で好奇心が強くて、世界に対してオープンな人々であるかということに気づいたんだ。だから、何にもまして、自分のミュージカルである「ランボー」と共に世界中のファンに会いに行きたいと思っているよ。
自分の夢を実現しようと必死に生きた若き詩人の物語を上演しようと思ったのは、彼の物語が普遍的で、彼の業績が偉大で、僕が訪れた国の観客たちが、フランス語の作品の価値を最大限に理解してくれていると感じたからなんだ。僕がどこに行っても君たちは僕をすごく応援してくれた。まさに「君たち」が、僕が演じる機会を与えられた最も素晴らしい役であるグランゴワールを作り上げたんだよ。だから、君たちにすばらしくて、感動的で、でも同時に笑えて、大胆にモダンなミュージカルを上演することで君たちにその価値を認めて欲しいと思っているんだ。「僕」のミュージカルだから。約束するよ、できる限り早く君たちに会いに行くって!いつも応援してくれてありがとう。
→実は、私、このメッセージを最初に電車で読んでいたのですが、読みながら電車で泣きそうになりました(笑)。ランボーは、ある意味、リシャールにとって、NDPで応援してくれたファンへの恩返しの意味合いもあったんですね…。
グランゴワールは君たちが作りあげてくれたんだよ!という言葉にはもちろんグっときてしまいましたがどれほど彼が「ランボー」に強い情熱を注いでいて、どれほど誇りを持って取り組んでいるかが、言葉の一つ一つから伝わってきて何だか胸がいっぱいになってしまいました。 そして、ファンに対する感謝の気持ちをいつも忘れないリシャールらしいメッセージ。なんていい人なんだ。。。
また、個人的にフランス語での上演について、きみたちが理解してくれるから、と言及してくれていたこともうれしかったです。自分は、ノートルダムドパリを初めて知った時点で、仏語上演がかなり厳しい状況になっていたし、最近は仏語オリジナル版が日本に来るというよりは仏語ミューの翻訳版が日本に輸入されるというパターンが増えていたので、本国フランスやフランス語圏まで出向かなければフランス語上演にはなかなか出会えない状況になっていました。。。そういう意味で、フランス語で上演したいんだ、と言ってくれる人がいるというのは、とてもうれしかったです。ありがとう、リシャール!
そして、面白かったのが、リシャールから見たファンの印象(笑)→「情熱的で好奇心が強くて、世界に対してオープンな人々」。演じてる人たちからするとこういう風に見えるのかーとちょっと笑ってしまいました。確かに、外国語のミュージカルって、言葉が違うってだけじゃなくって、世界観も全く違うし、ある意味異文化交流みたいな要素って確かにある気がします。でも、こうやって言葉にされるとちょっと恥ずかしいな(笑)。
さて、以上で、今回のプチインタビューは終わりです。
翻訳にあたって、フレンチミュージカルの草分け的存在のMewさんにご協力いただきました。
どうもありがとうございます。
最後に。リシャール、本当にありがとう!
→インタビューこぼれ話はこちら。