2016年3月25日金曜日

Amadeus Mozart L'Opéra Rock観てきました!@ソウル 感想編

Amadeus Mozart L'Opera Rock(MOR)韓国公演、観劇詳細。

ミケさん、ノリノリだったぜ。。。


さて、気づいたら1年ぶりの渡韓。1年も遠征をしていなかった(!)ことに自分でもびっくりですが、セジョンセンターに着いたら、あれ、そんなに来てなかった?といつものように馴染んでしまいました笑。

セジョン、here I come! ソウルに来るとここしか来てない笑。


今回のMORで個人的に一番不思議な感覚だったのは、ソウルにいるのに、PDS(パレ・デ・スポー)でなくとも、少なくともフランスのどこかの劇場で観劇してるような錯覚に陥ったこと。

特に、ノートルダムを見たときは、フランスというよりも「etranger(異国風)」という感じの方が強く感じられて、どちらかというと無国籍感のようなものを感じていたのですが、この演目は本当にフランス産という感じがして、より最近の「フレンチミュー」という感じを強く受けました。

一番の理由はもちろん、出演者の大半がフランス人で、フランス語だから、ということなのだとは思いますが、それ以上に感じたのは、やっぱりアチア・コーエン組のミュージカルの「型」というかsignatureがそこかしこにあって、まさに、grand spectacle(もはやcomédie musicaleではない。。。)が目の前にあったからなのだと思います。そういう意味で、アチア・コーエン組が創り出したこの「grand spectacle」という様式(と自分は少なくとも思っている)の革新性というのを今回図らずも実感した気がします。



韓国でもこれだけ、ちゃんとできるんだから、ぜひ、日本でも、、、と思わずにはいられませんでした。見ていてこの演目はすごく楽しいし、ノリやすいし、初めて仏ミューをみる人も楽しめると思うので、日本でやっても絶対ウケると思います(日本版既に上演済みだしね!)。

というわけで、それぞれ気づいたことをつらつらこれからまとめようと思います。

サイン会でのフォトコール。この日はヌノ・モザールでした!

歌手、俳優

全体として、このカンパニー歌のレベルがみんな高いように思いました。そういう意味で、かなり大満足。

<Mikelangelo Loconte(Mozart)>
最初、MORの韓国公演をやる、という話になり、ミケランジェロが参加する、ということに、ええええーーーー!となっていた自分だったので、ミケランジェロが私の目の前で歌を歌っている、ということがまず信じられませんでした。。。

オーラとカリスマが半端ないっす。。。やっぱりスーパースター。


しかし、さすが、MOR旋風をフロランと巻き起こした張本人。
カリスマ度とオーラが半端なかったです。会場もやはりミケ目当てに来ている方がかなり多かった気がします。

ミケランジェロのモザールは、まさに、己の情熱、欲望のまま生きる反逆児。チャーミングで、退廃的で、周りが放っておかない。太く短く、まさに音楽にその身を捧げ、生き抜いたモザールそのものでした。このミュージカルのテーマである革新性だったり、反逆精神をロックに演じきった彼にはまさにブラボーの一言しかありません!また、そういったかっこよさと対照的に、ときどき見せるナイーブな一面や童心そのもののようなピュアなハートも見え隠れしていて、そのギャップが個人的にかなりツボりました。目の周りのキンキラメイクとかも彼じゃないときっと似合わないだろうなあ(笑)。

ただ、最初の登場シーンがあまりにもキャピキャピティーンエイジャーで登場するので、そこは、ううん、、、と思わないことも。。。そして、これはまあ仕方がないのですが、四十路ということもあって(爆)、遠目からちょっとシワが見えたり(爆)、やっぱり走りこむ演出のときは、ちょっとお疲れ?な感じのときも。ですが、カーテンコールでは、さすが、そのカリスマ性を遺憾なく発揮し、韓国ファンを虜にしていました^^

そういえば、東京で以前行われたフレンチミュージカルガラコンでリシャールが四苦八苦しながら歌っていた"Place je passe"。ミケランジェロが歌うのを見て、本来はこういう歌よね、やっぱり、、、と妙に納得しました(笑)。やはりモザール役というのはだれでもできる役ではないなあと実感。

オープニングはこんな感じ。おフランス感が満載!


<Laurent Bàn (Antonio Salieri)>
サリエリは2幕しか出てこないにもかかわらず、彼の存在感というのはやはり圧倒的。今回は、オリジナルのフロランは、アーサー王に主演中のため、ローランがサリエリ役でしたが、フロランのサリエリはダークサイド部分がクローズアップされているのに対して、ローランのサリエリはどちらかというと、苦悩している、という感じがより強く出ていて、 人間らしさが加わっていたように思います。歌い方も、フロランよりもオペラティックな感じで朗々と歌い上げる感じでした。MORのオリジナルファンの方からすると、ミケランジェロとフロランをセットで、というところもあったと思うのですが、個人的には、この2人の組み合わせというのもなかなか良かったと思います。

舞台はかなり大きく感じました。


<Solal (Leopold)>
個人的にかなりツボりました!CDよりちょっとハスキーというかクラッキングヴォイスだった気がしますが、それがまた良かった!ダンディーで渋かっこいいモザール父ちゃんに私、かなりときめいてしまいましたw。レオポルトは割合下手側に登場することが多く、私ちょうど下手よりの席に座っていたので、これ、かなり美味しかったです。背景に炎が出てきてレオポルトが登場するシーンがあるのですが、こわーいお父さんを熱演されていました。

舞台ではそんなこわーい、ソラルさんですが、オフではかなーりひょうきんなおじさんでした(笑)。サイン会でも会場に流れるモザールの曲に合わせて踊ったり、いろいろなアクションをしたりして、終始会場にいるファンを沸かせていました。チャーミング^^

サイン会の様子。みなさん丁寧に応じてました。そして、この長蛇の列。韓国MOR人気を物語る。


<Rafaëlle Cohen(Aloysia Weber)>
アロイジア役は、オリジナルのメリッサではなく、仏版ダンス・オブ・ヴァンパイアでサラ役を演じていたラファエルちゃんでした。ダンス〜でのサラ役を私はパリまで観に行ったのですが、そのときの歌うま&かわいさにかなりツボったので、今回のアロイジア役も楽しみにしていました。

が、、、結論から言うと、彼女の歌唱力はまったく問題ないのですが、役とちょっと合ってなかったかな、、、と。やっぱりオリジナルのメリッサのかわいい系の声のイメージがこの役は強いので、ラファエルちゃんのちょっと野性味がある声(だからこそ、冒険心溢れるサラ役にはぴったりだったんだけど。。。)が私の中でマッチせず、うーーーん、、、と思ってしまいました。あと、衣装やヘアも似合ってないとまでは言わないのですが、メリッサほどしっくり来ない感じが。。。配役ミスとは言いたくはないけれど、、、彼女自身は非常に歌唱力があるので、また別の役で彼女を見たいなあと思います。

ただ、オフの彼女は、本当に心優しいグッドガール。サイン会でもファン一人一人にすごく丁寧に応じていました。そして、笑顔がかわいい、っていうか、、、かわいすぎる。それだけでも胸キュンでした(おじさんアゲイン。)。日本にもいつか来てほしいなあ。


ラファエルちゃん。めっちゃかわいかった!そして、とっても丁寧。笑顔かわいすぎ。キュン死でした笑。

<Maeva Méline (Nannerl)>
いやあ、かわいかったなあ、、、。そして衣装がすごくお似合いだった!彼女はオリジナルからの出演ということですが、7年経った今も全然変わらない。。。母になったとは思えないです。歌も非常に安定してました。

<Diane Dassigny (Constance Weber)>
彼女もかわいかったです!そして、私、ときたま、マエヴァとディアンを混乱しておりました(結構違うんだけど、声もどちらもかわいい系でときどき混乱する。)。姉のアロイジアに嫉妬するシーン等、コミカルな演技が結構ある役ですが、それをすごくキュートに演じていました。同じく、彼女も歌がすごく安定していました。

ディアンが写ってる写真があまりなかった。。。


<Merwan Rim(Aubergiste & le clown)>
実は、今回の遠征、一番気になってたのは、、、メルワンだったかもしれません(なかなかマニアックな私。)。。。ロワソレイユの演技を見たときから、なんとなくビジュアルと声がかっこよく、気になっていました。

メルワン怪我してたのに、がんばってたのが泣けた。そして、ほんっといい人だった。

MORでは、比較的出番は少ないのですが、存在感はかなりあったと思います。演技もすごく良かった。特に道化師として登場するシーンでモザールを引きずりまわしながら、人間の人生の悲喜こもごもをシニカルに歌うComédie-tragédieは、メイクや衣装もそうですが、かなりインパクトがありました。

メルワンはツアー中膝を痛めて手術が必要とのことで、私が公演を見た週の次の週にフランスに帰国するということだったのですが、そんな大変な状況を一切感じさせず、飲み屋のセットのカウンターから飛び降りたり(ほんとあれ、大丈夫だったんだろうか??)、モザールと一緒にスキップしたり、プロなんだなあと見ながら感動してしまいました。そして、メルワンの演技を見ることができたのは本当にラッキーでした。

メルワンの後任は、1789でロベスピエールを演じていた、セバスチアン・アジウスが務めることになっているそうです。これはこれで楽しみだなあ。

オフのメルワンはほんっとに優しい人でした。FBの投稿とかみていても、なんだかとても優しそうな人だなと思っていたのですが、ご本人は想像をはるかに上回る親切心に溢れた方でした。今回、実はちゃんと出待ちを私はしなかったのですが、、、サイン会の去り際にメルワンにだけは声を掛けようと思い、メルワン!ファンです、会えてうれしいです!と準備してない感満載の初級フラ語で話しかけたら、「フラ語上手だね〜。」と言ってくれました(これだけで、ソウルに来た甲斐が私はあったよ(泣))。そして、快く写真を撮らせてくれました。本当にいい人だったなあ。また会いたいです、メルワン。ぜひ日本に来て〜(メルワンはどうやら十戒のときにすでに日本に来たことがあるらしいのですが。)。

<Roxane Le Texier & Charlotte Bizjak (ウェーバー家の妹たち)>
ロクサーヌは、1789のアントワネット役をしていたので、4年ぶりの再見でしたが、いやあかわいかったなあ。歌うシーンは実はほとんどないのですが、コメディエンヌっぷりを発揮していました。シャーロットちゃんは、私がいけなかったときのノートルダムでリスを演じていた方だったので、私は初見でしたが、彼女もとってもキュートガールでした。今度はこの2人がもっと歌う舞台を見たいなあ。

まさか、1789のアントワネット役のロクサーヌをアジアで観られるとは、なんだか感動でした。そしてかわいかった!


<俳優さんたち>
まとめてしまった。。。MORは、歌を歌わない俳優さん(comédien/ne)が何人か登場するのですが、アチア・コーエン組のミュージカルでは割とお笑い要員であることが多く、この演目でもわりと盛り上げ役が多かった気がします。

その中でもやはり存在感があったのは、モザールのお母さんとウェーバー家母だったと思います。モザールのお母さん役の人は、そういえばお笑い要素はほとんどなかったですが、気品があって、モザールを支える母役にぴったりでした。ウェーバー家は対して最初から最後までコメディエンヌ。そのチャーミングさで舞台を盛り上げていました。

1789やアーサー王等では、なんとなくですが、このお笑い要員が、たまに、ストーリーの妨げになるというか、敢えてここお笑い入れる必要がある?と思うところもあったのですが、、、今回のMORではそれほど気にならず、むしろ舞台にテンポが生まれて個人的に結構よかったなと思いました。

また、1789やミスタンゲットにも登場していた俳優さんも何人か参加されていたので、その方たちを見ることができたのも結構うれしかったです。

ヌノのモザール。彼はカツラを被って演じてました。みんなが思い描くモーツァルトに近いかも。


セット、ライティング

本国のものとはもちろん違うものもあると思うのだけれど(韓国版のときに使ったセットも混じっていると聞いた。)、全体として、全然見劣りしない感じがしました。とりあえず、なんでも華やか。
1789やアーサー王(映像で確認できる限りだけど)と比べると、それほどではないとはいえ、やはりりプロジェクターを使った演出も所々あって、エンターテメントとして、観ていて楽しかったです。

今回1階席→2階席と見ていて、気づいたのですが、2階席からみるとライティングが本当にすごくきれい。これはフレンチ・ミューの真骨頂なのではないかと思うのだけれど、いつ見ても本当に美しいです。特に今回好きだったのは、Je dors sur les roses。真っ赤なバラのライティングの中でモザールが、情熱的に熱唱する・・・。本当に素敵でした!

最後のシーンのモザール昇天シーンもライトがすごくきれいで、昇天していくモザールが、真っ白な光の中に入っていくという最後の演出が本当に天国へと向かうかのような感じになっていて、良かったです。

背景にいらっしゃる音楽隊の方は韓国の方でした。クラシックの要素がいろいろなところにちりばめられているのはやはりMORの見所の一つ。


衣装・ヘアメイク

モザールの大きな特徴といえば、やはりオリジナリティーに溢れたアーティスティックな衣装、ヘアメイクなのではないでしょうか。私も、今回実際舞台をみる、ということで楽しみにしていた点の一つでした。

実際、オリジナルにかなり忠実にやっているのではないかという印象を受けました。モザールの衣装だけで言っても、豹柄のコート、スパンコールキラキラの真っ赤なコート、等、時代性とかそういったことはどっかに行っていて(笑)、モザールの革新性だったり、ある種のデカダンスをそのまま表現しているような衣装が実際観てみると本当に斬新で楽しい!!!ダンサーの衣装も、本当に独自の路線をいっていました(笑)。キッチュでポップ。若干原宿ファッションを彷彿させる(笑)。

テイストは好き嫌いが結構分かれそうな感じはしたけれど(正直自分もこれってtoo muchなんじゃ?!と思わないものもなくはなかった(苦笑))、やっぱり見ていて楽しかったですし、フランスらしい華やかさがある気がしました。

特に自分は、女の子たちのドレスが独創的でありつつ、美しくて魅入ってしまいました。そういえば、アロイジアのあのどうなってるのかよくわからないヘア(!)も実際に見ることができたのはいい思い出(結構重そうに見えた。)です。Bim bam boumのミラーボールのような衣装も、実際観てみると、本当に現実とは思えない(!)美しさがあって、ミュージカルだからできる演出に、思わずため息。。。

モードが好きな人には本当にたまらない舞台だと思います。


ロビーはこんな感じでモザール写真を撮れるところがいっぱいありました笑。

ダンス

自分がダンスができるわけでもないので、こんなことを言うのは僭越ですが、1789と比べると、あまり独創的な感じがする振り付けという気はしなかった気がします。割合、単純な振りが多かったような。あと、1階席で見ると、ダンスが割と舞台の中で背景のようになってしまっているシーンが結構あり、そういう意味では、ダンスよりも歌やお芝居(これが、モザールは予想以上に楽しかった。)に割と目が行っていた気がします。

ただ、これも2階席でみると、フォーメーションの移動が非常に美しかったり、ユニゾンの部分は非常に美しかったので(やはりフレンチミューだ!と思った。)、ダンスを堪能したい方は、2階席でみることをお勧めします。

でも、やはり Le bien qui fait malは良かった!サリエリがモザールの音楽に堕ちていくところが、ダンスでとても上手く表現されてて、ボンデージ風の危険な香りがプンプンする衣装や際どい振り付け等、かっこよくてゾクゾクしました!

あと、ダンスで印象的だったのは、Je dors sur les roses。女性ソロダンサーがモザールの後ろにぴったりくっついて踊るのですが、ダンサーさんの女の子が超美人!だったことに目を奪われたのですが(おじさん、、、。)、モザールの情熱そのままを表現したかのようなエモーショナルなダンスは本当に見応えがありました。

ローランとミケランジェロと写真を撮ろうの幕(笑)。


観客

観客というのをタイトルにするのも変ですが。。。
韓国のファンはやはり熱狂的でした!そしてミケランジェロの人気はすごかった。ミケランジェロが観客の前を通るとキャー!!!と歓声が上がりました。ただ、劇中は割とみんな静かで、Tatoue moiとかノリのいい曲で拍手が出てくるかと思いきや意外と、みんな微動だにせず、舞台を見ていました笑。自分はやっぱり衝動を抑えられず(笑)こっそりノリノリになっていました。

以上、韓国版MOR観劇感想でした。



2016年3月24日木曜日

Amadeus Mozart L'Opéra Rock観てきました!@ソウル

久々の更新。。。

そして、久々の遠征。

気づいたら約1年ぶりの海外遠征でした。

リアル生活でいろいろあったため、なんだかいろいろ準備できずにソウルに出発してしまったのですが、いやはや、やはりリアル舞台は楽しかったです!

そして、アチア・コーエン組の演目を初めてアジアで観たのですが、なんだかフランスで観てるみたいで、すっごく不思議な感覚でした。
そして、これ、日本でやったら絶対ウケるよ〜〜〜、日本でもやってよ〜〜〜と思わずにはいられなかった!!!

詳細は、また後日載せようと思います^^





2016年1月4日月曜日

2016年、新たなページへ。Notre Dame de Paris キャスト卒業(涙)そして、Mozart, l'opéra rock 韓国公演決定!

2016年、また年が明けました。

昨年はいろいろなハプニングに見舞われ、遠征は2月の韓国公演しかできませんでしたが、、、今年こそは、いろいろ行きたいわ、と思う2016年の幕開けです。。。

だいぶ時間が経ってしまいましたが、、、2015年最後の衝撃なニュース。

ここ数年応援してきたリシャール含め、ノートルダム・ド・パリの古参組の大半がついに12月の10周年韓国ツアー第2ラウンドを最後に卒業。。。

来るべき時が来たとはいえ、やはり、ついにこの日が来てしまったか、、、という感じでした。

10数年以上カジモド役を務めてきたMatt Laurentやフロロ役の2ndを務めてきたJérôme Collet、 レミゼのヴァルジャンから華麗なる転身を遂げたRobert Marienも卒業とのこと。。。

もちろん、この日を覚悟はしていたものの、やっぱりNDPロスは半端ない。
そして、日本脱出不可というハプニングに見舞われたため、リシャールの最後を見届けられなかったというのもとても切ない。

今まで、何度もこれが最後だよ疑惑は出回っていたけれど、その度に新たなツアーの情報が流れてきて、今回もひょっとしたら次があるのでは、と思っていたがやはり今回こそ、最後だった模様。

実は、ノートルダムは今年の12月にフランスでの凱旋公演が決定しているそうで(振付師のマルティノ・ミュラーさん↓のFBでオーディションの写真が紹介されています。)、ひょっとしたらこの大凱旋公演(最後のフランスでの公演から10年以上経っている。。。)を最後の花道として引退なのかなあと個人的には思っていたのですが、、、甘かった(汗)。
Here we go .. Notre-Dame de Paris Le Spectacle 800 dancers auditions in 6 days )))Go Nadia Buttignol go )))
Posted by Martino Muller on 2015年12月14日
というわけで、今年の大凱旋公演は、本当におニューなチーム編成になるのではと思われます(でも、何となく若手のジョンくんとかはグランゴワール役もフェビュス役も好評だったから、残ってくれるんじゃないかなあとか勝手に予想。)。

私自身は2013年の日本公演からのファンなので、ファンとしての日は浅いものの、このミュージカルから多くのことを学び、多くの出会いがあり、スーパーチキンな私が少しだけ勇気を持てるようになったのも実はこのミュージカルのお陰だったりします。

そういう意味でも、変な話、私の人生を変えてしまったミュージカル、と言っても過言ではないので、一挙手一投足を見つめてきたシンガーの方たちが卒業してしまうというのはやっぱり寂しい。

でも、ノートルダムの新たな歴史が始まるということでもあるし、"Florence"の詞ではないけれど、古いものが新しいものに取って代わられるというのが、物事の理でもある。キャスト、スタッフ、招聘してくださった方々、舞台を作り上げてきた皆様には本当に心からありがとうと言いたい。

ノートルダムはいつも見ていて、何かの「運命」(もしくは因縁?笑)を感じさせる舞台だと思っていたけれど、今から考えても、本当に私は出会うべくして、このミュージカルに出会ったのではないか、という気がしてならない。。。

リシャールもいろいろ棚上げにされていた(と思われる)ランボーのミュージカルの件とか、きっと再開するんじゃないかという気もし、それぞれが個人のソロプロジェクトに邁進していくのかなと思います。

と、そんなこんなな複雑な2015年年末を迎えていたところ、大ニュースが。

来るらしいと言われた、Mozart, L'Opéra Rock(今回のツアーでは、Amadeusと改題)のスケジュール等の詳細が決まったらしい。

ほんとに、ほんとに、アジアに来るんだね(涙)

絶対オリジナルは仏語圏から出てくることはないだろうなと思っていたのに!
しかも、開けてびっくり。ほとんどが以前のフランスでの公演で役を演じていた方がやってくるという!!!

うっそーーー。韓国の人たちどうやったらそんなにフラミューの人たちを連れてこれるの?!という私の疑問はさておき。

ここ最近(少なくとも自分が仏ミューにハマってから)は、ロミジュリ、ノートルダム以外の公演は仏語圏以外の海外は進出しないものだと思っていた(何となく、マーケティングの観点から、本国で上演して後はDVDを製作して、3D上映@映画館をして終わり、みたいなサイクルらしきものが出来上がってるように見えたので、、、。)ので、やるらしいよ、という話が回ってきた後も、本当に実現するのかー、と半信半疑でした。でも、ちゃんとFB上でプロダクションからもいろいろインフォが流れている(ただし、韓国語で。。。)し、間違いない!
https://ko-kr.facebook.com/MASTENTER



一部の出演者、配役等はこちらのサイト(韓国語ですが)またはこちらのサイトで見られます。
これらを総合すると、↓の配役となるような気がします。

Mikelangelo Loconte: モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart)
Diane Dassigny: コンスタンツェ(Constanze)
Melissa Mars: アロイジア(Aloysia Weber)
Laurent Bàn: サリエリ(Antonio Salieri)
Maeva Méline: ナンネール(Nannerl)
Solal: レオポルト(Leopold)

やはり、オリジナルのサリエリ役のFlorent Motheは現在アーサー王に出演中なので、今回の来韓は叶わないようです。Mozart, L'Opéra Rockは、フロランの暗殺者(!)なダークな感じ+歌い方が私はツボだったので、そこはちと残念なのですが、その代わりがなんと、日本にも来て歌ってくれたローラン!これはこれで大ニュースです。フロランの後ってちょっと大変だと思いますが、新たなサリエリが見えてきそうな予感です!

物語のおさらい→英語Wiki(こちら

期間:3/11〜4/24
場所:世宗文化会館 大劇場(こちら) 
下記サイトを見たところだと、月曜以外の火曜日〜日曜日に公演あり。基本的には、平日が20:00〜、土曜日が15:00〜/19:00〜(夜公演はない日もあるよう。)、日曜日が14:00〜というスケジュールのようです(詳細は、下記サイトでお確かめください。)。

Interpark 日本語サイト↓でチケットを購入可能です。(1月3日現在、3/11〜4/1までのチケットがオープンになっています。)
http://ticket.interpark.com/Global/Play/Goods/GoodsInfo.asp?GoodsCode=15015276
チケットは、現地のチケットオフィスで購入することも可能ですが、私が去年ノートルダムを観に行ったときは、3階席しか残席がなかったので、良席で万全を期すには、やはりこちらのサイトでチケットを予約した方が無難です。

チケットは、日本語の指示に従い購入し、公演の前に現地のチケットオフィスで予約番号(予約ページを印刷しておくと良いです。)を見せ、チケットを引き換えるだけなので、それほど手間はかかりません。

そして、2016年年明け、ということで、最後はやはり、Mozartの曲で締めようかなと思います。

たぶん、多くの人がMozart, L'Opéra Rockの曲として挙げるのは、L'assasymphonieとか、Le bien qui fait malなのかなあと思うのですが(曲としてかっこいいし、ダンスとかも、Mozart, l'opéra rockの独特の世界観が全開だし。)、個人的に一番好きな歌は、Vivre à en creverというモーツァルトとサリエリ2人がミュージカル最後に歌う曲(モーツァルトの昇天の曲でもある。)です。

もちろん、物語上の二人の関係を歌った歌ではあるのですが、詞が実は、タイトルのVivre à en crever(vivreは生きる、creverははち切れる、破裂するというような意味=はちきれんばかりに生きて=人生を謳歌しよう)が示すように、「生きる」ことのbitter sweetさを実にうまく表現した曲です。

私個人の考えですが、フランスって、生きる、というか、よく生きる、ということに恐ろしく貪欲(笑)な国だと思います。でも、それでいて、力が入りすぎていなくて、いつもエフォートレス、自然体。そして、恋愛のアバンチュールな要素もやっぱり忘れない。そういうフレンチ式、すてきな生き方(笑)が凝縮されているような歌、だと思います。

でも、「いっそ死ななければならないのなら、はち切れるぐらい精一杯生きる方がいい」というサビの詞は、ハッとさせるものがあると思います(歌っているミケランジェロ(モーツァルト)の生きてやるオーラが半端ないという部分もあるのですが笑。)。そして最後に、また会おう、とモーツァルトとサリエリが言う、という部分もなかなか泣けます。

私が初めてこの曲の詞を読んだのは、実は路上だったのですが(危険!皆様は真似しないように。。。)、歌詞の意味がすべてわかったとき、何ていい詞なの!と本気で泣きそうになりました(→違う意味で危険。。。)。でも、それぐらい「生きる」ことへの執念が感じられる曲だと思います。




"いっそ死ななければならないのなら
はち切れるぐらい精一杯生き
全てを捧げるために
全てを記憶に留めよう

いっそ死ななければならないのなら
我々の笑いは死や時間さえも
欺いたと
墓碑に刻みたい"

今年は、この歌のように、よく生き、よく笑い、酸いも甘いもすべてを心に刻みながらしなやかに生きていきたいと思います笑。目指せ、フレンチ・パーソン笑。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。


2015年12月20日日曜日

"Ma place est dans la salle(私の席は劇場にある)" パリで劇場への客足を取り戻そうというキャンペーンが実施

昨日、Twitterを眺めていたら、このようなものを発見した。



カラフルな無数の舞台ポスターの中心に"Ma place est dans la salle(私の席は劇場にある)"の文字が。よく見ると、周りの小さなポスターは、どれも演目のタイトルの部分が、"Ma place est dans la salle"となっているのがわかる。

実はこれ、先月のテロ事件で減ってしまった劇場への客足を取り戻そう、というキャンペーン。12/18に劇場にみなさん来ましょう、と舞台関係者たちが人々に呼びかけを行っている。SNSでも"#maplaceestdanslasalle"という言葉やハッシュタグがいたるところで流れている。

↓このキャンペーンホームページもある。
http://www.maplaceestdanslasalle.com

アーサー王も。


Resisteも。


キャッツも。


この記事によると、テロ以降、やはり客足はかなり落ち込んでしまったということだ。特に、12月のクリスマスシーズンは、劇場の客足が一番伸びる時期だそうなので、事態は深刻そう。。。学校の校外学習の一環での観劇等がキャンセルになったり(テロ後そういった催しが一時禁止されていたらしい。)、子ども、若者の客足が落ちている、という。テロの実行犯はそういうことまでを見越してあの時期にテロを起こしたのだと思うと本当にゾッとする。

しかし、その反面、やっぱりフランスだなと思うのは、芸術、文化が「レジスタンス」であるということ。テロが劇場で起きたから劇場にもう足を運ばないというのは、却ってテロリストの思うツボ、今だからこそ、私たちは劇場に行き、舞台を楽しむことが重要なのだ、という反骨精神が至る所で見られる。日本だったらまずこういう発想は生まれないよな、、、と思ってしまった。

もちろん、テロ後、セキュリティー等の機器が導入されたり、そういった面が強化されるという変化はあるみたいだけれども、フランスが誇る舞台文化はテロには屈しないのだ、という誇りそして気合がこのキャンペーンにも感じられる気がする。

劇場以外でも、テロ後すぐJe suis en terrasse(私はテラスにいます)というスローガンと共にテラスで食事をする写真がアップされるのをよく見かけた。こういう文化的な「日常」を守る静かなる(いや、むしろうるさい?(笑))抵抗こそ実はすごく大きな意味を持つのではないのかと思った。

さきほどあげた記事の中の映像インタビューで、"Ma place est dans la salle"のキャンペーンのアイディアというのは、"de rassurer le public et dédramatiser la situation(観客を安心させ、現状を深刻なものとはとらえないこと(drameは悲劇という意味もあるので、悲劇的に考えない、あるいは、もう以前の日常は取り戻せないと悲観視する必要はない、という意味だと思う。)と述べられていて、パリの「日常」の日を絶やしてはならないという思いがここからも伝わってくる。

これから、パリの舞台文化はどうなっていくのだろう、とちょっと不安と希望とが入り混じった気持ちでこのキャンペーンのポスターを眺めてしまった。

↓#maplaceestdanslasalleのハッシュタグ。本当にいろいろな場所でこのスローガンが使われている。今こそ、団結を!との呼びかけ。





2015年12月13日日曜日

フレンチ・ミュージカルも国際化? 英語字幕付きで見られます!

仏ミューが英語字幕付きで見れる!そんな時代がやってきたようです。

Theatre in Paris.com - Experience French theatre plays with English surtitles
(シアター・イン・パリドットコム − 英語字幕でフランスの舞台劇を鑑賞しよう)
http://www.theatreinparis.com




というわけで、フランスの舞台を英語の字幕(surとなってるのは、舞台の「上」に出るから、だとか(解説)。subtitleの間違いかと思ったよ。。。)で見ることができるサービスができたようです。そんなに演目数はないようだけれど、ミュージカルだけでなく、ストレートプレイも観れるみたい。

英語でGuardian紙の記事にもなっているようです。
http://www.theguardian.com/travel/2015/dec/12/paris-theatre-augmented-reality-glasses-translation?CMP=share_btn_tw

例えば、現在パリのLe Comediaで上演中の1920年代のレビューの女王「ミスタンゲット」を描くMistinguett, reine des années folles

こんな感じで英語で舞台内容がわかる↓。

https://www.facebook.com/MistinguettOfficiel/photos/a.618426774878091.1073741828.617086191678816/937459279641504/?type=3&theater

この不思議メガネが一番気になりますが。。。↓のサイトでこの英語字幕サービスを申し込むことができるそうです。実際にこのサービスを利用した方によるとこのメガネは実は必要なかった疑惑(普通に字幕はFB写真のように舞台の上に流れていたらしい。)、、、だったそうですが笑。

→追記:上記の英語記事を読んだところ、 この不思議メガネは右側のレンズに字幕が映るメガネなそうなので、メガネ越しにはなるものの、舞台を見ながら字幕を追えるというメリットがあるそうです。確かに、日本で字幕付きの舞台を見ると字幕と舞台とで行ったり来たりするのが億劫で結局字幕放棄することも珍しくない笑。一時期話題になってたGoogleグラスよりもスクリーンが大きくバッテリーのもちがいいそうです。

http://www.theatreinparis.com/mistinguett.html

このサイトで申し込むと、
  • 字幕が見易い席にご案内(前すぎると却って見えないからね。。。)
  • 英語のプログラムをゲット
  • 観劇前に英語ができるスタッフによる舞台、会場の解説(この会場自体がとっても歴史ある建物で、ミスタンゲットも公演をしたことがある施設だから?)
  • ハイテク眼鏡でそれぞれ個人個人字幕を楽しめるシステムを試せる
といった特典がつくそうです。
したがって、舞台が始まる30分前には劇場に着いてる必要があるようです。

で、、、実際に行った方によると、これ、本当にこんな感じで超至れり尽せりな対応だったそうです。あのアンチ・イングリッシュなフランスで(英語が全然通じないというわけではないとはいえ、やっぱり仏語優位は圧倒的。。。)!しかも、non French speakersの観客もこのサービスのお陰か、結構いたそうな。

私は去年この劇をパリまで観に行ったのですが、、、自分とは大違い笑。
いやー、こんなサービスが導入されるとは夢にも思わなかったなあ。

というのも、、、実際にフランスでミュージカルをご覧になるとわかると思うのですが、観光客も多く観に行くオペラやバレエと違って、フランスにおいてミュージカルというのは、ほぼ完全に地元の人(特に家族や若者向け)向けの超ドメスティックなエンターテイメントなのです。。。したがって、外国人を観客とする発想がそもそもない。。。この点は、観光客の割合も多いブロードウェーやウェストエンドとはだいぶ違うと思います。

外国人を見かけることはほとんどないですし、仏語をわからんのに、なんでおるねん?ぐらいのプレッシャーを自分は感じました(ちょっと自意識過剰だったかもしれませんが。。。)。。。アジア系だとそれだけでかなり浮きまくります。

したがって、フランス語がわからない人にとっては非常に敷居が高いエンタメではないかなあと個人的には思っていました。エフェクトとかもちろん言葉がわからなくても面白いと思えるところはたくさんあるけれど、それでもやっぱり物語の詳細がわからないのは観ている側としては結構歯がゆい。自分も1789のときは、結局物語の全貌がわかったのは、DVDを真面目に解読してからでした。そして、えー!そうだったの??と驚くことたくさん。。。

そんな中でこんなサービス提供の開始のアナウンス。え?仏ミューもついに国際化、そして観光産業の一つとしての位置付けになったのかなあ?とちょっとびっくり。

でも、フランスのミュージカルって英語圏のものにはない良さがあると自分は思っているので、その良さを本格的にフランス側が世界にアピールしようと思って腰を上げてくれたというのなら結構うれしい気がします(そうそう、宝石は眠らせてはいかんよ!)。

そして、このサービス、フランス語がわからない or 聞き取りは難しい、でも英語がわかるというお客さんにとってはとってもうれしいサービスなのではないのでしょうか。舞台は、映画などの映像媒体と違って台本があるとはいえタイミングとかも微妙に毎回違ったり、調整がいろいろ大変そうですが、非仏語話者にとっては、大きな助けになりそうです。字幕はフランス語という言葉の響きの美しさ(これは仏ミューの醍醐味の大きな要素の一つだと個人的には思っている。)を残しながら、フランス語が十分に聞き取れない人にも理解できる手助けをしてくれるという意味でも本当に画期的なサービスだと思います。

ミスタンゲットはセリフが多く、結構早口だったので、仏語中級の自分にとっては、理解するのはかなーり厳しい舞台だったので、このサービス当時利用できたらいろいろわかったろうになあと思います。。。

もちろん、原語をちゃんと理解できるようになるのが一番ではあるけれど、そこまでたどり着くのは至難の技。そして、より多くの人にフレンチミューの世界の門戸が広がるというのは、すばらしいことだと思います。

今後サービスが広がることに期待。


2015年12月12日土曜日

2016年アルベール・コーエンさん 新作フレンチ・ミュージカル「赤と黒(Le Rouge et le Noir)」

十戒、太陽王、ロックオペラ・モーツァルト、1789 バスティーユの恋人たち等のプロデューサーであるアルベール・コーエンさんの2016年の新作のキャスティングが発表されました。

現在、パリの劇場Commediaで上演中の「Mistinguett, reine des années folles」をソロプロデュース中のアルベールさんですが、今回もソロプロデュースのよう。

題材はあのスタンダールの「赤と黒



フランス小説を舞台化ということで、とってもフランスっらしい舞台になりそう。キャスティング告知用のポスター(めちゃくちゃかっこいい!)にはNew Barock Opéraとあるので、ミュージカルといってもアチアさんと組んでいた頃のポップよりなものよりもクラシカルな歌い方に近いものになるのかな(そもそもミュージカルなんだろうか??)。。。

ミスタンゲットも、20'sの音楽をモダンにアレンジした歌を使っていたりしていて、若者がノリノリで楽しめる曲というよりは、大人が楽しめる舞台という趣向が強かったので、こちらもどちらかというと対象は大人向けの舞台になるのではないかと予想。ミスタンゲットもセリフ多めの舞台だったので、物語の内容的にもお芝居が結構出てくる舞台になるような気もします。

男女の愛憎劇。まさにフレンチが得意とする世界。

楽しみです。

2015年12月5日土曜日

1789 バスティーユの恋人たち 東宝版キャスト発表!

1789 バスティーユの恋人たち、ついに東宝版のキャストが発表になりました!

キャストや小池先生の談話

サイラモナムールの歌唱も披露。
東宝版でも書き下ろし曲があるとか。楽しみ。

上記のインタビューやこちらの記事でも出てきますが、小池先生がこのミュージカルと現代、そしてこれからの未来とのつながりを説明されているところが非常に興味深かったです。

もちろん、数週間前に起こったパリのテロがあったからこそ、ということもあるのだと思いますが、革命家、王家、普通の市井の人々、すべての人の物語であり、それが「人権宣言」に集約され、すべてはそこから始まる。そして、観客は、革命のその先に見えるものは?と問いかけられる…。それはもちろん、希望ではあるけれども、同時に大きな犠牲が伴う− これは、自分も舞台を見ながら感じたことだったので、非常に共感しました。



 現代にも決して無関係ではないテーマを取り上げているのもこのミュージカルの魅力。
オリジナルでオランプ役を務めていたカミーユ・ルーもテロ発生時、1789のPour la Peineの一節を取り上げていました。
ひょっとするとオリジナルより小池先生の方が、このミューの言わんとするところをきちんと捉えているような気がする笑。オリジナルは、この辺の「想い」を物語の流れとしてうまく表現しきれていないところもあるので、宝塚版に引き続き、そういった日本版の物語の緻密さは期待が持てます。同時に宝塚版ではいろいろ削られてしまったフレンチ的要素(ロナンの最期、女たちの描き方)がちゃんと描かれることを望みます。

しっかし笑ってしまったのが、フランスが描くフランス革命ということでもっとシビアなものかと思ってたら、ポップでノリのいい恋愛、青春ものだった、というくだり(爆)。小池先生、正直すぎます笑。でも、私も思った以上にエンタメ度が高いことには驚きました。でも、だからこそ、若い子たちも楽しんで革命を学ぶことができるし、そういった意味で親しみやすい作品なのではないかなと思います。

世界がより混沌とする中、また、この東宝版を見て、「人権」とは、市民の力とは?そういったことをまた改めて考えていきたいなと思います。

さて、配役を見ていると、宝塚版と同様、ロナン&オランプとアントワネット&フェルゼンのカップルが主軸になるというところは変わらないのかな、と思います。

小池くんのロナンってどうなんだろう、、、と思ってたのですが、予想以上にぴったり。童顔な感じが、名だたる革命家の中で孤軍奮闘し、時に抗う「若き農民革命家ロナン」を彷彿とさせます。個人的に、Rêve du paysan !(どうせ、農民の夢だよ!)とデムーランに怒りをぶつけるシーンが結構好きなのですが、そのシーンを演じている小池くんを妄想してしまいました笑。期待。

そして、衣装ですが、、、すごくアース・カラーに近い色になった気が(笑)。特にロナンや革命家たちの衣装。宝塚版では、オータムカラーへシフトして、渋い色合いになったなあと思ったのですが、それがさらに加速(笑)。私は、オリジナルの鮮やかな衣装がフランスっぽくて結構好きなのですが、農民の役なので、こちらの方がリアル感があるといえばあるかなという気がします。いずれにせよ渋カッコいい素敵な衣装だなと思います。

逆にオランプはオリジナルよりちょっと豪華&派手な感じ?オリジナルなちょっと地味目な真面目ガールな感じは残しつつも、衣装がより重厚感がある豪華な仕上がりな気がします。

アントワネットは、お二人とも宝塚ご出身の方ということで、おー、ぴったり。そして豪華だ!笑。宝塚版のときもそうでしたが、日本版はオリジナルの人よりもだいぶ、ベテランの方が演じるので、すごく気品溢れた大人の色香が広がるアントワネットだなと思います。

そして、宝塚版で異彩を放っていたアルトワ伯!!!宝塚版、お耽美系をきちんと踏襲し、セクスィーな魅力がすでに溢れ出ていますw 日本版で独自の進化を遂げたキャラ、東宝版でも必見です!

いやはや、来年の春が待ち遠しいです。