2014年は、大型のフレンチミュージカルがあまりなさそう、とかぼやいていた気がしますが、そういえば、実はこのミュージカルが今年上演でした(汗)。。。
Mistinguettは、Wiki情報によると、「ミスタンゲット(Mistinguett, 1873年4月5日 - 1956年1月6日)はフランスのシャンソン歌手、女優。本名はジャンヌ・ブルジョワ (Jeanne Bourgeois)。“ミス”という愛称で親しまれ、華麗な舞台と脚線美で「レヴューの女王」、「ミュージックホールの女王」と称賛された。」とのことなので、彼女の波乱万丈な一代記のようなミュージカルなのでしょうか。
プロデューサーは1789 Les Amants de la BastilleやRoi Soleil、Mozart l'Opera Rockでもプロデューサーを務めていたAlbert Cohenさん、ということで、華麗なフレンチミュージカルに期待。いつもは、Dove Attiaさんとタッグを組んでのプロデュースですが、今回はアルベールさんのソロプロジェクトの模様。
チケットも↓で発売中です(フランス語ですが)。20ユーロ~104ユーロまで席によって結構値段の幅があります。一番高い席は、パレデスポーで1789を見たときよりややお高め。やっぱり歴史ある建造物だからなのかもしれません。
http://www.ticketnet.fr/fr/manifestation/mistinguett-reine-des-annees-folles-billet/idmanif/307447
Albertさんのinterviewも載っていました(French)。なかなか興味深いです。
http://www.regardencoulisse.com/albert-cohen-fou-des-annees-folles/
このインタビューによると、パリが芸術、文化の都、中心地であった黄金の20年代(les années folles)を当時、その時代の象徴ともいえるミスタンゲットを通して描くことはアルベールさんにとって長年の夢だったそうです(実に10年越しのプロジェクトであったらしい。)。
ミュージカルの会場であるカジノ・ドゥ・パリはまさにミスタンゲットがレビューを行っていた会場そのものだそうで、今までアチア・コーエン組のホームベースとなっていたパレ・デ・スポーを離れたのは、まさに、この「20's glamour」をきちんと表現したかったからだそうです。とにかく20年代の自由奔放な雰囲気をそのまま表現したいとのことで、衣装の量も半端ないそうです笑。
アルベールさんによれば、20年代は最高にクリエイティブで、人々が考えられないようなことに次々と挑戦する「攻め」の時代(こうはアルベールさんは言ってないけど苦笑。)だった、ということで、そこに惹かれてミュージカルを作ることにしたそうです。また、当時はパリは世界に対して大変開かれていた時代で、アメリカのジャズなども入ってきた時代で、今回のミュージカルもエレクトロ・ポップ・ジャズのフュージョンといった感じになるそうです。
このインタビューを読んで、そうか、と思ったのですが、20年代というのは、実は第一次世界大戦のすぐあとの時代で、暗く凄惨な戦争を経たあとの反動のような時代だったわけで、だからこそ、"faire la fête(さあ、パーティー(お祭り)だ!)"といった、狂乱的というか、前衛的というか、そういった要素が全面に出ていた時代になったんだそうです。なんかそう考えるとちょっと興味深い。
劇中曲のメドレーのクリップ
Mon homme - Carmen Maria Vega
ちなみにMistinguett自身が歌う"Mon homme"はこちら
先日パリでShowcaseがあったようです。そのときの映像。衣装が20's glamour満載できらびやかで粋。
Mon homme - Carmen Maria Vega
http://youtu.be/Lsq3QkFM088
Oser les larmes - Carmen Maria Vega
http://youtu.be/J4U1ASt3b7A
Dôle mambo - Fabian Richard
http://youtu.be/HG78oPd5tNc
Je cherche un millionnaire - Mathilde Ollivier & Cyril Romoli (piano)
http://youtu.be/uhlsLJHj5P8
Valse la chance - Patrice Maktav
http://youtu.be/wJ0S_q4TRDc
Grégory Benchenafi
http://youtu.be/34aS3j-CXpY
1789とはうってかわって 大人向けのフレンチ・シャンソンの王道っぽい曲が多い感じ。現代風にアレンジはされているけれど、客層は明らかに30+くらいを意識しているような気がします。でも最近のCohen & Attia組のミュージカルは若者向けが多かったので、個人的にはこれ、結構興味あるのですが、パリちょっと遠いんだよなあ。
公演のHPはこちら
http://www.mistinguett-lespectacle.fr/
https://www.facebook.com/MistinguettOfficiel
CDも発売されています。
iTunes FRですが、曲を視聴することができます。
https://itunes.apple.com/fr/album/mistinguett-reine-des-annees/id877773116
Amazon frですが、コンセプト版のCDも購入できます。
http://www.amazon.fr/Mistinguett-Reine-Ann%C3%A9es-Folles-Carmen/dp/B00JXO8MHC
メインの出演者は下記のようです。Cyril Romoliさんは、1789でコメディアン(俳優)として登場していましたが、今回は歌手として登場するのかな。。。
Cyrilさんのインタビューもありました。
http://www.regardencoulisse.com/retour-aux-sources-pour-cyril-romoli/
Scipion Sauveur役のFabian Richardさんのインタビュー。 彼は、どうやら十戒の日本ツアーのメンバーだったようです(JosuéとAaron役。)。
http://www.regardencoulisse.com/fabian-richard-mafieux-heureux/
Carmen Maria Vega (Mistinguett)
Mathilde Ollivier (Marie)
Cyril Romoli (Jacques Charles)
Fabian Richard (Scipion Sauveur, "Pape de la Trinité")
Gregory Benchenafi (Harry Pilcer)
Patrice Maktav (Léon Volterra)
ちょっと楽しみ。
追記:08/31/14。いくつかミュージカルについての映像がUPされていたので以下に載せます。
衣装についてのミニドキュメント
20'sグラマーの衣装をどうやって作っていったか衣装担当のフレデリック・オリヴィエさんが語っています。
http://youtu.be/5KED9uJDZb0?list=PLslYUwNroa4xrG3UM1-X84KKmisxw-2xW
音楽についてのミニドキュメント
http://youtu.be/atEX0iwyUoQ?list=PLslYUwNroa4xrG3UM1-X84KKmisxw-2xW
台本についてのミニドキュメント
http://youtu.be/-sAxm_1f8-Y?list=PLslYUwNroa4xrG3UM1-X84KKmisxw-2xW
ダンスについてのミニドキュメント
http://youtu.be/PmTNErqLlPw?list=PLslYUwNroa4xrG3UM1-X84KKmisxw-2xW
舞台監督(のはず)のフランソワ・ショケさんによるインタビュー。
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