2015年1月17日土曜日

祝!宝塚上演: 1789 Les Amants de la Bastille バスティーユの恋人たち 〜あらすじ①〜

大分間が空いてしまいましたが、気づいたら既に宝塚の公演の告知が(汗)…。
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/425/index.shtml

そして、配役も決まっていた汗汗汗。。。
http://kageki.hankyu.co.jp/news/detail/2fb4acd60ffe6e58dcb9a02f3b671797.html 

というわけで、あらすじ。。。とりあえず第一幕途中まで、です。。。
ただ、私もフランス語にとっても堪能というわけではないので、あくまでご参考程度に読んでいただけると幸いです。誤訳等していたら、すみません(先に謝っておく(爆))。

このミュージカルのベースとなるフランス革命の時系列のおさらい(ヅカファンにはもはや不要な気がしますが、、、。) → こちらにコンパクトにまとめてあって物語を振り返るときにとっても便利でした。 

なお、あらすじはSaison 1のものです。 Saison 2は結末が異なっていたり、新曲が追加(逆に消えた曲もある)されたり、結構改変が加えられていたようですが、自分はSaison1しか見てないので、こちらのほうについて書きます。
 C'est parti!

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★カバーしている曲:Sur ma (la) peau(肌に刻み込まれたもの) / Cri de ma naissance(叫ぶ声) / Je mise tout(全てを賭けて) / Au Palais Royal(パレ・ロワイヤル) / La nuit m’appelle(夜のプリンセス) / Maniaque(耐えてみせる) / La Sentence(許されぬ愛)★

1789年春。フランス王国は度重なる負債のため、財政状態は破綻し、危機的状況にあった。飢饉や重税に苦しむ地方では暴動が続発していた。

将校のラザールはロナンの父やその他の農民らに、今日、税を払わなければ土地を没収すると言い渡す。しかし、税を支払えなかった理由は、旱魃で作物が収穫できないことによるものであり、これは不当だ、とロナンの父は憤慨する。圧政で全てを奪おうとしても、魂だけは我々から奪うことはできないのだ、とラザールに訴えるロナン。<Sur ma (la) peau>そこで兵士と農民の間で小競り合いが起き、その混乱の中、ロナンの父は、兵士らの発砲により命を落とす。悲嘆にくれるロナンと妹のソレンヌ<Cri de ma naissanace>。土地を没収され、住む場所を失った2人は、父を殺された復讐、そしていつか自らの土地を取り戻すことを胸に誓い、パリへと向かう。

<Sur ma (la) peau>
 (肌に刻み込まれたもの)
(和訳:肌の上に)

主人公の農民の青年ロナンは父を
将校であるラザールに殺される。

"我々に残されたものは、
背中にペストのように張り付いた
貧困だけ
肌に刻まれたもの(*註:出自?)は一切消えることはない
飢えが我々を脅かす
我々の財産をどうしても奪いたいというのなら
最後の最後まで我々は闘う"

後半にもこの歌がでてきますが歌詞が違います。

<Le cri de ma naissance>
(叫ぶ声)

父の死を嘆き悲しむ兄妹。
最後の場面に出てくる"Fixe"と歌詞は同じです。
詳しくはFixeの歌詞をご覧ください。

その頃ベルサイユでは、マリー・アントワネットが享楽的な生活を謳歌しつつも、そんな生活にでさえ、退屈さを隠しきれずにいた<Je mise tout>。王であるルイ16世も政治には無関心であり、マリー・アントワネットや家来たちと遊びに興じていた。そこに、宰相であるネッケルが現れる。ネッケルは、国の財政が破綻状態にあり、王や王妃も含め全ての者が質素倹約を行う必要があると説くが、王は耳を貸さない。王の弟であるアルトワ伯爵もネッケルの王族や貴族らの特権を制限し、「公正さ」を唱える政策にいい顔をしない。

<Je mise tout>
(全てを賭けて)
(和訳:全てを賭けるの)
マリー・アントワネットは宮廷生活に
退屈さを隠せない。
"夜、私は退屈してしまうの
踊って、忘れて、
欲望が私を突き動かすの
何に賭けてるの?
まあいいわ!全部に賭けちゃうから。"

まず、小林幸子顔負けの仕掛けが目を引きますが、
旦那(ルイ16世)に対する欲求不満から
私は賭けごとに走ってしまうの、というデス妻的告白
がちょっと面白い詞(私の読みが間違いでなければそんな感じ。)。

そこに病弱である息子の王太子がポリニャック伯爵夫人とオランプと共に部屋に入ってくる。ルイ16世とアントワネットは息子の健康を気遣う。アントワネットの腹心であるポリニャック夫人は、彼女の愛人であるフェルゼンとの逢瀬の計画について打ち明ける。ポリニャック夫人は、ヴェルサイユは敵だらけであるため、人目につきにくいパレロワイヤル*で、フェルゼンと会う手はずを整えたと話す。アントワネットはその提案に驚くが、承諾する。

*Wikiによると、パレロワイヤルは当時、「ここは繁華街となったばかりではなく、警察の立ち入りを禁じたので、革命家のたまり場となっていた。民衆の政治論議の中心となったり、娼婦や怪しげな商売をする人たちで溢れてもいた。」ということらしいので、王妃様が行くような場所ではなかったということのようです。

一方、王の弟であるアルトワ伯爵は、手下であるラマーに、フェルゼンが絡んだ何か悪い企みから王妃を是が非でも守るため、オランプとポリニャック夫人を尾行するよう指示する。

パレロワイヤル。そこは、娼婦や道化、あらゆる怪しげな者たちが蔓延る楽園。ここは、警察の目も届かず、革命家のたまり場となっていた。<Au Palais Royal>そこには、デムーラン、ダントンといった革命家たちの姿もあった。そこにロナンが書類(おそらく革命関連のパンフレット)を携えやってくる。デムーランとロナンは、今夜マラー(医師、革命家)の家で印刷するパンフレットの手筈について話をし、その内容にまだ見ぬ共和国へと思いを馳せる。

<Au Palais Royal>
(パレ・ロワイヤル)
(和訳:パレ・ロワイヤルにて)

"パレ・ロワイヤルでは、道化が王様
パレ・ロワイヤルでは、快楽がすべてを支配する
大胆不敵さがもっともっと必要だ
底辺を生きる市民たち
なんとかなるさ"

パレ・ロワイヤルの混沌とした中にある
生き生きとした人々の様子が
よく伝わってくる歌。

そこにダントンが着飾った女性たち(恐らく娼婦)を従えて登場する。デムーランはロナンをダントンに紹介する。ダントンは、ある女性と約束があるから、と熱い想いを告白する。そこに美しい娼婦が現れる。果たして、それは、ロナンの妹、ソレンヌであった。ロナンは、娼婦に身を落とした妹をなじり、なぜ突然消えたりしたのだと問いつめる。が、ソレンヌも革命への夢へと傾倒する兄に、革命だけでは食べていくことはできないのだ、と吐き捨てる。少なくとも、今は、自分は食べていくことはできる、だから、二度と自分の前に現れるなと兄に告げる。<La nuit qui m'appelle>

< La nuit m'appelle>
(夜のプリンセス)
(和訳:夜が私を呼んでいる)

"夜が私を呼んでいるのが聞こえるわ 
夜になると私は自分がもっと美しくなるのを感じるの
日が沈むとき私の魂は輝く
私のすべての過ちは影のためにあるの"
ダンサーの振りもさることながら、歌詞も、夜になると
すべての悲惨な状況から私は解放され
夜の女王になれるの、というかなり官能的な詞。
すごいフランスっぽい笑。

真夜中のパレロワイヤル。オランプがシャーロットの手を借り、アントワネットとフェルゼンの密会の手助けをしていた。熱烈な抱擁を交わす二人。アントワネットは、ヴェルサイユでの生活は周りは敵だらけで苦痛に満ちたものであり、フェルゼンだけが自分の希望だと吐露する。しかし、フェルゼンは、スキャンダルを恐れ、王のことを思うべきだとアントワネットを諭し、明日、パリを発つことにしたと告げる。逆上したマリーアントワネットは、他に女がいるのだろう、とフェルゼンをなじる。

と、そこにたまたま傍でうたた寝をしていたロナンが目を覚ます。女王の密会が発覚することを恐れたオランプは、ロナンが自分のかばんを盗んだと一芝居打つ。その間に、オランプは女王とフェルゼンをパレロワイヤルから脱出させる。そこに騒ぎを聞きつけたラマーがやってくる。こんな真夜中にいったい何を?とオランプを問いつめるラマーだったが、オランプは友人との食事の帰りに、この男(オランプ)が自分を襲ったと作り話をする。

ラマーは、ロナンの身体検査をし、共和国を礼賛し、王制を否定する文章が書かれたパンフレットを発見する。ロナンは、恐れること無く、自分の名前を名乗り、「共和国、万歳!裏切り者(*恐らく国民を裏切る者たち=国王や貴族ということ)に死を!」と告げる。ラマーは、ロナンをバスティーユ牢獄の独房へと連行するよう手下に指示する。

ラマーは、オランプに、(牢獄の看守をしている)お父様はさぞ娘の行動をお喜びになるだろうと、言い、素敵な部屋、ワイン…等々を用意しているから、、、とオランプの気を引こうとするが、オランプは意に介しない。

バスティーユ牢獄。独房に引き立てられるロナン。牢獄の扉が閉まり、彼は捕われの身となる。<Maniaque>。その陰には、捕われたロナンを、父が殺されて、土地を奪われてもなお、まだ懲りないのか、と嘲笑うラザールの姿があった。それでも、屈しないのだ、と述べるロナン。

<Maniaque>
(耐えてみせる)
(和訳:マニアック(心囚われし者))

"(ロナン)夢だけで十分で、突然、俺は逃走する
(ラザール)お前の独房はお前の脳の中にある
(ロナン)復讐心のために俺は連行された
(ラザール) 復讐心、それがお前の鉄格子だ"
最初のIl suffit d´un rêve et soudain je m´évadeが
謎ですが、、、たぶん、全体としては、ラザールが
性懲りもなく不謹慎な思想(アンチ王政)を抱き続けるから
こんな牢獄にぶちこまれるのだ、とロナンを嘲笑い、ロナンは
それこそ自分の望みなのだ(自分の信ずるもののため、復讐のために
牢獄に入るのならそれは本望だ)ということを返している歌だと思います。
標題のManiaqueはフランス語では普通潔癖症の意味だと思いますが、
ここでは、英語と同じ感じで、あるものに取り付かれたように熱中する人
(ロナンの場合は復讐ですね。)の意味だと思います。

その頃、オランプは自らの芝居が元でロナンが投獄されたことを悔やみ、アルトワ伯にロナンは無実であり、釈放するよう懇願していた。ラマーもアルトワ伯とオランプの間に入り、とりなそうとするが、アルトワ伯は王制や貴族政治の転覆を目論むロナンを今晩、抹殺するようラマーに指示し、その場を後にする。ラマーはオランプを再び口説こうとするが、失敗する。

再びバスティーユ牢獄。オランプの父が所長(もしくは看守)として、仕事をしている。そこにオランプが駆けつけ、父にロナンを牢獄から逃がす手助けをしてほしいと懇願する。しかし、所長である父は、それは立場上できない、と拒否する。そして、彼の名前は名簿に載っているから勝手に殺されたりすることはないだろうとオランプを諭す。そこに、ラマーがやってくる。父が、ラマーの方に気を取られている隙にオランプは牢獄の鍵を父から奪い、ロナンを探しにいく。

ようやくロナンの独房を探し当てるオランプ。「またきみか!」と怒るロナン。部屋の鍵を開け、自分に付いてくるよう言うが、ロナンは、自分は政治犯であり、自由のために死ぬ準備はできており、ここを出るつもりはない、とオランプの申し出を拒否する。あきれるオランプ。ロナンはオランプに名前を尋ね、名前を教えてくれなければ、ここを動かない、と言う。オランプは名前を告げ、ロナンの頬をひっぱたく。オランプの腕を引き寄せるロナン。見つめ合う二人。が、他の囚人が騒ぎだし我に返った二人は急いで独房を脱出する。

牢獄の外へ脱出した二人。そこにはパリの街のすべてを知り尽くすシャーロットが二人を待っていた。ロナンに道順を指示するシャーロット。そして、ロナンはパリの闇の中へと消えていった。

一歩遅れて、出てきたオランプ。すでにそこにロナンの姿は無かった。「言いたいことがあったのに、、、。」と残念がるオランプ。「え、何が言いたかったの?」とふざけるシャーロット。「後は、自分でがんばりな、ミッション終了!」と言い残し、シャーロットも夜の街へと消えていった。

一人残されたオランプは、道ならぬ恋と知りながら、けれどもロナンの魅力に抗えない我が身を憂い、ロナンへの恋心を吐露する<La Sentence>。

<La Sentence>
(許されぬ愛)
(和訳:裁き)
"こんな考えを持ってしまった慎みの無さに対して
どんな宣告を受けるかはわかっているわ
かつて私は無垢だった
厚かましくも私は行動に移してしまった
その結果がこの苦しみ
私はあなたを見つめるという
過ちを犯してしまった"
こんなきれいなメロディーかつキュートな女の子が
爽やか(?)に歌っておりますが、、、意外と詞は
ちょっとセクシーめだと思います笑。嗚呼フレンチ。

ベルサイユ、宮廷。巨大な椅子にちょこんとルイ16世が座っており、ネッケルからの報告を退屈そうに聞いている。王の態度はまるで子どものようで、だだをこねたり、銃を突然発砲したり、常軌を逸しっており、ネッケルはそれを止めようとするが、王はまったく意に介さない。

アルトワ伯とラマーが会話をしている。アルトワ伯は、ロナンの脱獄についてラマーを叱責する。もし、ロナンを今すぐに連れ戻すことができなければ、そのツケを払うのはお前だと警告され怖じ気づくラマー。アルトワ伯は、ラマーに、パンフレットの作者であるマラーの家を急襲するよう指示する・・・。

あらすじ②はこちらです。

つづく・・・
このあと息が続くでしょうか。。。
そして、間違いだらけの訳であることが心配でならない汗。

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