とりあえず、このブログを始めることになったいきさつ+αを…
Là où tout commence ~すべてはここからはじまった~
ことの始まり。
始まりの始まり、というか、フランス語を始めたそもそもの理由は、仕事でフランス語の単語をカタカナにする必要があり、今まではフランス語ができる人に毎回聞いていたものの、それが面倒になってきたので、いっそ自分で覚えてしまえばいいと思ったからだった(単なるイラチ。)。
あと、フランス語→英語になった文章を日本語に訳すというようなこともしていたので、ときどき出現するフランス人が作った意味不明な英語を理解するのに、文法がわかったら結構理解の助けになるのでは、と思ったことがきっかけだった(最近ではこの至極まじめな動機がすでに薄れつつある…。)。
大学で二外をすっ飛ばした自分は、フランス語のイロハもわからないので、とりあえず、NHKの語学講座のテキストを買った(ありがち。)。
これが2011年10月のこと。しかも、昔から、フランス語には妙な偏見があり、「あの鼻持ちならない言語」、ぐらいにしか思っていなかった(爆)。(むしろ、ドイツ語のほうが自分は好きで、ドイツ語を一時期趣味でちょっと勉強していたくらい。)
そんな覇気のない感じで始めたにもかかわらず、意外にも始めてみると、結構楽しい。
というのも、英語の難しい単語とフランス語の単語とでは、結構似たような単語が多く(これはフランス語由来の単語が英語にいっぱいあるから当然のことではある。。。)、文法がわからなくても、とりあえず、わかる単語がちらほらあるので、意外と難しい文章でも、何となく理解できる部分があったりする。自分が知っているボキャブラリーを新たな言語に活かせるというのはとてもラッキーだった。
大学時代、語学学習について、みたいな授業を取っていたことがあり、そのとき、初級者のフラストレーションの一つが、学ぼうとする言語で理解&表現できることが自分の母語での知的レベルには見合わないことが多く、自分が表現したいことがうまく表現できなかったり、理解できなかったりすることだということを聞いた。(早い話、自分がわかるのは3歳児レベルの言葉なんだけど、実際に知りたいのは新聞記事の内容だったりして、イライラするみたいなこと。)。
だから、どんなに小さな部分でも、自分の知りたいこと(=知的レベルに見合った内容のもの)が少しでも「わかった!」という気分になると、何とも言えない充実感があった。
こんな気分を味わったのは、英語を勉強し始めた中学生以来のことだった。中学生のとき、それまで、すべてが単なる音の連なりであった英語がある日意味をもった「ことば」になったとき、何ともいえない感動を覚えたことをふと10年以上ぶりに思い出した。(ある意味「ヘレン・ケラー」体験笑。)
新しい言語を学ぶと、単にその言葉を学ぶだけではなくて、その言葉の持つ精神世界というか、世界観みたいなものに触れることができるといつも自分は思っているけど、久々にそのことを実感を持って感じることができた。大仰に言えば、フランス語を学ぶことで、フランス語でしか見えない世界が、自分の前に現れるみたいな感じ(この感覚はいつも言葉で表すのが難しい。)。
といっても、フランス語を仕事でバリバリ使おう!とかそういった感じではなかったので、フランス語への取り組みもこの時点では、そこまで真剣ではなかった(汗)。。。珍しく6ヶ月間ちゃんと番組を聴いてはいたものの、êtreやavoirの活用すら最後の段階でも実はまともにできていなかった(爆)。
そして、2012年の1月の元旦。
新聞を広げると、新たにできるシアターオーブのこけら落とし公演として、ずっと見てみたかった憧れのWestside Storyが上演されるという告知が載っていた。高校のとき、ブラスをやっていて、WSのメドレーをやって以来、音楽も映画版も大好きだったあのミュージカル。その舞台が見れる!と思うと心が躍った。
そして、何の気なしに隣を見ると、Roméo et Julietteの告知が。そもそも、R&Jがミュージカルだったってことも知らなかったし(爆)、しかも、フランスから、と書かれていて、「え?ミュージカルってWest EndとBroadwayでしょ?」と浅はかな自分は思っていたので、謎だらけだった。でも、フランス語を始めてちょっと経っていたし、いい機会だからこちらも見てみようと何の気なしに思ってみた。
とりあえず、何もわからないので、いつものようにネットで検索をしてみる。
そして、"Aimer(エメ)"の映像を発見する。
R&Jといえば、まず思い浮かぶ"Aimer"。メロディーラインが美しく、歌詞がわからなくてもすごい引き込まれた。これは、一見の価値がある、と確信する(単純)。
公演自体は10月だったのでまだまだ先だったが、FBでR&Jのアカウントを拾ったり、出演者について調べたり、映像を見たりして、とりあえず情報集めだけはしていた。
そして、話は戻って、Westside Storyの公演を千秋楽の日に観劇する。
感想は、予想に反して、「がっくり」。
これは、自分でも本当に意外だった。
多分、自分が映画版が大好きすぎたのと、ベルナルド役のジョージ・チャキリスのイメージがあまりに強すぎたからだと思う。
映画版は当然、NYの街のロケやそれを模した巨大なセットの中でやるわけで、かなりのリアリティーがあるのに対して、舞台は空間の制限があるので、当然、セットはデフォルメされる(というか、そのデフォルメがむしろ舞台の醍醐味。。。)。そこがどうにもしっくりいかず、俳優さんたちの歌は絶品だったにもかかわらず、物語に入り込むことができなかった。
ここで、がっかりしてしまったため、R&Jへの期待も実は、このときちょっと萎んだ。(しかし、この期待の薄さが結局のちのち功を奏したような気もする。)。
(2)につづく…
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