2014年3月17日月曜日

ソウルでの思い出 〜 Séjour à Séoul - Ce que l'interview m'a appris〜

ソウルでは、目的のガラコンは散々だったけれど、実は、とても思い出に残る出会いがあった。

ソウルから帰ってきて2週間以上経っているので、ちょっと記憶が薄くなってしまっているが、思い出せる限りで書いていこうと思う。

最近よく思うのが、人とのつながりの深さというのは、必ずしも、その人と物理的に頻繁に会っているとか、近くにいるということとは比例しないということ。むしろ、たった1回しか会わなかった人とか、年に数回しか会わない友人とか、そういう人から言われた一言というのは、振り返るとすごく心に刻み込まれているということがけっこうある。

今回の旅でもそういう出会いがあった。

ホステルがあった通り。かなり薄暗く、まさに裏通り。
予算の問題と、前回のシンガポールで予想外にホステルの面白さにハマってしまったので、今回も、再びホステルに宿泊。主要な目的はフレンチガラコンだったので、とりあえずセジョンセンターにほど近く、かつ清潔そうな場所をいくつかピックアップしてみた。本当はこのホステルではなく、カプセルホテルのようにプライバシーが確保しやすそうなホステルにしようとしていたのだが、あいにくそのホステルは、1日空きがない日があったので、2番手のこのホステルにした。最寄りは、安国駅。

バスで仁川空港からホステルに着いた頃は既に23:00を回っていたと思う。(18:50成田発の飛行機に乗った。)。

ホステルには事前に遅く着くことは伝えてあったので、この時間に着いたときも、スタッフはちゃんと私のことを待ってくれていて、暖かく迎えてくれた。やはりこういうところはホステルの素晴らしいところだ。

そして、泊まる部屋に案内される。
4人部屋に予約を入れていたはずだが、泊まっていたのは私以外は一人だけ。しかも、若者ではなく(でも、前回のシンガポールも、みんながみんなすごく若い人ばかりが利用している訳ではないということは知っていたので、それほどの驚きはなかった。)西洋人のおばちゃんだった。とりあえず、この日は夜遅かったので、Sorry to disturb you.とだけ言って、就寝。


そして、次の日起床。シンガポールのときと同様、黙っていると大変気まずいので、とりあえず、Good morning.と言ってみる。昨日は、気づかなかったが、おばちゃんというより、おばあちゃんという感じの初老の女性だった。アクセントから、アメリカの人かなと思い、Are you from the States?と聞くとオハイオから来たという。早期退職をして、世界中を旅して回っているらしい。ソウルにも既に結構長い間滞在しているようだった。話した感じ、とても優しげな感じの人でほっとする。

朝食を食べにいくと、たまたまそのおばちゃんと私だけだったので本格的にトーク開始。ホステルの最初の会話はだいたいどこから来たか?か、何をしているか、から始まる気がするが、今回も例に漏れず。案の定、いつものように学生と間違われる。これは、想定内なので、実は働いてるんです、と説明し、翻訳とかまあそういったたぐいの仕事をしているんだと説明する。

すると、おばちゃんに、「Do you like what you're doing now?」と朝から、直球に人生への問いかけをされてしまう。

そして、一瞬言葉に詰まる私。
日本だったら、「ええ。」+適当にニコニコ。で済ますのだけれど、なぜか、このとき、このおばちゃんには、正直にいろいろ話をしてもいいような気がして、「Well, that's a difficult question...」と話し始める。



ここ2、3年、実は、自分のやっている仕事をこのまま続けるべきなのだろうか?と自問する日が続いていた。だが、だからといって、何か他に別の夢があるとかそういうこともなく、また、自分に何か、今やっていること以外で特技があるのかといえば、これもNOでとにかく、人生に行き詰まっていた(苦笑)。

趣味といった趣味もない人間だったので、本当に人生がとにかく「からっぽ」だった。自分が世間一般からすれば、とんでもなく幸運な立場にあることはわかっているのだけれど、その有り難さをきちんと享受できていない自分がいつもいた。いつも何となく空虚で、生きる意味って何なんだろう?とよからぬことを考えてしまうこともなくもなかった(苦笑)。

というわけで、おばさんに、今の仕事が自分にとっては、自分でなくとも誰かができるreplaceableな仕事であること、やりがいや楽しさをなかなか見いだせないこと、等々、よくわからないが内訳話をしてしまった(笑)。

そして、さらにつっこんで、最近、フレンチミュージカルに出会って、その中で、自分の好きな歌手の人のインタビューの翻訳をしていて、そのとき、初めて自分は、「これこそ、自分がしたかったことなのだ。」と気づいた、という話もした。そして、なぜか、i pod touchに入れていたシンガポールで撮ったリシャールの写真を見せて、この人のファンなんだ、とかフレンチミュージカルってこんな感じ、みたいな説明をしてしまう。(こういうとき写真って役立つ笑。おばちゃんにもリシャールはintelligentそうな人ね、と同感してもらえた笑。)

でも、リシャールのインタビューの翻訳をやっているとき、これほど自分が「生きているってすばらしい」と思えた瞬間は今までになかった気がする。今まで、もちろん楽しかったりうれしかったりした瞬間はいろいろあったけれど、今回感じた感覚はそのどれもと違った気がした。まじめに作業していた分、言葉で言えば「大変」ではあったが、それが全く苦にはならなくて、とにかく、頭を抱えながら、リシャールの言わんとすることを考えることが楽しくて仕方なかった。以前訳したローランの"Le choix"のときもそうだけれど、とにかく無心になって翻訳をしていた。



趣味の翻訳は、お金をもらえるわけでもなく、実際に書いたところで読んでもらえる人もそれほどたくさんいない。でも、不思議なことにお金をもらってしている仕事よりもずっと「幸せ」を感じることができた。自由に、自分の思った通りに表現できるということが、やっぱり大きかったんだと思う。

仕事の翻訳も確かに出来上がったときは達成感はあるけれど、こうして趣味で訳したいと思うものを訳しているときは、本当に自分が知りたいこと、表現したいことであったりするので、充実感が全然違う。

そして、もう一つ。微力であるけれども、応援するリシャールの頑張っているプロジェクトをちょっとだけでも、他の人に知ってもらうことができた、そして、リシャールに若干うざがられつつも(苦笑)、「応援ありがとう。」と言ってもらえたことは、とてもうれしかった。基本、内勤業務をしている自分にとっては、自分がやる作業に対する評価が直接的にはわかりにくいことが多い。だからこそ、「顔」が見える、というか、直接「ありがとう」(まあ、もちろん多分にお世辞の部分もあるとは思うけど(苦笑))と言ってもらえたり反応をもらえることは、普段感じたことのない喜びだった。

そして、そんなことをしながらふと思ったことが、「仕事」って本来はこうあるべきなんじゃないか、ということだった。朝起きるたびに、何のために自分は「仕事」に行くんだろうと疑問を持つ日々って正しいことではないんじゃないかという気がした。

確かに、今の仕事を続けながら、仕事は仕事と割り切って、趣味で、今のミュージカルのファン活動(爆)をして充実した生活を送るという方法ももちろんあるし、今やっていることが、直接仕事になるとは実際のところちょっと考えにくい。でも、リシャールの翻訳をしながら、こんなに生き生きとした時間を過ごすことができるはずなのに、それをしないで、これからうん10年も人生の大半の時間を占める「仕事」をしていくことに果たして自分は耐えられるだろうか?と疑問を持ってしまった。


死ぬ前にしたいこと…チョークの様々な書き込みを見ながら
自分だったら何だろうとふと考えた。

ちょっと脇道に逸れてしまったが、こんなようなことをおばさんに話したら、おばさんが意外にも「I know what you mean。」と返してくれた。そして、卒業から50年記念同窓会で会った同級生の話をしてくれた。彼女の同級生は、自分の仕事は必ずしも「好き」ではなかったが、その仕事自体をこなすことはすごくうまくできていたのだという。でも、その仕事にやりがいを見いだすことはできず、数年前、ボランティアで移民の人たちに英語を教えるボランティアを始めたのだという。そして、そこで、これこそ私が好きなことだ、と気づき、今でも彼女はそのボランティアを続けているのだという。彼女は本当に輝いていたわ、とそのおばさんは話してくれた。

彼女自身は、ソーシャルワーカーとしてずっと働いてきたが、ソーシャルワーカーには、世の中のありとあらゆる悲しいことに毎日出会うことになる、やりがいはあったけれど、毎日悲しい現実と向き合う生活をずっと続けるのはもうこれ以上いいと思い、早期退職をして、数ヶ月おきにいろいろな国に滞在しているのだと話してくれた。そういう生活をするのが長年の夢だったという。最近では、コロンビアの児童福祉施設か何かで英語を教えるボランティアをしたりしていたらしい。なかなかバイタリティーのあるおばちゃんだ。

朝からこんな打明け話をするとは思わなかったけれど、すごく有意義な会話をした気がした。年齢も境遇も全く違うのに、自分の話にこんなに共感を持って聞いてくれる人がいることにすごく驚いたし、全く知らない人にこんなに素直に自分について話をすることができたのにも自分自身驚いた。これは、彼女の誰に対してもオープンで寛大なパーソナリティーに依るところが大きいのだと思うのだけれど、時として、そういうちょっと「重い」話をするのは、逆に自分のことを全く知らない人の方が話しやすいということもあったように思う。とても逆説的なんだけれど、こう思うことって今までも結構あったりした。



博物館見学後疲れて休憩。たそがれてました。

韓国ミューデビューをしました。

さて、その後一人で大韓民国歴史博物館を巡り(この博物館あんまり面白くなかった…。)夜は直前の思いつきで現地のシアターでWickedを鑑賞し、ホステルに戻ってきたのはやっぱり23時過ぎだったと思う。

この日も当然、おばちゃんは寝ているだろうと思い、そっと部屋に戻ると、明かりが未だついている。「まだ起きていたのね。」というと「今日は起きていることにしていたの。」とおばちゃん。

そして、ここからよなよな1:00くらいまでおばちゃんと本当にいろいろなトークをした。
朝もディープな話をしたが、夜はそれ以上に個人的な話をいろいろしてしまった。おばちゃんはすべての話を本当に親身になって聞いてくれた。

まず、年を重ねれば重ねるほど人生の重大な選択をするときに「間違ってはいけない」と思ってなかなか思い切った決断をすることができずにいるんだ、という話になった。

するとおばちゃん。実にシンプルな答えを返してくれた。

「正しいと思ってやっていたことだって、結果としては、全くうまくいかなかったことなんていくらでもあるわ。だから、とりあえず、やってみて、これは自分に向いてないとか、これは違うと思ったら、また違うことを試して修正していけばいいのよ。」

そして、悩める子羊さらに質問(笑)。
実は、アラサーで、ミュージカル歌手の追っかけなんてしてしまってヤバくないだろうか、という葛藤が実は以前は結構あった。20代前半のヤングガールなら、青春+エネルギッシュだね、となるだろうし、逆に、私より年上の人たちは、ちゃんとした仕事人であったり、家庭があったり、お子さんがいたりして、既に自分の中で何かしらちゃんとした役割があって、その上でアーティストたちを暖かく見守っているという感じがする。

周りはみんな結婚してきちんと家庭を築いたり、自分の信じる新たな進路の選択をしたり、現実的、堅実な生活を送っているというのに、仕事上でも私生活でもきちんとした「何か」を築けていないのにもかかわらず、自分は「夢の世界」に浸っているなんて、かなり痛々しいよなという気がしていた。。。

アラサーにもなったというのに、既婚者の一回りも歳上の歌手(リシャールを客観的に表すとこうなる苦笑。)に「Vous êtes super!」とか書いちゃってる自分(いや、もちろんそれだけじゃないけど…。)、というのが、何とも痛々しい、というかそれを通り越して、何か生々しい(苦笑)と最初の頃は自分で自分に結構引いていた(苦笑。今はそんな片鱗すらないけれど笑。)。だから、自分の中の理性的な部分としては、こんなことにうつつを抜かしている場合じゃないだろ、これって現実逃避じゃないか、と思うことも、ままあった。

でも、その一方で、万年無趣味な自分にとって、こんなにも、「これって面白い。」、「これって大好きだ。」と直感的に確信を持って思えたことはなかった。理由なんてない。まさに「頭」ではなく「ハート」で「これだ!」と思うものがあった。今まで自分は、「あるべき姿」(これは、自分の中でのあるべき姿というより、どちらかというと世間的に自分がどう見られたいか、という「あるべき姿」に近い気がする。)をまず思い描いて、そこにたどり着くにはどうすべきかということを常に考えてきた。だから、その「あるべき姿」に辿りつくまでの道のりは、必ずしも、自分が楽しいと思えるものであるとは限らなかったし、ある意味常に、打算的で、人生に「得」、「損」みたいなところで全ての価値を判断していたように思う。だから、人生の中での「生きる喜び」とか「豊かさ」とかそういったもっと根源的なものはいつも後回しだった気がする。



いつもだったら「理性の私」のこんなバカなことはやめて、もっと「まともな」道に行くべきだという内なる声に従っていたと思うのだが、なぜか、今回だけは、この先どうなるか全くわからないけれど、この船に乗っかってみよう、と思った。後ろめたい気持ちは、まだまだあったけれど、こんなにも熱中できるものを見つけられたのに、それを、年齢的に「不相応」だから、とか、これからの自分のキャリアや人生には邪魔だから、という理由で、あっさり辞めようと思うことができなかった。

ファン活動を始めた頃は、この公演が終わったら、とかコンサートが終わったら、この世界から離れようといつも思っていたのだけれど、回を重ねるたびに、公演や作品そのものから学ぶことももちろんあったし、それだけではなく、いろいろな人との出会い、その中で得た新たな世界、価値観等々、こんな大事なものを得ることができたのに、あっさりこれら手放すことなんてできない、という思いが常にあって、「理性の自分」と「ハートの自分」の間で、いつもジレンマを抱えていた。


で、おばちゃんがくれた一言。

「自分にとって、大事だ、大好きだ、ということは他人がどう言おうと気にしていてはだめ。何歳になっても恥ずかしいと思う必要はないわよ。だって、つまるところ、人生の最後に、つまらないことばかりしている人生だったと思うなんて、最悪じゃない。誰かがどう思っているかなんて関係ないもの。自分の頭ではなくて、心が正しいと思っていることを追うことは間違いではないわ。それこそ、本当にあなたの求めていることだもの。」

そして、アラサーにもなって…、と言っていたことについても、おばちゃんはちょっと面白い話をしてくれた。

「私が17のとき、祖母に(当時祖母は70代くらいだったと思うけれど。)70歳になるってどんな感じ?って聞いてみたの。そしたら、祖母は『17のときと全く同じ気持ちよ。』と言っていたわ。それを聞いて私はすごくほっとした。人間はいくつになっても、変わらない部分があっていいんだって、思えたから。何歳になっても、うれしいことがあったら、誰しも子どものように喜んでしまったり、「子どもっぽく」なってしまうことは往々にしてあるものよ。だから、○○歳になったからって○○歳らしく振る舞わなきゃなんて、ずっと思う必要はないのよ。」

おばちゃんの言うことは、決して目新しいことではない。むしろ、自分の中で思っていたことではあるけれども、それを心から自分が信じてみることができなかった、というか信じることを恐れていた言葉だったように思う。

誰かに、あなたの思っていることは間違ってないんだよ、と自分は肩を押して欲しかったのかもしれない。

おばちゃんと話をしていて、もっと自由に思うように生きればいいのかもしれないと思った。


おばちゃんとよなよな話していたホステルの部屋。


他にもおばちゃんとはいろいろな話をした。

上記のような人生談義だけでなく、その日に行った博物館の善し悪しや、韓国で驚いたこと、日本で観光したら面白い場所(おばちゃんは実はこの後、日本にくる予定らしかった。理由は、残りの人生、限られているから、自分が動けるうちに見るべき物は見ておこうと思ったの、とのこと笑。)等、他愛ない話もいろいろした。

とにかくおばちゃんとは、いろいろな点で気が合った。お互い、旅に出るならホテルに閉じこもるのではなくて、自分の足でローカル巡りをするのが好きとか、グルメやショッピングにはそれほど興味がないとか(笑)、スケジュールを詰め込んだ旅行は嫌いとか、特に計画を立てず"unexpected"なものに出会うのが好きだとか…。親友と呼べる友達よりもひょっとすると共通点が多かったかもしれない(笑)。


おばちゃんの言葉は、年を重ねた人だからこそ真実味があるというか、一言一言が、心に染み込んでいく気がした。

そして、この年齢だからこそ、人生を俯瞰して見れるというか、細かいことなんて気にしないで人生を楽しむことが大切なのだ、という、シンプルだけれど普段の生活で忘れがちな大事なことを身をもって示してくれた気がする。

おばちゃんが何度か繰り返していた「もう私の時間は限られているから…。」という言葉。こんな言葉をサラリと言ってしまうおばちゃんに最初ちょっとびっくりしてしまったけれど、終わりが見えているこそ、それまでの時間を一瞬でも無駄にせず生きるのだ、というおばちゃんの「生き方」を端的に示している言葉な気がする。

さて、ダラダラ思い出話を書いてしまったが、とりあえず、「縁」や「出会い」って本当に不思議だし、すばらしいものだ、と今回の旅で改めて感じた。そして、期せずして、自分の仕事やら人生やらについて考えるいいきっかけになったと思う。

ファン活動を始めるまでは、運命とかそういうものはほとんど信じないタイプだったけれど、でも、「出会い」というのは、時として、本当に自分でもびっくりするほど、ベストタイミングで起こったりする。"unexpected"なものが昔は、一番嫌いだったのに、今では「何が起こるかわからない。」ということをむしろ楽しもう、と思う自分がいる。本当に不思議だ。

フレンチガラコンが残念な感じで帰ってきたとき、おばちゃんが言ってくれたことば。
「確かに、何事もうまくいかないこともある。でも、たとえうまくいかなくても、何事もinterestingじゃない?」


おばちゃんのように、うれしいこと、悲しいこと、自分に起こるすべてのことを"interesting"だと思って、人生を楽しめる自分に早くなりたいものです。。。

おわり。




2014年3月5日水曜日

Petite Interview avec ... Richard Charest ~ Rimbaud Spectacle Musical ~ (ENGLISH)

* Please note that I'm not a native English / French speaker so there might be errors here and there... but hope you enjoy it!

日本語版はこちら

In February, I did sort of little interview with Richard Charest about his musical regarding the famous French poet Arthur Rimbaud, which is currently in the last stage of production.


Before the interview...

Before starting the interview, let me share the little story about it.

I'm a fan of Richard Charest since I've known him in the Notre Dame de Paris Japan Tour 2013. Looking for information about him, I happend to learn that he produced his own musical called "Rimbaud Musical", which was performed in Paris in 2007. 

A few weeks after the final performance of Notre Dame de Paris in Japan, I got the news that there would be a Victor Hugo Gala Concert  at Sejong Centre in Seoul in May. On twitter, Richard revealed that he would give the performance from "Rimbaud" and what is more, there would be an Asian tour of Rimbaud Musical in the near future.  At the concert, two songs "Vitalie" (Richard Charest & Matt Laurent) and "Sauver les Apparences" (Nadia Bel & Sophie Tremblay) were performed.


At that time, I didn't have enough listening comprehension ability to understand the French lyrics and I didn't know much about Arthur Rimbaud, so in fact I had no idea what these songs were about. However, the performance of "Vitalie" was striking, to say the least (For the details of this song, please see the interview below.). Richard looked splendid on stage. You could immediately sense how much passionate he was about and devoted he was to his musical. I was literally overwhelmed.   

After returning home, I searched a little bit about Arthur Rimbaud and I was quite astonished at his extraordinary life story. (Being a literary prodigy, romantic relationship with Paul Verlaine and abandoning his literary career when he was just around  21 years old, to name a few.)  

I also found a few excerpts of other songs  from "Rimbaud". The songs sounded quite modern yet not too catchy. I couldn't understand the whole lyrics, but it seemed that the musical dealt with all sorts of emotions and the story is depicted not only from the perspective of Rimbaud but also of other characters. I became more intrigued by "Rimbaud Musical".

Now I learned he was working hard on "Rimbaud Musical" but I couldn't find a lot of information about it so the big picture was still quite vague for me.

Last December, I went to Singapore to see the performance of Notre Dame de Paris. I thought it might be a good opportunity to ask him about his own musical if I had a chance to see him after the show. I prepared a few questions but unfortunately, on the day when I saw Richard, the troup was scheduled to have a party and he didn't have much time. However, he kindly offered to answer my qustions via FB. 

And... here are his answers to my questions. To my delightful surprise, he explained about his musical projects in detail and I thought this information should be shared. Hopefully this "petite interview" will give you a glimpse of his "Rimbaud Musical", in which he puts his heart and soul.


The casts in 2007 lecture.

Interview - Rimbaud Spectacle Musical 

Q1: What is the title of the musical? Does the musical cover whole his life or specific periods of his lifetime (e.g. the period before abandoning his creative activities)?

Pour le moment, le titre de travail est : RIMBAUD (UN POÈTE EN PLEIN COEUR) / Spectacle Musical. Il s’agit de l’histoire du jeune poète entre l’âge de 15 et 20 ans. De 1870 à 1875. Cela couvre donc la totalité de sa période de création. J’ai mis quelques uns de ses textes en musique mais il s’agit essentiellement de chansons originales racontant son histoire ainsi que celles des gens qui l’ont côtoyé.

For the moment, the working title is: Rimbaud (A POET RIGHT IN THE MIDDLE OF HEART) / Spectacle Musical. This is the story of the young poet between the age of 15 and 20 years. From 1870 to 1875. Therefore, it covers the entire period of his creation. I set some of his texts to music but it is mainly original songs that tells his story and the story of people who maintained the relationships with him.

(Photo Credit: Richard Charest)

Q2: Will the current version be different from the one in 2007? Are there any new songs or many revisions?

C’est un spectacle 2/3 chanté et 1/3 joué. Beaucoup de scènes de jeu. 25 chansons au total. 6 personnages principaux, 16 ou 17 personnes au total sur scène. Beaucoup de nouvelles chansons et quelques révisions de chansons existantes. La « version » 2007 était en fait une lecture de 14 chansons sans véritable mise en scène.

It’s a musical 2/3 sung and 1/3 played. Many of the scenes are play. 25 songs in total. 6 main characters*, 16 or 17 people in total on stage. Many new songs and some revisions to the existing songs. The "version" 2007 was actually a reading (lecture) of 14 songs without proper stage production.


Lecture in 2007. 
The lyrics of this song derives from Rimbaud's poem "Sensation" (1870). 



Another clip of lecture in 2007.
"Charleville, mon soupir"

*6 main characters are:
Arthur Rimbaud: the poet. (For the details of his life see here.)




Vitalie Rimbaud: Arthur's mother. There was a great strife between the young ambitious poet and his strict mother. Vitalie was very enthusiastic about her children's education and she had a high expectation of Arthur, who was a very bright child. However, such expectation was often betrayed. 



Paul Verlaine: A poet. He discovered Rimbaud's talent and invited him to Paris. Later they developed a romantic relationship. Verlaine left his family and the two poets traveled Europe together for two years. However, in the end Paul shot Arthur and Paul was imprisoned for two years. Subsequently they broke up.  




Mathilde Verlaine: Paul's wife. She suffered from the scandalous relationship between her husband and Rimbaud and later she got divorced and remarried to another man. 



Ernest Delahaye: Rimbaud's best friend. Rimbaud and Ernest met when they were in secondary school. Ernest witnessed how his friend evolved into a great poet. He maintained correspondance with Arthur during the time when the young poet was "vagabond". Later he also befriended Paul Verlaine.




Georges Izambard: Rimbaud's rhetoric teacher. He himself was an amateur poet and progressive person. He was just 6 years older than Rimbaud. He discovered the talents in his pupil and opened up the world of literature to him. Izambard was a brother / father figure for Rimabaud and they built a very strong friendship. However, this relationship gradually changed and came to an end.



Reference: "Personnages" in Official Site of Rimbaud Musical. http://rimbaudmusical.free.fr/site/?page_id=140 


Q3: What phase is your production in?

Les chansons sont terminées (paroles et musique) et les dialogues –le livret- sont terminés également. J’ai commencé la production musicale en studio en décembre dernier de la version définitive des chansons.

The songs are finished (music and lyrics) and the dialogues -the script- are also finished. I started the musical production of the final version of the songs at the studio last December.


During the production. (Photo Credit: Arnaud Kerane)

Q4: What about the casting? Is there going to be 6 roles as were in the version 2007? Will the singers be different from the ones in the version 2007? You played the role of Paul Verlaine last time. This time, do you intend to play any role?

Il y aura 6 personnages principaux, donc, et 10 personnes supplémentaires sur scène. La distribution n’est pas arrêtée pour le moment. J’ai approché des gens, je ne sais pas encore si des chanteurs de la version 2007 seront de la distribution finale. Je n’ai pas encore pris de décision quant à ma participation en tant que chanteur. Je me concentre pour le moment sur la création.


There will be 6 main characters, and 10 additional people on stage. The casting has not decided yet for the moment. I approached people, I do not yet know if the singers of the version 2007 will be in the final casting. I have not yet made a decision about my participation as a singer. For the moment, I'm focusing on the creation.

Q5: For the moment, which cities are on the list of destinations for the tour?

Mon objectif serait de mettre en place une tournée avec des partenaires provenant de pays visités avec Notre Dame de Paris. J’ai maintenu de bons contacts avec des gens en Russie, en Chine, au Japon, à Taiwan, en Corée du Sud ainsi qu’à Singapour. J’espère pouvoir compter sur leur soutien pour aller présenter mon spectacle dans leur ville respective.



My goal would be to set up a tour with partners from countries I visited with Notre Dame de Paris. I maintained good contacts with people in Russia, China, Japan, Taiwan, South Korea as well as Singapore. I hope I can count on their support to present my show in the cities of each country.

Q6: Is there any way to listen to the songs or to take a look at the lyrics of the songs?

Je dois terminer l’enregistrement des chansons dans leur version définitive avant de faire circuler les paroles sur internet. Beaucoup de choses peuvent encore changer. Un album de 10 chansons est prévu pour faire la promotion et accompagner les représentations du spectacle. Je n’ai toutefois pas encore de date de sortie à annoncer.

I have to finish the recordings of the songs in their final version before circulating the lyrics on the Internet. Many things may still change. An album of 10 songs is planned for the promotion and for accompanying the performances of the musical. However, I do not yet have a release date to be announced. 

Le Musée Rimbaud in Charleville

Q7:  What fascinates you about Rimbaud, except that he is a great poet?
 
Rimbaud n’attendait personne avant de prendre une décision ou de poser un geste. Il est pour moi l’exemple absolu de la liberté libre, comme il l’appelait lui-même. Je suis touché par son acharnement à devenir un grand poète, son talent, bien sûr, mais sa détermination plus encore. Ses rapports avec sa mère, son professeur et son meilleur ami me touchent énormément. Et le fait de mourir très jeune, 37 ans, sans savoir qu’il était devenu une figure importante de la poésie représente pour moi un élément dramatique très fort.


Rimbaud did not expect for anyone before making a decision or taking an action. It is, for me, the ultimate example of free freedom (liberté libre), as he called it. I am touched by his tenacity to become a great poet, his talent, for sure, but touched more by his determination. His relationships with his mother, his teacher and his best friend touched me enormously. And the fact that he died very young, 37 years old, without knowing that he became an important figure in poetry,  represents a very strong dramatic element for me.

When I read Rimbaud's letter to Izambard, I was intrigued by the young poet's almost contradictory persona; on one hand he was quite adamant and sometimes even arrogant but at the same time he looked quite fragile, naive adolescent. And above all, as Richard mentioned above, I was deeply moved by his cry for freedom and determination to be a great poet. It's partly because recently I was in a bit of "get stuck" situation and struggled to find a way to establish myself. His words overlap with what I went through. I now understand why this poet fascinates so many people around the world. His words are painfully vivid and quite relevant to this day. 
 
Q8: I believe the first song you created was about Vitalie Rimbaud, the mother of the poet. Why did you pick up this issue - the mother- son relationship - as the starting point of your story?

J’ai rencontré mon partenaire Arnaud Kerane lors d’un atelier d’écriture en 1999, tout juste avant de commencer Notre Dame de Paris. L’un des tout premiers textes qu’Arnaud m’ait montré concernait Vitalie Rimbaud, la mère du poète. J’ai été stupéfait que ce poète génial était en fait un mauvais fils. Je crois que chaque homme porte en lui une part de mauvais fils. Je trouvais le propos universel alors je lui ai proposé de mettre son texte en musique un jour. Sans savoir que 5 ans plus tard, en décembre 2004, je lui proposerais d’écrire un spectacle sur Arthur Rimbaud.


I met my partner Arnaud Kerane during a writing workshop in 1999, just before the beginning of Notre Dame de Paris. One of the earliest texts Arnaud showed me was concerned with Vitalie Rimbaud, the poet's mother. I was astounded that this great poet was actually a bad son. I believe that every man has an aspect of a bad son within himself. I noticed the universal subject so I proposed him to set his text to music one day. Little did I know that, 5 years later, in December 2004, I would propose him to write a musical about Arthur Rimbaud.


Mr. Arnaud Kerane, Richard's partner of the musical
 (Photo Credit: Arnaud Kerane)
- It was quite interesting that Richard referred to Rimbaud as "mauvais fils (bad son)". Probably it's not limited to "son". Sometimes, parents and children live in a very different world or paradigm (in case of Rimbaud and his mother Vitalie, it's too obvious.) and when children tried to pursue what s/he believed to be right, this very action might be regarded as totally unacceptable for their parents. In such case, unfortunately, a huge discrepancy between them would arise and children had no choice but to become a bad son / daughter, I guess.  


Q9: What is the song "Vitalie" about? As you performed this song so passionately at Sejong Center (Seoul) back in May 2013, I'm curious about the theme of this song.

Au Sejong Center, nous avons interprété la chanson VITALIE (celle-là même qu’Arnaud et moi avons créé en premier). Matt interprétait le rôle de GEORGE IZAMBARD, le professeur de Rimbaud. J’interprétais le rôle d’Arthur Rimbaud. Il s’agit d’une discussion un peu violente entre le jeune poète qui ne supporte plus l’emprise de sa mère et le professeur qui tente de le ramener à la raison en lui disant de respecter sa mère. Cette chanson marque la fin de leur amitié.

At Sejong Center, we performed the song VITALIE (indeed the song that Arnaud and I had first created). Matt played the role of GEORGE IZAMBARD, the teacher of Rimbaud. I played the role of Arthur Rimbaud. This is a somewhat heated discussion between the young poet who cannot stand the influence of his mother and the teacher who tries to bring him to his senses by telling him to respect his mother. This song marks the end of their friendship.




http://www.youtube.com/watch?v=QG0RuX4A8MY

The second song of this clip is "Vitalie".
(The first song: Fils du soleil. The third song: Charleville, mon soupir)

Q10:  Could you explain a little bit about "Sauver les Apparences", the other song that was performed at Sejong Center?


VITALIE, la mère de Rimbaud, vit des heures sombres puisque son fils se comporte de façon inacceptable. MATHILDE, la femme de Paul Verlaine, vit un peu la même chose puisque son mari pose des gestes scandaleux. Il est important pour ces deux femmes de garder la tête haute et de faire comme si tout allait bien. En français, il existe une expression qui illustre bien ce comportement. Les deux femmes tentent de SAUVER LES APPARENCES.

VITALIE, the mother of Rimbaud, experiences dark times because her son behaves in an unacceptable way. MATHILDE, the wife of Paul Verlaine, experiences similar things because her husband engages in scandalous behavior. It is important for these women to keep their heads high and act as if everything were fine. In French, there is an expression that illustrates this behavior well; the two women are trying to "save face (SAUVER LES APPARENCES)".



Q11: What message would you like to convey through your musical “Rimbaud”? Could you give a little message to your fans?

NOTRE DAME DE PARIS m’a permis de visiter un grand nombre de pays tous plus fascinants les uns que les autres. J’ai découvert à quel point les fans de comédies musicales sont des gens passionnés, curieux et ouverts sur le monde. Je souhaite plus que tout partir à la rencontre des fans aux 4 coins du monde avec mon spectacle RIMBAUD. J’ai choisi de raconter l’histoire d’un jeune poète prêt à tout pour réaliser son rêve parce que son histoire est universelle, que son travail est magique et que j’ai senti que le public des pays visités semblait apprécier au plus haut point les oeuvres de langue française. Vous m’avez supporté de belle façon partout où je suis passé. VOUS avez fait de Gringoire, le plus beau rôle qu’il m’ait été donné d’interpréter. J’aimerais vous rendre justice en vous proposant un spectacle magnifique, émouvant, touchant, parfois drôle et résolument moderne. MON spectacle. Je me donne rendez-vous... avec vous, le plus rapidement possible ! Merci encore de votre soutien.

NOTRE DAME DE PARIS allowed me to visit a great number of fascinating countries, all of which were equally fascinating. I discovered how passionate, curious and open to the world the musical fans are. I want more than anything to meet fans all over the world with my show RIMBAUD. I chose to tell the story of a young poet who is desperate to realize his dream because his story is universal, his work is magical and I felt that the audience of the countries I visited seemed to greatly appreciate the works of French language. You have supported me in a great way wherever I went. YOU made Gringoire, the best role that has been given to me to interpret. I would like to do justice by offering you a musical that is magnificent, moving, touching, sometimes funny and firmly modern. MY musical. I will make a promise… to you, to go to see you as soon as possible! Thank you again for your support.


Merci pour votre aimable coopération, Richard!

- When I first read this text, I was on the train but I almost cried! I was so touched by his passion and pride in "Rimbaud" as well as his sincerity and generosity as a person. He is simply incredible ... 

I was also happy that he mentioned the representation in French. When I first knew about Notre Dame de Paris, it appeared that it became extremely difficult to deliver the performance in French original version. I really love the beautiful sound of French, and I know that the language play very important role in the musical. So for me, it's really sad that I can't see the original version.  Moreover, it seems that there is a trend that more and more French musicals are performed in the form of adaptation rather than in the form of the original version. Given the fact that setting up a world tour needs a lot things to do,  I understand that adaptation is one practical option but even so, I really hope to see the musical in French. So I am truly happy and thankful that Richard tried to bring his musical in French all the way to Asian regions.  

And his last comments about fans...! It's quite interesting and a bit hilarious too :) Yes, we are really curious creatures I know! But seriously talking, seeing musicals from foreign countries is in a way encountering totally new cultures (story, staging, singers, dancers...) and  I really love this part. 

Après ma petite interview...

Lastly I would like to jot down a few thoughts about this interview...

Interviewing Richard and his partner Arnaud about their musical "Rimbaud" was actually my dream as a fan and as a French language learner. However, it was almost like my "wildest dream" and I wouldn't imagine that this dream would come true one day.

There were too many reasons that this dream seemed to be impossible:
First, I'm just a fan. Nothing more than that.
Second, my French language proficiency was far from doing "interview".
Third, as I didn't have any experience of "interviewing" and I had no idea what to do.
And lastly, I am normally a timid person, and this dream just seemed to be too daunting.

The only thing that I had... probably, was perseverance.

I said to myself, "even if it would end up in totally a mess, I have nothing to lose anyway. So why not try it??"

So, to start with, I sent a lengthy message to Richard and Arnaud (despite the fact that I was a total stranger to Arnaud...) about my little thoughts about "Sauver les Apparences" in French even though I could only understand half of the lyrics. When I clicked the "Send" button,  I was trembled...  Probably, my French was full of errors and my remark might have been beside the point but at least I believed that it would be much better to convey my sincerity.

A few days later, to my surprise,  both of them gave me very sincere and kind responses. I was totally overjoyed. At this point, I  started to believe, maybe,  my wildest dream wouldn't be that "wild"...

This is how the story begins, and led me all the way to this interview... Euh, what a journey it has been... It's just unbelievable...

It was actually a bit a challenge for me to translate unmodified French texts into Japanese and English. Sometimes I felt quite helpless and so disappointed in myself that I couldn't properly translate Richard's fabulous texts. But luckily with the help of Mme Mew, who is a long-term french musical fan, I could finish translating this interview.  It took me more time than I had expected and it wasn't totally a piece of cake, but all the better for it, this experience was quite priceless and even enjoyable for me. I cherished every moment of it.

My next "wildest" goal would be watching "Rimbaud" somewhere in the world, and tell my thoughts to Richard and / or Arnaud in French in person. Again, I know it's a tough goal but maybe it's worth trying.

Richard, thank you again for giving me such a wonderful opportunity.
I'm really looking forward to seeing you (hopefully as a singer!!!) again.
And I also say thank you to Arnaud for giving me strength and courage.
You guys are always inspiring and I can't be thankful enough.

I really wish that "Rimbaud" would be presented as many cities as possible and the spectacular world of Rimbaud would be shown to the audience ;)

*****
3 April 2014
I posted an English translation of the story of the genesis of "Rimbaud Musical" written by Céline, which inspired me a lot. For those who are interested, please see here. You could also see the original French text (La genèse du spectacle) here.

2014年3月3日月曜日

French Musical Gala Concert @ Seoul Sejong Center

2014年2月27日、去年の5月に行われたのと同じ会場であるSejong Centerでフレンチミュージカルガラコンが行われました。開催の決定の発表も2月上旬でギリギリ、そして、公演数日前に出演者チェンジという何となく雲行きが超怪しい展開。

でも、飛行機や宿は押さえてしまっていたし、前回のソウルガラコンのときはろくに観光もせず日本に帰還してしまったので、まあガラコンが中止でもソウル観光を楽しもう、というスタンスで自分はいました。

というわけで、当然ながら主催者側もてんやわんやだったのか去年のガラコン以上に、取ってつけた感が否めない状況になっていました。本当は開催内容をブログに載せるかどうかもちょっと迷ったのですが、、、(結局載せても誰にとってもいいことがなさそうなので…。)でも、今回コンサートを見に行った者の一人として開催の記録&これからのガラコンについての建設的意見という観点からレポをしていきたいと思います。

こんなに重苦しいブログエントリーも珍しいわ。。。

さて、まず出演者から。

マットとロベールさんの出演がキャンセルになり、代わりに2001年のフランスのモガドール劇場での公演や2005、2006年のアジアツアーでフロロ役をしていたミシェル・パスカル(Michel Pascal)さん(2005年のNDPソウルライブ版のCDに入っててそれで辛うじて知っていた。モントリオール出身。)、1998年の初演時からカジモド役とフロロ役を務め、2013年の日本を含めたアジアツアーでもフロロ役の2ndだったジェロームさんが入りました。また、ちょっと詳細がよくわからないのですが、地元のリム・ジウンさんという歌手の方も参加されていました。

マットとロベールさんのキャンセルはまさに直前で、マットがFB上で発表したことによれば、「契約上の問題」とのことで、マットもいろいろ迷った末にキャンセルということになったようです(ロベールさんも恐らく同様の事情。)。

ショービズ界のことはよくわからないので、何とも言えないのですが、この二人が抜けるという時点で、このコンサートやるの??とそもそも私は思ったのですが、一応開催はするらしいという噂を聞き(チケットは現地調達予定だったので、自分はキャンセル料等の発生は特になかった。)まあ、とりあえず現地に行ってから行くかどうか決めようと思いソウルに旅立ちました。


今回は観光の予定もあったので、私は25日夜にソウルに到着し、26日は自由行動の日で、とりあえず様子見がてら、セジョンセンターに向かいました。

ほぼ9ヶ月ぶりのセジョンセンター(シアター)でしたが、ここでは本当にいろいろな思い出があるので、この建物を見たとたん、郷愁に駆られました。でも、ここには、リシャールも、マットも、ロベールさんもブリューノさんもいない、そう思ったら何とも切ない気持ちになりました。

会場に着いて辺りを見回しましたが、去年はあった会場前の街頭に吊るしてあった旗やポスターなどは一切ありませんでした。本当にやるのかよ。。。といぶかしく思いながらチケット売り場に行って、チラシの画像を見せて開催するのか確認すると、開催はする、と言われたので、せっかく来たし、ということでチケットは購入しましたが、最高ランクの必要はないと思い、ランクをいくつか落としたチケットを購入しました。席も、1列目の真ん中の席が残っていたり、かなり空席がありました。(出演者変更でキャンセルもけっこう出ていたのではないかという感じがしました。)

いろいろな場所を巡るほど切ない気持ちになった…。
そして、コンサート当日の27日。他のファンの知り合いの方とセジョンセンターの前で待ち合わせをし、近くのレストランで軽く食事をし会場に向かいました。会場に行くと、チケット引き換えの長蛇の列が。どうやら最安チケットのみディスカウントがあったようです。

まず、レポに入る前にとりあえずセットリストを書いておきます。

1.   Le temps des cathédrales (Cyril Nicolaï)
2.   Bohémienne (Nadia Bel)
3.   Bring him home (Comme un Homme) French Version (Michel Pascal)
4.   Dieu que le monde est injuste (Jérome Collet)
5.   Ma maison, c'est ta maison (Jérome Collet / Nadia Bel)
6.   Les rois du Monde (Cyril Nicolaï / Jérome Collet / Nadia Bel)
7.   I dream a dream (Ji eun Lim)
8.   Aimer (Cyril Nicolaï / Ji eun Lim)

〜休憩〜

9.    Florence (Michel Pascal / Cyril Nicolaï)  
10.  Les Oiseaux Qu'on Met en Cage (Jérome Collet / Nadia Bel)
11.  Tu vas me détruire (Michel Pascal) 
12.  Empty chairs at empty tables (Cyril Nicolaï)
13.  Belle (Cyril Nicolaï / Jérome Collet / Michel Pascal) 
14.  Vivre (Nadia Bel / Ji eun Lim) 
15.  Un matin tu dansais (Nadia Bel / Michel Pascal) 
16.  Libérés (Jérome Collet / Cyril Nicolaï / Nadia Bel / Ji eun Lim) 
17.  Lune (Cyril Nicolaï) 
18.  The Impossible Dream (Michel Pascal) 
19.  Danse mon Esmeralda (Jérome Collet) 
20.  Les rois du Monde (Cyril Nicolaï / Jérome Collet / Nadia Bel) 
21.  Le temps des cathédrales (Cyril Nicolaï / Jérome Collet / Michel Pascal / Nadia Bel / Ji eun Lim)

まず、全体評。

思ったことは、最終的に出演者交代等でバタバタしていたため、各自の練習もリハもおそらく十分ではなくとってつけた感が満載、かつミス多発、という感じでおよそ、ガラコンサートと銘打って行う公演とは思えないレベルでした。選曲も去年とそっくりで手抜き感が満載。

人によってはノートルダムに出ていた時期がかなり昔すぎていろいろ忘れちゃっていたり(特にミシェルさん)、調子が上がらなかったり(NDP曲でのシリル)、普段歌ったことのない歌を歌って動揺してしまっていたり(韓国の歌手の方、RJ曲でのジェロームさん)、トラブルがあったとはいえ…これは、まずいでしょう、というレベルでした。そして、レミゼの曲はかなり少なく、これって入れる意味あったのか?と思わず考えてしまいました。聞いてる感じだとほぼ、NDPガラコンサートといった感じでした。

あと去年のメンバーが最強すぎて(今回のメンバーと比較するのはかわいそうだけど…。)、ブリューノさんのLuneやカテドラル、ブリューノさんとロベールさんのスーパーコンビによるFlorenceなどと比較するとやっぱり見劣りするのは否めないといった感じでした。リシャールとマットもいたし…。

しかし、ナディアだけは、個人的にちゃんとしていた気がします。歌詞ももちろん間違えたりしなかったし、ちゃんと歌も美しく歌っていました(やっぱり彼女のボエミエンヌな歌い方かなり好きです。)。彼女だって、最後にNDPの公演に出演したのは、かなり前のはずなので、他のメンバーとそれほど違いはないと思うのですが…。

さて、個別レポ。
1.   Le temps des cathédrales (Cyril Nicolaï) 
出だしからつまづいたシリルですが、緊張していたのか、最後まで何となく伸びがありませんでした。最近、シンガポール公演に行って、リシャールのカテドラルを聞いていたというのもあった気がしますが。

2.   Bohémienne (Nadia Bel)
去年も良かったと思いましたが、今年も良かったです。やはりナディアのエスメラルダいいです。しかも、韓国版のCDよりやっぱり今のほうが素敵です。

3.   Bring him home (Comme un Homme) French Version (Michel Pascal)
ポッケに手を突っ込みながら現れたミシェルさん。個人的にはこれが頂けませんでした。かっこいいっていうよりだらしない。ですが、このBring him homeはそこまで嫌ではありませんでした。また、レミゼは基本英語で歌われるので、フレンチバージョンを聞くという意味ではなかなかいい機会でした。

4.   Dieu que le monde est injuste (Jérome Collet)
さて、ジェロームさん@カジモドを自分は初めて見た訳ですが、個人的にはフロロ役のときより彼の素のやさしい感じ(東京公演のとき最終日にお会いしたのですが、強面とは対照的にかなりジェントルマンな方だったのが印象的でした。)がカジモドに合っている気がしました。歌い方も個人の好き嫌いはあると思いますが、私は結構好きでした。

5.   Ma maison, c'est ta maison (Jérome Collet / Nadia Bel)
ナディアはやっぱりよかったです。デュエットも良かったですが、心揺さぶられる、という感じまではいかなかったかなあ。

6.   Les rois du Monde (Cyril Nicolaï / Jérome Collet / Nadia Bel)
人手不足過ぎたのか、ナディアをコーラス部分で駆り出すという荒技を繰り出していました。しかし、ジェロームさん、ベンボーリオとマキューシオを掛け持ちしてたのですが、これが音域的になかなかきつそうでした。シリルは、やはりこのナンバーはさすがに歌い慣れてる感じで歌っていました。

7.   I dream a dream (Ji eun Lim)
ここで、韓国の歌手の方が登場。割と歌い方はオペラな感じだったと思います。声もきれいだったと思いましたが、最後の方の歌い込むところはやっぱりちょっと物足りない感じがしました…。

8.   Aimer (Cyril Nicolaï / Ji eun Lim)
何と、ジュリエットが韓国歌手の方でした(ま、声質的には確かにこのかたの方がジュリエット寄りではありましたが。)。まさか韓国語で歌いだすのかと思ったら、この方フランス語でAimerを歌っていました。発音も悪くはなかったと思います(そういう人を選んできたのでしょうか。)。去年は、背後に聖歌隊がいましたが、今年は合奏だけでした。

ここまで30分くらいだったのですが、休憩になりました。若干呆気に取られてしまいました。。。そして、休憩後、私の右側にいた観客がごっそり消えていました。あとで、他の席に座っていたかたにも聞いてみたら、かなりの人が帰ってしまったらしいです。まあ、気持ちはわからなくないけど…。

さて、後半戦。ここからが長かった(苦笑)。

9.   Florence (Michel Pascal / Cyril Nicolaï)  
悪くはなかったですが、去年のブリューノさんとロベールさんのデュエットのハマり具合が素晴らしすぎて、どうしてもそのときの感動を思い返している自分がいました…。

10. Les Oiseaux Qu'on Met en Cage (Jérome Collet / Nadia Bel)
これは結構良かったと思います。これも私の好きなナンバーですが、結構理想型に近かった気がします。二人の仲良さそうな感じも好きでした。

11. Tu vas me détruire (Michel Pascal) 
ミシェルさんが出だしを間違えました。リズム感もなんだか悪かった気がします。そして、やたら演技に力が入っていました。そして、Tu vas me détruireと最後言うところでなぜか、ミシェルさん、絶叫していました。最後に思いを込めたい気持ちはとてもわかるんですが、この終わり方はちょっと変だと思いました。そういえば、オケも準備不足だったのか、ソロで結構派手に崩れていました。

12.  Empty chairs at empty tables (Cyril Nicolaï)
これも去年のガラコンのパクリ?(リシャールそういえば、マリウスやっていたねw)シリル、決して悪くはなかったですが、脳内再生がエディ・レッドメインになっていました(笑)。やっぱりレミゼ曲は、ちょっとオペラっぽい感じの声の方が似合う気がします。

13.  Belle (Cyril Nicolaï / Jérome Collet / Michel Pascal) 
ジェロームさんは良かった気がしますが、ミシェルさんは△、シリルは、高音がとってもきつそうでした(でも、シリル、フェビュスもやってたはずなんだけどなあ。)。

14.  Vivre (Nadia Bel / Ji eun Lim) 
なぜか、女性陣のデュエット曲になっていました。この曲こそエスメラルダのアイコン的曲なのでナディア一人で歌うべきだったと思うのですが…。韓国歌手の方の出番の問題があったのかもしれませんが、二人でユニゾンをするところ等、かなり聞き苦しいところがあったので、こういうマッチングミスはやめて欲しかったなあというのが正直なところでした。しかも、私が楽しみにしていたナディアの曲だっただけに本当に残念でした。

15.  Un matin tu dansais (Nadia Bel / Michel Pascal) 
前回のガラコンにはなかった曲。ガラコンで選ばれるのは珍しい感じのする曲な気がしました。フランス語なので、Je t'aime!を楽しみに聞いていたら、なんと、 サランヘヨに替え歌されていました(驚愕。それはダメでしょ…。)そして、観客のウケもイマイチでした。そして、彼、また歌い始め、派手に間違えました。さらに驚愕だったのが、最後のエスメラルダのVa-t'en, va-t'en, va-t'en, va-t'en... で本当に舞台袖にハケてしまいました。→物語改変(苦笑)。あ、これもナディアは良かったです。(ちょっとしつこい苦笑。)。

16.  Libérés (Jérome Collet / Cyril Nicolaï / Nadia Bel / Ji eun Lim) 
これが、一番みっともなかったです。誰かが、入りを間違えたか、歌いそびれがあったのか、かなりの長い時間、インストの音だけになりました。シリルが仕方なく「Libérés, libérés, libérés...」とちょっとやりにくそうに曲をつないでいました。歌手たちはみんな困ったように顔を見合わせていて、およそ本番とは思えない雰囲気でした。最後だけ盛り返してなんとかLibérés!と締めることができました。

17.  Lune (Cyril Nicolaï) 
この歌だけなぜかシリルがオケの中に入って歌っていました。悪くはなかったのですが、ちょっと久しぶり感が否めませんでした。これも最近リシャールのすてきなLuneを聞いちゃってたからかも(苦笑)。

18.  The Impossible Dream (Michel Pascal) 
Bring him homeをフランス語で歌っていたので、てっきりミシェルさんは英語が苦手なのかと思ったら、完璧なアメリカ英語で話し始めてびっくりしました。自分が韓国にツアーに来ていた2006年に生まれた娘さんが今回のコンサートに自分が出ると言ったとき、泣いて喜んだというとっても感動的な話をしていたのですが、今まで歌詞飛び等がすごかったので、残念ながら全く感動できませんでした…。ちなみに歌は英語&アカペラで熱唱していました。この曲がNDPのどの曲よりも堂に入っていらっしゃったと思います。なんだか本当に皮肉な感じ。

19.  Danse mon Esmeralda (Jérome Collet) 
歌はまま良かったのですが、最後のmourirの叫びが、絶唱になっていたのはいいのですが、絶唱しすぎてずっこけてしまいました…。ジェロームさん。

20.  Les rois du monde (Cyril Nicolaï / Jérome Collet / Nadia Bel) 
実はこれ、アンコールだったらしいのですが、なぜこの変なLes rois du Monde を繰り返すのだろう?と思ってしまいました。この編成やっぱり変です。そして、オリンピックの話をわざと持ち出して、滑っていたミシェルさん…。

21.   Le temps des cathédrales (Cyril Nicolaï / Jérome Collet / Michel Pascal / Nadia Bel / Ji eun Lim)
一応、最後に全員集まってお決まりのカテドラル。それはいいのですが、ジェロームさん、ちょっと音域ツラそうでした。終わりもあっさりしていて大歓声といったものもなく、恒例のみんなの写真撮影もなくほんとにさらりと終わって拍子抜けでした。

というわけで、以上レポでした。

公演の後に「残念会」をしました(笑)。

これだけだと完全に単なるケチ付けになってしまうので、最後にちょっとだけ建設的なことを書いて終わりにしたいと思います。

去年のVictor Hugo Gala Concertは見ている自分を夢のフレンチミュージカルの世界に誘ってくれました。あの思い出は本当に一生モノです。だから、こういった機会を作ってくれた韓国の企画者の方たちに対する感謝の気持ちは私もかなりあります。金銭的にフランスに気軽に行けるわけではないし、そういう意味でも、近場の韓国でそういう機会を作ってもらえるというのは、本当にラッキーなことだと思います。あと、日本ではなかなか招聘できない人たちを次々と呼び寄せることができる行動力は本当にすばらしいとは思います。(その手法にはひょっとしたらちょっと押しの強さ等があるのかもしれませんが…。)

ですが、その反面、今回のように、ちょっと強引な企画でもとりあえず通してしまえばいいというようなぞんざいな企画でコンサートを開いても、歌手も観客も主催者も誰も幸せにならない気がします。歌手の人たちだって、本当だったらもっと万全な状態できちんとコンサートに臨みたかっただろうし、(結局彼らの評判に泥を塗っただけになってる気がする…。)、あの立派なホールにとっても、あんな(といってはいけないけれど…。)微妙なコンサートを開いてしまったという汚点が残ってしまう訳で、主催者側としてもやっぱりそのプロデュース力に疑問符が付いてしまうんじゃないでしょうか??そして、もちろん観客も、このレベルだったら…と興ざめした気持ちになってしまいます。

自分が企画をしているわけではないので、大きなことは言えませんが、それでも、こういった夢を売る商売であるのなら、もっとお金だけではなくて、音楽だったりミュージカルの世界観といった面でも愛を感じられるような企画にしてほしい、というのを今回のコンサート見て自分は感じました。

とりあえず、今回のガラコンは、去年の思い出を引きずってばかりで、何だか公演を見れば見るほど悲しい気分になるというちょっとビターな気持ちだけが残る公演でした。

次回、こういう機会があったときには、もっと「愛」のある公演にしてほしいなあと思います。。。


2014年3月2日日曜日

Après l'interview... 〜リシャール・インタビューこぼれ話(リシャールの人柄)〜

本編のインタビューに書くとちょっと脇道から逸れてしまうことをここで。


シャルルヴィルのデュカル広場

今回のプチインタビュー、まったくもって驚きの連続でした…。

質問自体は、シンガポールから帰ってからわりとすぐの12月末にリシャールに送っていました。

でも、性格的に、あまり物事に期待はしないたちなので、今回も、返事が返ってきたら、ラッキーだわ、ぐらいに思っていました。

リシャールも、リストを送った時、ちょっと時間かかるかもしれないけど返事するね、とは言っていましたが、向こうは忙しいし、何せ、私は、単なる一ファンにすぎないので、まあ返ってこなくても、またいつか別の機会にトライすればいいやぐらいに思っていました。

そして、実際、2月になっても、返事はなく、あー、やっぱりダメだったかと諦めかけたところ、たまたま、ソウルガラコンには来ないんだよね?(ってわざわざ聞くのもどうかと思うが苦笑。)と確認するついでに、そういえば、ランボーの質問は…。とおずおずと聞いてみたら、リシャールから、「リストを再送してくれるかな?遅くなってしまってごめんね。」と返事が返ってきました。

というわけで、質問を再送したところ、次の日に(!)、ご存知のとおり、かなりがっつり書き込まれた回答が返ってきました。しかも、わざわざ自分の回答は太字にしたり、すごく几帳面に書かれていて、こっちが恐縮してしまいました。

返事が返ってきただけでも望外の喜びだったのですが、同時にこんなにも真剣にリシャールが答えを考えてくれたことに深い感動を覚えました。。。が、こんなに真面目に答えていただけたのはよいけれど、これ、私の微妙ブログに載せるっていうので果たしていいのか?&私の微妙な訳で大丈夫なのか??という不安も同時に生まれました(→常に若干ネガティブ思考(苦笑))。

今回のインタビュー、もちろんリシャールのランボーのミュージカルについて聞きたい/紹介したいというのが第一の目的だったわけですが、同時に「翻訳をする」という面でもいろいろな気づきがありました。というわけで、今回、翻訳をしながら思ったこと、感じたこと等についてちょっと書いてみようと思います。

リシャールのフランス語

リシャールのフランス語はFBの文章で見ている限りでは、シンプルでわかりやすい文体だと思っていたので、今回のインタビューをお願いするにあたっては、答えはフランス語で大丈夫です、とお伝えしていました。(白状をすると、実は質問は、時間の制約上、半分ぐらいはフランス語で残り半分ぐらいが英語で書いていました(普段は一応フランス語にする努力はするのですが…。(→言い訳(汗)))。)

そして、返ってきたリシャールのフランス語の回答ですが、見ていて8割ぐらいは、Google翻訳と私の浅いフランス語の知識でだいたいの意味は理解できたのですが、やはり残りの2割がどうしてもよくわからず、「リシャール、あなたの言いたいことがわからない…。」とぶつぶつつぶやいていました(苦笑)。

フランス語を勉強し始めて2年ちょっとになりますが、やはり条件法やちょっと上級な表現が出てくると挫折します苦笑。

例えば、リシャールがアルノーさんにミュージカルを一緒に作ろうと提案した下りの下記の文章。

Sans savoir que 5 ans plus tard, en décembre 2004, je lui proposerais d’écrire un spectacle sur Arthur Rimbaud.

Sans savoir que、と proposeraisの訳にがっつり挫折しました。。。最初の私の訳は実は、「5年後の2014年12月になるとは思わなかったけれど、僕は、彼にアルチュール・ランボーについてのミュージカルを作ろうと提案した。」という派手な誤訳でした(汗)。条件法の形が何を意味しているのか全くわからず(正解は、過去の時点から、未来について語っているために条件法になっている。英語で言うとI would proposeの意味。)、完全なるフィーリング訳(爆)。Sans savoir queもどう係っているのか「??」でした。

せっかくすてきな文章を書いてもらったのに、それをちゃんと理解&表現しきれない自分がほんと情けなかったです。

最終的にわからない部分については、フレンチミューの草分けのMewさんにいろいろご教授いただき、リシャールの想いをどうにか形にすることができました(どん詰まりの中、救いの手を差し伸べてくださったMewさんには本当に感謝です。)。


インタビューの翻訳をするということ

自分は普段、仕事上で翻訳をする機会はあっても、基本、ビジネス文書なので、インタビュー記事を訳すという機会はほとんどありません。というわけでインタビューした人がどんな人であるかということを考えなければいけないということもあまりありません。

でも、インタビューの場合、その人の個性が結構はっきり言葉の中に表れるので、その人の言葉を日本語にするとしたら、果たしてどんな言葉を使うだろうか、と考えることがかなり重要になってきたりします。

簡単な例で言えば、"Je"はフランス語では一通りしかありませんが、日本語では、私、僕、俺、等々「自分」を示す言葉がたくさんあります。今回リシャールだったら?と考えたとき、俺、は変だし、私だと固くなりすぎるので、僕としてみました。(リシャールのちょっと素朴なところも「僕」だと表現できるかなと思い(笑)。)

また、vousも日本語訳のスタンダードはおそらく「あなた」ですが、今回、敢えてリシャール目線で「君たち」という表現を使ってみました。(人によるのだとは思うのですが、フランス語圏で芸能人がファンの人に向けてyouという呼びかけを行う場合、vousのほうがtuより出現率が高いような気がします。でも、このvousはファンへの親しみも込められたvousなのかなと思います。)

また、「です、ます」調にするか、もっとカジュアルな表現にするかでも翻訳の印象がだいぶ変わってきます。今回は、紙上インタビューという形を取っていましたが、ざっくばらんに話している感じを出したかったので、表現もですます調にせず、カジュアルな感じにしてみました。

というわけで、今回、ある意味リシャールになりきって、リシャールならどう言うだろう、と考えながら翻訳をしていたわけですが(笑)、そういう経験は、普段の生活ではほとんどないので個人的にすごく面白かったです。彼の誠実な性格が滲み出るようにしつつも、同時に彼のチャーミングさも感じられるよう翻訳をしたつもりなのですが、それがうまく伝わっているでしょうか?

文章から垣間見えるリシャールの性格

翻訳をすると、普段何となく流し読みをしてわかったつもりになっているような部分もきちんと理解しようとするので、文章からその人の人と成りが結構わかってきたりするのですが、リシャールの翻訳をしていてすごく思ったのは、彼の知的さと誠実さがすごく表れているということでした。これらは、実際会ってお話をさせてもらったり、メッセのやりとりとかでもそう感じてはいたのですが、実際にこういうかなり長い文章を書いてもらって改めてそれを実感させられました。

まず、インタビューの回答が、どれも簡潔で的を得たもの、かつ、ちゃんと中身があるものであることにすごく驚きました。質問リストを送るときに、他のファンの人もランボーのことを知りたがっているから、その詳細を教えてほしい&ぜひその内容をシェアさせてほしい、とお願いをしていたのですが、ちゃんとその趣旨を理解して、かつ私のそれぞれの質問の意図を汲み取って回答してくれたのがすごくうれしかったです。インタビューって意外と自分の言いたいことを話して脇道に逸れてしまうことも結構多いのですが、リシャールはそういうことが全然なかったです。

そして、実は、最後のファンへのメッセージは、当初の質問とは別に後から追加でお願いをしたものなのですが(これ、かなりリシャールには申し訳なかったのですが、どうしても、これだけは入れたかったので、無理言ってお願いをしました。)、この返事、実は、私がお願いをしてから30分後くらいで返ってきたものでした。まず、即レスで返してくれたということ自体に驚きですが、それだけの短い時間であれだけ流れがある知的な文章を書けるというのは、やはり頭の回転が早い人なんだなあとすごく思いました(年下の自分がこんなことを言うのも何様、という気はするのですが(汗)、素朴に「さすが、リシャール!」と尊敬の念を抱きました。)。

そして、翻訳をしていてふと気づいたのですが、リシャール、ランボーのことをRimbaudと表記せず、le poèteと表現していたり、Vitalieのことをsa mèreと表現しているところが結構ありました。そういう部分からも彼の詩的センス(という言い方でいいのか?)というかインテリ度をけっこう感じました(端的に言うと文章がちょっと小洒落ている。)。


思いがけない展開

実は、翻訳にあたって、Mewさん以外にもフランス語を大学で専攻していた友人にフランス語のことばの感覚について質問したり、私のnon-nativeな英語をチェックしてもらうために帰国子女の友人にちょっと応援をお願いしていました。二人とも、フレンチミューは見たことがなく、あまりフレンチミューの話自体もしたことがなかった子たちでした。

今回、協力をお願いするにあたって、背景知識がないとかなり謎だと思ったので、二人にことの成り行きや、ランボーについての説明等々をすることになったのですが、その中で、(これは自分でも全く予想していなかったことなのですが。)二人が、フレンチミュージカルやリシャール、そしてランボーのミュージカル、おもしろそうだね、と言ってくれました。

「趣味は何?」と聞かれて、「フレンチミュージカルを見ることです。」と答えると、たいてい「?」という反応が返ってきて、何となく微妙な空気が流れます(苦笑)。というわけで、フレンチミューつながりで知り合った人以外とは基本的にはあまりミュージカルの話はしないようにしていました。(クローゼットファン笑。)

ですが、今回たまたま成り行き上、フレンチミューについて説明することになり、想定外に(いい意味で)興味を持ってもらうことができて、これは自分にとってうれしい驚きでした。このインタビューによって、ほんの少しですが、フレンチミューの輪を広げることができたのかなと思います。そういう意味でも、今回このインタビュー企画をやって良かったなと思いました&リシャールに感謝。(そして、自分でちょっと笑えたのが、リシャールについて友人に説明しているときの自分が、何だか"親戚ががんばっているんだけど、いろいろ大変そうなの…。"、みたいなモードになっていたこと。。。どんだけ思い入れがあるのよ、自分、と自分に突っ込んでしまいました笑。勝手な親戚感覚(爆))。


ここから全て始まったんだなあ。本当に懐かしい。
最後に…

リシャールは、自分のミュージカルということで、いろいろ一人でやっているようで、最近忙しいのか(そういえば、もうすぐNDPのルクセンブルク公演も始まるしね。)FB上も無言であることが多いですが、近いうちにいいニュースが聞ければなあと思います。

なんだか、自分の適当な翻訳感想記になってしまいましたが…実は、リシャールやパートナーのアルノーさんにランボーについてインタビューする(できれば対面、口頭で。)、というのは、自分にとって、一ファン、そしてフランス語学習者としての一つの大きな目標でした。(叶うかどうかは別として、とりあえず、目標は高く、と思って作った目標でした。)

口頭で、という部分でこそ、まだまだ道半ばですが、紙面という形でその夢に大きく近づけたことは、自分にとって、何事にも代え難い経験でした。自分が今まで手掛けた翻訳の中で、一番、無心&夢中になって取り組んでいた気がします。

自分の半ば無謀なお願いに真摯に応えてくれたリシャールには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。リシャール本当にありがとう。

2013年5月のガラコンあとの、フランス語の練習も兼ねての熱心すぎる(苦笑)ランボーの曲感想メッセから始まり、シンガポール公演のときのカード等、若干リシャールからするとうざかったかもしれないのですが(苦笑)、そういった自分の想いが、少しでもリシャールに伝わっていたのなら、自分は本当にうれしいです。

いつも、間違いだらけのフランス語、ときに英語が入り交じっている私のメッセやtweetを辛抱強く読んで、丁寧にお返事をくれるリシャールやアルノーさんには、いくら感謝しても感謝したりません。彼らからもらう一言一言が文字通り、私にとっては宝物であり、私が前に進む原動力になっています。

個人的なプロジェクトということで、大きなプロダクションの作品にはないいろいろな苦労もあるのではないかと思うのですが、彼ら2人の想いが少しでも多くの人に伝わることを願ってやみません。

次回どこかでリシャールand/orアルノーさんに会うときまでには、あまりにも悲惨なフランス語のスピーキング力を何とか底上げしたいなと思います(これかなりハードル高し。)。そして、Google翻訳依存症からも、一刻も早く抜け出すよう努力していきたいと思います。(同じくハードル高し。苦笑。)

さて、これからもがんばらなければ…^^;