2015年9月19日土曜日

フランス版 アーサー王(La légende du roi Arthur)ついに 開幕!

さて先日9/17についにフランス版アーサー王のミュージカルがプレミア(初日)を迎えました!!!

プレミアのカーテンコールの様子がこちら↓。みんな楽しそうですね〜
そして、仏ミュー恒例のカメラを片手に押し寄せるファンたち^^ 熱狂が伝わる笑。


気になりすぎて、早速いろいろググってしまった。。。

結果。。。想像以上にすごいかもしれない。。。

こちら↓リハーサルの写真ですが、ちょっとセットの様子もわかるかな。。。
http://www.ptitblog.net/theatre/la-legende-du-roi-arthur-les-coulisses-du-spectacle-avant-la-premiere_art12820.html

たぶん、3Dプロジェクション・マッピング等を駆使してるんだと思いますが、映像でもすごい迫力。そして、仏ミューが誇るダンサーも、アクロバティックですごい!セットも衣装もすごく豪華な気が。

リハの映像ですが、ダンサーと映像、セットの
融合がすごい。

きっとライブだと相当凄いんじゃないかな。。。



いろいろな場面が
少しずつ映像が入っています。

観客の反応は正確なところはわかりませんが、いろんな人の感想を読んだ限りでは全体としては、結構良いように思いました(プレビューではないけれど、観客もプレミアや最初の頃の公演はそういう位置づけで見ているので、確かに直したほうがいいと思うところはあるけれど、また見にくるよ、という暖かいメッセージを寄せている方も多かったように思います。)。あと、CDを聞いたときは、普通すぎて全然いいと思わなかったけど、舞台版はとても良かった、という意見も結構見かけました。

やっぱり舞台は舞台となって初めて成立するものなんだな、、、と改めて思いました。豪華なセットや衣装、ダンサーたちの華麗な舞等の効果はもちろんあると思いますが、歌手たちもプロモやリハ等を経て、歌いこんでいるので、その辺の成長もあるのかなあという気もします。

ただ、やはり、アーサー王、グィネヴィア、ランスロット、マリアガンスの愛のトライアングルじゃなくてスクエア(笑)に話が集中しすぎて、聖杯を探す旅のほうがほとんど描かれていなかったのが残念だったといった意見をちらほら見かけました。

ストーリーも、舞台用に脚色されている部分もあるのかなという気がします。一番わかりやすいところだと、アーサー王の異父姉であるモーガン・ル・フェイですが、どうやらこのキャラクターはアーサー王伝説のモルゴース(彼女もアーサー王の異父姉。モーガンとは両親が同じ。)とモーガン・ル・フェイを合体させたもののようです。アーサー王の子どもを身籠り云々という話はモルゴースから、魔法を使ってアーサーに復讐といった部分はモーガンから来たものと思われます。あと、今回の舞台ではアーサー王が岩から引き抜いた剣はエクスカリバーということになっているようですが、これも伝説の中では実は違う剣らしい。。。

舞台に乗せる人間の数や時間も限られていたり、よりドラマチックな展開を求めての脚色なのかなあという気がしますが、、、確かにアーサー王の物語が恋愛ストーリーで終わってしまうの??と思う気持ちもわからなくもありません。。。

衣装も、すばらしいと言っていた人が多かったですが、趣味でなかったと言っていた人もいました。グィネヴィアの髪型が。。。と言っている人が確かいたのですが、、、私も中世な感じは出ているけれどもう少しナチュラルでもいいんじゃないかなーと思ったりしました。

私もそこまで嫌いではないですが(だってコスチュームって、目立ってなんぼというか。。。)、若干色味が強いかなあと思ったりはしました。確かに人によっては、ゴテゴテ過ぎてやりすぎ、と思う人もいるかもしれません。

プロモのときは黒を基調にしたどちらかというとみんなが考える「中世」な感じの地味目な衣装だったのですが、本番はかなり色鮮やか。なんでこんなに変更されたのだろうと考えてみたのですが、ひょっとすると、、、ちょっと前にやっていたRobin des Bois(ロビンフッド)と衣装のイメージがちと被る(イギリスものだし、鎧を着て戦い、、、といったところも似ている。)からかなと思ったりしました。

で、どうせ変えるんだったら、時代に囚われず自由にやろう、、、みたいな(笑)。前の記事にも書きましたが、衣装は、中世風でありつつも、「今」を感じさせるアレンジを加えているということで、ちょっとアーティスティックな感じもするものが多い気がします。

ちなみに、プレミア(初日)は、準備が間に合わなかった、とかで、Final(カーテンコール前の出演者登場のシーンのことを言っていた??)が即興だったらしいのですが(と、アチアさんが釈明している映像がありました^^;さすがフランスだわ。。。でも、観客は、アチアさんに暖かい拍手を送っていました。)、その点も含め、毎日日々の舞台でどんどん進化して行っているそうです。

あと、youtubeで映像をみていたところ、どうやらアレンジや歌詞も変更になっている曲もちょろちょろあったり(特にランスロットの曲)、CDに入ってない曲もあったので、ひょっとすると、舞台バージョンとして新たなCDが出されるかもしれません笑。
*わかるかぎりで舞台版とCDとの曲の違い等の情報をこちらにまとめました。

DVD化、これだけ大掛かりな舞台なのでされるような気がするのですが(というかしないのはもったいなさすぎる。。。)、早く見てみたくて仕方ありません。

2015年9月14日月曜日

フランス版 Roméo et Juliette ソウル公演 開幕!

ついにロミジュリのソウル公演が開幕しました。新しい顔もチラホラしていてフレッシュな感じもありますが、Avoir 20 ansとか、超なつかしー。

既に2ndキャストのYoni Amarさん(ロラン神父)とRomain Fructuoso さん(ティボルト)も出演した模様。となると、ロミジュリ公演も今年の初めのノートルダム公演と同様ローテーション公演のようになるのでしょうか??


衣装もちょっと変わった??

2015年9月13日日曜日

フランス版 アーサー王 (La Légende du Roi Arthur) のCD発売!

ついに全曲版(29曲)が発売になりました。
アチアさん作なので、これもいつか日本でやらないかな~

CDは日本のAmazonでも買えますが、何分ワールド音楽なので、在庫が不安定です。

Amazon.jp
amazon.co.jp/dp/B012E018WW

ですが、実は、日本のiTunesでも買えます^^ ↓こちらは当然品切れはないですが、歌詞カードはゲットできません。。。



最終手段のAmzon.fr。日本だとあんまり利用することはないかもしれませんが、一応情報まで。
http://www.amazon.fr/dp/B012E018WW

曲順は、ミュージカルに登場する順番とは違うように思います(最後にエクスカリバーの序曲ってなってるし(笑))

曲調としては、イマドキの踊れるポップ・ロックにケルティックの伝統音楽をフュージョンさせた感じの曲が多いです(アイリッシュ・ミュージック特有の楽器も使われている気がするのですが、舞台では実際にミュージシャンが生演奏するそうなので、あまり普段見かけない楽器を見ることもできるかも。)。

 ノリがよい曲が多いので、自然と口ずさめてしまうものも多いです。そういう意味では目新しさや革新性はない、というか人によってはテーマは違えどこれまでのアチア・コーエン組のミュージカルの焼き直しと言えなくもないかなという気はします。

でも、単なるポップとはちょっと違う曲もありますし、ノリのよい曲は舞台では観客も一体となって楽しめる と思うので、個人的にはそこまでマイナスには思わないかな。

とりあえず歌詞を見てみました。
*9/23追記。youtube上の映像を探して、わかる限りのことを書いてみました(私が実際に見に行ったわけではないのでご留意ください。また、以前は、映像の撮影、)

英語で訳している人がいたので、ご興味があればそちらも。。。
http://french-musicals.livejournal.com/81023.html

英語がわかる人は英語の方が訳しやすいところもあるので場合によってはわかりやすいかも。仏語の意味を理解するのに私も助けてもらいました。

あと、登場人物がいろいろ出てきて自分は混乱したので、図にしてまとめてみました(かなり細かい文字になってしまったので、きちんと見る場合には、クリックして大きくして見てください。)。また、これはあくまでこのミュージカルにおける設定で、一般的なアーサー王伝説とは異なる点にも留意してください(私が読んだあらすじはこちら)。

<舞台に出てくる登場人物>
アーサー王(ロワ・アルチュール)
グィネヴィア(グィネーヴル)… アーサー王の妻。アーサー王とランスロットとの愛の間で悩む。
ランスロット(ランスロ)… 円卓の騎士。グィネヴィアへの愛とアーサー王への忠誠心の間で苦悩する。
モーガン・ル・フェイ(フェ・モルガン)… アーサー王の異父姉。アーサー王を破滅させようと画策する。
マリアガンス(メレアゴン)… 円卓の騎士。全てを手に入れたアーサー王を憎んでいる。グィネヴィアに横恋慕する。
マーリン(メルラン)… 魔術師。
ガウェイン(ゴーヴァン)…  円卓の騎士。
ケイ(ケイ)… アーサー王の養父の息子(義理の兄)。

以上が、舞台に出てくる人(とりあえず確認できたものだけ)のようで、マーリンとガウェイン、ケイは、歌手としてではなく、全部セリフあるいはセリフがメインで登場するようです。
図には舞台に登場するかはわかりませんが、物語に関係がありそうな人も載せてみました(歌詞に登場する人もいます。)。
注:†マークがついている人は、円卓の騎士です。
括弧内はフランス語読み


1. Quelque Chose De Magique(何か魔法のようなもの) - Florent Mothe & Camille Lou(アーサー王&グィネヴィア)

あなたと私の間には
なにか魔法のようなものがある
それはまるで説明できない
磁場のよう
あなたと私の間には
掟をものともしない
肉体的な何かがある
秘伝の魅力が

アーサー王と奥さんのグィネヴィアがお互いに何か強い魔法のようなケミストリーがある、とラブラブに歌う1曲。タイトルそのままです。そして、プロモでもちょっとわかるように、ちょっと男女の誘惑の駆け引きのような要素もある曲です。2人の出会った頃の曲?でしょうか。

→実際の舞台でもやはりこんな感じで2人がラブラブに楽しく歌っていました。

2. Auprès D'un Autre (別の者の傍に)- Florent Mothe(アーサー王)

どうしたら自分自身よりも愛する人に憎しみを感じることができるのだろうか(or 自分自身よりも愛している人にどうしたら憎しみを感じることができようか、という反語とも取れる気がします。)
(....)
神様、いつか私が彼女を赦せるようにしてください 
私が男たり得たのは彼女のおかげなのですから
私は信じたい 
これは私のせいなのだと 
もし今夜 彼女が誰か他の(男)の傍で眠りにつくのなら

これもタイトルが示す通り恐らく、ランスロットの元へと走って行った妻グィネヴィアの不実に気づいたアーサー王がその苦しみを語る男泣き、な曲。男性がこんなにも傷ついた心を曝け出す歌、というのもちょっと珍しい気がしますが、そのvulnerableな感じに私はちょっとキュンとしてしまいました。裏切ったことに怒りを感じてはいても、それでも君を心から憎むことはできない、、、という歌詞も何だか切ないっす。

→ネタバレ、、、ですが、どうやら、この曲舞台の最後の曲のようです。映像を見ている限りだと、アーサー王が、グィネヴィアを刑に処そうとするけれど、最後は彼女を解放し、ランスロットと共に、2人は舞台を去っていき、アーサー王が一人残る、というちょっと切ない幕切れでした。2人の裏切りに怒りを隠しきれないでいるものの、でも許そうとするアーサー王がなんとも言えず哀しかった。。。

3. Wake Up (目覚めよう) - Charlie Boisseau(ランスロット)

アヴァロンの警鐘が鳴る、鳴る
目覚めよう、目覚めよう
夢見ることのない人生なんて何の意味があるというんだ?
目覚めよう、目覚めよう
目を閉じて愛する時がきた
目を閉じて

日本語のポップでは英語とのちゃんぽんは珍しくないですが、仏語だとなぜか新鮮に聞こえる。。。 breezyなポップ。タイトルのWake upですが、、、みんなグィネヴィアを愛するなんてやめておけと言うけれど、僕はそれがどんなに苦しい恋でもあきらめない、さあ僕はこれから目覚めるんだ!!!とグィネヴィア一筋宣言(うわ。。。)。恋から目覚めよう、ということだと思ったら真逆のようでした笑。ここまでストレートすぎると、こちらがどう対応してよいものか困ってしまう(苦笑)ランスロットの歌はどうやらひたすらこういう路線のようです。

→舞台では、アレンジもかなり違いますが、歌詞もどうやらちょっと変わっていたよう。。。しかも、薄気味悪い仮面の男達に囲まれて、なすがままになっているランスロット(まるで悪夢の中にいるかのよう。。。)、という演出も。。。どういうことなのかすごく気になります。。。

4. Faire Comme Si (何食わぬ顔をして)  - Camille Lou & Charlie Boisseau (グィネヴィア&ランスロット

なに食わぬ顔をしなければいけない 
そう、何食わぬ顔をしなければ 
他の人の腕の中で幸せな振りをして 
そのようにして生き、そしてそんな風に言わなければ 
すべて上手くいっている

ランスロットとグィネヴィアの秘密の恋について歌ったデュエット。ハモりが美しいバラードです。お互い惹かれあっている(妄想の中ではちょっとセクシーなことまで考えてしまう(爆))けれど、なに食わぬ顔をして、何事もないかのように生きなければ、とお互い自分たちに言い聞かせるある意味ちょっと危険な雰囲気が漂う(笑)一曲。というわけでこの歌の時点では2人はまだ自制心がある模様。

→これはやはり、2人の美しいデュエットのようでした。

5. Advienne Que Pourra (何が起ころうともかまわない) - Fabien Incardona (マリアガンス)

来るなら来い
俺は戦争だ
お前がすることになる戦争だ
理性を失うまで

来るなら来い
俺は地獄だ
お前が経験することになる地獄だ
祈りなどもはやない

Advienne que pourra は、英語のCome what mayに当たる言葉なので、来るなら来い、何が起ころうとも俺は構わない、というとても強い思いが感じられる言葉。なので、恐らく、マリアガンスが岩から剣を抜くコンテストに易々と勝利し王座についたアーサー王にメラメラ闘志を燃やし、こんな奴に負けてたまるか、、、来るなら来い!と挑戦状を叩きつける歌(たぶん。)。メラメラ感が半端ない。ザ・悪役って感じ笑。

→舞台版、マリアガンス、カッコよすぎです。ダンサーと合わせてマリアガンスのメラメラ感にしびれます。感想の中にも、マリアガンス役のファビアンのことを絶賛しているコメントをたくさん見かけました。そして、マリアガンスは単なる悪役ではなく、すべてを失った(愛も名誉も)傷ついた男なんだと思うと言っている人がいたのですが、そういうキャラ、、、めっちゃ好きです(笑)。

6. Au Diable (とっとと消えうせて) - Camille Lou (グィネヴィア

もし私の欲望のままに身を委ねたとしても 
私は自分の道を進むわ 
そして私は打ち倒すの

悩み、夜、忘却よ、消えて 
どこに行こうとも 
私は絶対に魂を売ったりはしない 
恐怖、涙、不幸よ、消えて 
どこに行こうとも 
私は人生を噛みしめて生きるの永遠に

diableって悪魔の意味なので、最初なんだろう?と思ったのですが、Au diable xxで、〜など消え失せろ、くそくらえの意味のようです。ここからしてすでにお上品でない感じが漂っていますが、メロディーはスーパー爽やか。このギャップがウケます。で、曲の内容ですが、、、アダルティーな妄想で頭はいっぱい(爆)だけど(もう、フレンチなんだから。。。)、でも私は負けない!というグィネヴィアの誘惑から決別宣言です。

→どうやら私がだいぶ検討違いをしていたようです(汗)。どうやらこの曲は、アーサー王との恋愛の部分で登場する曲のようで、推測にはなってしまうのですが、アーサー王と共に私は生きていくの、ということをポップに歌い上げている曲のようです。文脈がわからなかったとはいえ、ちょっと恥ずかしい間違いだわ。。。

7. Ce Que La Vie A Fait De Moi (人生が私にもたらしたもの) - Zaho (モーガン)

私は過ぎ行く時の中で 
無垢な心をなくし 
子供時代の思い出から逃げたままだった 
私は人生が自分にもたらしたものを理解している 
そして時は私にわずかなチャンスも与えずに 
次々に平然とやってくる 
私は人生の所産なのだ 
人生によって形作られたもの

それが私の運命 
私はあなた(がた)の間違いの代償を払ったの 
あなた(がた)に後悔の念があったとしても 
いつか私は赦すことができるだろうか 
私は自分が知らないふりをしてきた沈黙を 
いつか忘れるべきなのだろうか 
私は信じたい
あなたの視線全てを
そして愛を ほんの少しだけの愛を

タイトルの、Ce Que La Vie A Fait De Moi、、、。訳すのが難しい。ちょっとニュアンス間違っているかもしれませんが、、、これ哲学的な問いです。

というのも、実は、今年のバカロレア(フランスの大学入学に必要な試験ですね。)の哲学の問題の1つに"Suis-je ce que mon passé a fait de moi ?(人は自らの過去の所産なのか?)"というものがあったんです(詳しくはこちら。じつは、アーサー王のFBでこのことが取り上げられて知ったという笑。)。

「過去(passé)」が「人生(vie)」、になっているだけで根本的にはこの歌が投げかけていテーマと同じことについて問うている問題だと思われます。つまり、この歌の趣旨は、人間は運命や出自(自分のコントロールが効かないもの)によって規定される存在なのか、ということなのだと思います。歌詞を見ればわかるように、モーガンは、私たちは人生によって形作られたもの=運命には逆らえない、と回答しているようです。

ポップな曲調の曲が多いので、こんなことを言ってるとは夢にも思わなかったのですが、こんなことがミュージカルの主題になってるのはやっぱりフランスっぽいかな。

そして、もう1つこの歌のテーマは、失われた彼女の「子供時代」。このミュージカルでモーガンは、母がアーサーの父(モーガンの父は別の人物)が自分の母を寝とったことを知っていたという設定になっています。このトラウマの中で彼女は自分の子供らしさを失ってしまったというわけなのですが、この辺は、アダルトチルドレンとか世界中で大人たちに傷つけられる子どもたちを思わせる歌詞だなと個人的に思いました。と同時に、モーガンほどのトラウマでなくとも、大人になってもそういった「傷ついた子ども」の一面を心の底に抱えている人は少なくないように思います。

というわけで、ちょっとこの歌、舞台でどんな感じで出てくるのか気になります。

→舞台ではアーサー王とグィネヴィアの結婚式のシーンあたりで出てくるようなのですが、、、コンテクストはちょっと不明です。

8. Si Je Te Promets (もし君に約束するなら) - Florent Mothe, Camille Lou & Charlie Boisseau (アーサー王、グィネヴィア&ランスロット

もしきみに約束したら 
一生後悔なく僕に(私に)無限の愛を 
永遠に誓うことができる?  

嘘はつきたくない 
約束する 
裏切りたくはない 
約束する 
そんなこと考えたくもない 
絶対に、絶対にそんなことはないと、僕に誓ってくれ 
過ちは犯したくない 
約束する 
逃げたくはない 
約束する 
そんなこと想像したくもない

アーサー王、グィネヴィア、ランスロットのラブ・トライアングルな曲。アーサー王はグィネヴィアへの永遠の愛を告白し、ランスロットはグィネヴィアへの愛とアーサー王への忠誠との間での苦悩を告白します。そして、グィネヴィアは、、、というと、私は彼(たぶんアーサー王)を欲しているのだろうか、それとも私は自分に嘘をついているんだろうか(ランスロットの愛)、と男性陣たちよりはもうちょっと現実的?に2人の愛で悩んでいます(さすが女子だわ。。。)。
でも、この歌の時点でもまだグィネヴィアはランスロットへの愛について一線を越えようとは思ってない様子。コーラスは男女で交互になっていて、男達のまっすぐな愛と揺れる女心がいい感じで表現されてます。

→舞台も3人がそれぞれの思いを語り力強くハモる、という感じでした。

9. Je Me Relève (俺は立ち上がる)- Florent Mothe (アーサー王)
僕は人生を投げ打って
違う夢へと進む
僕は旗と十字架を置いて
立ち上がる、君のために立ち上がるよ

アーサー王がこれまでの苦難の人生を振り返りつつ、君(もちろんグィネヴィアのことだと思いますが。)のために立ち上がる、とかっこよく決意する曲。歌詞の途中に僕は結局大事なものを忘れてしまった、とあるので、すでにグィネヴィアの裏切りが発覚し、 もう君は帰ってこない、それはわかっているけれど、でも君のために僕は立ち上がりたいということを言っているのかなと思います。


→舞台も、そのような感じでしたが、どういうコンテクストなのかはやはり不明です。

10. Qu'ils Me Traitent D'idiot (たとえ彼らが僕を愚か者扱いしても)- Charlie Boisseau (ランスロット) 

たとえ人々が僕のことを愚か者だと思っても
僕は信じたい、信じたい
世界は絶望の中にあっても美しいものだと
たとえ彼らが僕のことを愚か者だと思っても
僕は人生を楽観的に
考えたい、考えたい
君の眼差しの中で

やったらbreezyなポップに載せて、ランスロットがグィネヴィアへの完全に浮かれちゃってる(爆)恋心を歌った曲。他の人がどう言おうと君といると最高(はーと)。→もう勝手にしてくれ、と思わず思ってしまった自分笑。フランスの若い子たちはこういう王子様に逆に「はーと」、となるのかなあ?!

→舞台ではアレンジも歌詞も全く変わっていたようです。サビのQu'ils me traitent d'idiot(たとえ人々が僕のことを愚か者だと思っても)がそもそもL'amour quel idiot(愛なんて、なんて馬鹿げたことなんだろう)に変わっていたようで、意味が真逆になっているっぽい(驚愕)。というわけでアーサー王とグィネヴィアを前に(衣装からして2人の結婚式?)叶わぬ思い(この時点では)を切々と語る感じに変化しているようでした。それに合わせてか、アレンジもbreezyポップからストリングスの切ないメロディーに変わっていました。私は割と舞台版のアレンジの方が好きだなあ。

11. Rêver L'impossible (不可能を夢見て) - Camille Lou (グィネヴィア

愛の神様 
自分で選んだ男性と 
結婚することは許されないのでしょうか 
この調べだけを たった一人の友と
していかなければいけないのでしょうか

私は自由になりたい 
不可能な夢を見るために

ハープの音色が美しい民謡のようなしっとりバラード。自分の望む相手と結婚できない悲嘆をグィネヴィアが愛の神様に語る歌です。さて、ここでの相手、というか不可能な夢、とはなんだろうと思ったのですが、結婚云々と言っていたり、歌詞全体も初めて愛する男性ができたと取れるような部分も多いのでアーサー王のことを言っているような気が自分はします(マーリンはアーサー王にグィネヴィアと結婚するとよくないことが起きると彼らの結婚に反対したらしいので。結局結婚してそれみたことか、となったわけですが。)。「これが私が待っていた、私が待ち望んでいた男性なの?」とか言ってしまうシンデレラモードなグィネヴィアです(爆)。という冗談はさておき、政略結婚が普通だった時代の女性の悲哀が「私は自由になりたい」という一言に込められているのかなと思います。

→映像を見る限りでは、マリアガンスと戦って傷ついたアーサーを手当てするシーンで出てきたようなので、やはりアーサーと初めて出会って心惹かれる乙女なグィネヴィアの気持ちを歌った歌のようです。

12. A L'enfant (子どもよ)- Zaho (モーガン)

Ce Que La Vie A Fait De Moiのrepriseのようなのですが、モーガンの子ども時代のトラウマや自らの悲しい生い立ちを詩の朗読で語る部分があります。たぶん最後の部分は、不貞で生まれた子、それがあんただよ、とアーサーに言うという感じで終わってる気がします。

13. Il Est Temps (時が来た) - Camille Lou & Charlie Boisseau (グィネヴィア&ランスロット

目覚めるときだ 
試してみるときだ 
そうだ、大胆になることにだけ価値がある 
私たちを恐れさせるものはもはやない 
まだ時間はある

ランスロットとグィネヴィアのデュエットということになっていますが、、、タイトルの「時が来た」は一体どんな時が来たのかはちょっと歌だけでは謎。メロ ディーの曲調やサビ↓の感じだと、さあこれから戦いだ、みたいな感じなのかと思いきや、禁断の恋に落ちる二人のデュエット曲であること、また、その他の部 分を見ている限りだとどうやら他の人たちは私たちのことをよくは思わないだろうけど、そんなこと私たちは気にしない(あららーな展開w)もうこれからは愛 する人を愛していくわ(キラキラ)みたいな曲に聞こえます。愛のジェットコースターは止まらない<3、な一曲、のような気がします。。。

→舞台では何かのお祭り?のようなところでランスロットとグィネヴィアが加速するメロディーに合わせて意気投合するが、、、(ちょっとロミジュリの舞踏会シーンを思い出した^^)といった感じで使われているように思いました。

14. Mon Combat (Tir Nam Beo*) (俺/私の闘い) - Zaho & Florent Mothe (モーガン&アーサー王)
* Tir Nam Beoは、ゲール語(アイルランド語)のTír na mBeo(The Land of the Living)のことのようで、病も老いも死もない幸せが永遠に続くパラダイスのような夢の地のこと。→「あの世」の概念に近いのかと思ったのですが、実は違うよう?(まあ、英訳が「生ける者の国」ですもんね苦笑)。→師匠Mewさんのブログより。

1st singleとしてリリースされた曲。全体的にはタイトルが示すようにモーガンとアーサー王が交互に自分の考えを言い合い、バトる感じの曲だと思います。そして、イマドキのノリノリミュージックでありながら、この曲も意外と哲学的(このギャップなんなのだろう。。。)。

1歩の間違い、でもそれでも多すぎる 
高いところから落ちてはいけない 
私は自分が苦しんできた悪 
お前のアリバイは崩れている 
自分の出自は選べない 
いや自分がどんな風になるかは選べる 
誰のせい?そう人生のせいね 
私(俺)のせいじゃない、でも物事とはそういうもの

きみは愛するものをすべて破壊する 
私はあなたが蒔いたものを破壊しているの 
愛は悲劇ではない 
あなたの無言が私に重くのしかかっている
無駄な傷などない 
私はずっと引きずってきた過去 
私(俺)のせいじゃない、でも物事とはそういうもの

この地上で Tír na mBeo(生ける者の国)
闘いは Tír na mBeo(生ける者の国)  
そう私たちの本性を露わにする 
すべて成すがままにしなければ / 全てはどこに向かうのだろう?
ダンダディ ダンダディ ダンダディ ダドゥエ

シチュエーションがわからないので結構謎な部分も多いですが、モーガンはまさに「悪」を体現していて、アーサー王はそれに対して「善」を体現しているという感じはします。そしてモーガンは運命にすべて決められる、としているのに対し、アーサー王はいや人生は選び取るものだと反論。愛に絶望するモーガン、に対し、いや愛はすばらしいものだというアーサー王。とにかく噛み合いません笑。しかし、2人の恋愛関係を連想させるような部分もあり、、、うーむ、やはりよくわかりません。

→舞台でもプロモと同様2人の歌のバトルが見られたみたいです。しかし、この歌もシチュエーションはイマイチわかりません。

1. Promis C'est Juré (約束する、そう誓う)  - Florent Mothe, Zaho, Fabien Incardona, Camille Lou & Charlie Boisseau (アーサー王、モーガン、マリアガンス、グィネヴィア&ランスロット

我々の甲冑の下にはこんなにも愛がある
我々の傷の下にはこんなにも勇気がある 
たった一度視線で 
どうして私たちは離れ離れにならなければいけないのだろう
我々の痛みの中にはこんなにも陶酔があり 
我々の過ちの中にはこんなにも高貴さがある 
やってみるかどうかは我々次第 
約束する、そう誓う

何となく軽快な感じ、そして、みんなで歌ってるので、カーテンコール曲かなあ?とちょっと想像。
そして、詞も「これが私の物語」と始まるので、物語のまとめ的役割を果たす歌な気がします。全体としては、アーサー王を含めたファイターたちを静かに称える歌。でも1789 バスティーユの恋人たちのときと同様、過ちや苦い部分も含めてそれが人間、人生というもの、といったニュアンスも感じます。こういうところはやっぱりフランスっぽいなあと思います。

→やはり、カーテンコールとして使用されていたようです。

2. Tu Vas Le Payer(お前は代償を支払うことになるだろう) - Zaho (モーガン)

お前は代償を払うことになるだろう
お前は代償を払うことになるだろう
お前は高いところから転げ落ちるだろう
お前は代償を払うことになるだろう
とても高い代償を
お前はもう気取った態度を取ることなどできなくなるだろう

この曲面白くありません。。。タイトルそのままです。どうやらモーガンが誰かに(曲中では「お前」になっていますが、アーサー王?)代償を払うことになるだろう、自業自得、もうお前は終りだ、ハハハハ、と高笑いする、みたいな曲な気がします。何となくですが、グィネヴィアに姿を変えてアーサー王と床を共にしたモーガンが、寝てしまった(しかも子供までできてた。。。)ことに気づいて愕然とするアーサー王を嘲笑しているのかな、という気がします。女って怖い。。。

→これもコンテクストは謎なままですが、女性ダンサーたちの振りがちょっと面白い^^

3. Nos Corps à La Dérive (漂う私たちの身体) - Camille Lou & Fabien Incardona (グィネヴィア&マリアガンス

俺はお前を追いかけ
お前は逃げる
希望などまったくなく
俺はお前の視線に釘付けだ

私は何も言っていないし
何も約束なんてしていない
でもあなたは意図せず
私を溺れさせる
あなたの絶望の中に

涙の海に
私たちの身体は漂うのだろうか
私たちにこんなにも苦しみを与えるために
いったい私たちに(これから)何が起こるのだろう

ファンの人たちから結構よい評価を得ていたっぽい曲。サビの2人のデュエットが確かにエモーショナルで美しい。どうやら、自分を受け入れてくれと懇願するマリアガンスに対して、それはできない、私を自由にしてと頼むグィネヴィア、といった感じな気が。。。マリアガンスがグィネヴィアを誘拐したときのことを言ってるのでしょうか??サビの「涙の海に漂う私たちの体」という表現がなかなか詩的で美しい。

→ネタバレですが、、、マリアガンスの顔が何だかすっごいことに。。。そして、グィネヴィアは鎖でつながれています(これもなんかノートルダムのエスメラルダを思い出した笑。)。なのでやっぱりグィネヴィアは誘拐されるのかな。。。マリアガンスの顔の変化も相まって、マリアガンスの「哀しい男/愛」全開な曲のようでした。

4. Délivre-Nous (私たちを自由にしてくれ)  - Julien Lamassonne

私たちを自由にしてくれ 
この戦いから 
聞いてくれ 
私たちの祈りを 
私たちを自由にしてくれ 
鉄の枷から 
ユーサー(*アーサー王の父)の子である 
私の王よ

これ一番謎ソングだったのですが(誰が歌ってるかすらわからない。。。)、どうやら人民または円卓の騎士がアーサー王に我らの王よ、私たちを救ってください、と懇願している歌のよう。私、このジュリアンさんの声結構好きなのですが、、、彼はメインのキャラとしては出ないらしい。。。岩から剣を易々と抜いたアーサーにわが王よ!と助けを求めているという感じで出てくるのかなあという気がします。


→やっぱり人民の人がアーサー王に何か歌ってるような感じの曲になっていました。そして、CGってこんなことができるのね!という演出も。壮大な1曲。

5. Dors, Morgane Dors (眠れ、モルガンよ、眠れ) - Zaho & Julien Lamassonne 

タイトル通り、曲のはじめは子守唄のような感じで始まります。Julienは、アーサー王の代役の歌手の人なのですが、、、曲を聞いてる限りでは、冒頭はマーリンがモーガンが子どもだった頃に彼女に父や母について語って聞かせているといった内容のように思います(マーリン役の人は他の人よりかなり後になって発表されたので、ひょっとするとCD作成時にマーリンの曲全部を彼の声で録音できなかったのではないか、と予想。)。後半は現代のモーガンがこのときのことについて回想しているという感じなのかなという気がします。

6. Un Nouveau Départ (新たな旅立ち) - Fabien Incardona (マリアガンス)

光の中へと入っていくための
新たな旅立ち
勝利を目指し
そして伝説となるのだ
後悔も恐れもなく
1番となり
頂点を手中に入れ
過ちは葬り去ろう
新たな旅立ち

マリアガンスの曲ですが、他のマリアガンスのダークな感じの曲とは打って変わってタイトルが示すようにとっても明るい前向きな曲。ちょっと悟りを開いちゃった感もある気がします。復讐の先にあったものは?といったことについて語っているのかな、と最初思ったのですが、歌詞をよく見ると1番になろう、とか自分が勝者であることを確信するような歌詞だったので、ひょっとすると、岩にささった剣を抜くコンテストへと向かう(本物の後継者となる者だけがこの剣を岩から抜くことができる。)マリアガンスの思いを歌った曲かなという気がしました(そう、この後に若造のアーサーが剣を易々と岩から抜いてしまうという悲劇が彼には降りかかるのです!笑 そう考えると、ほんと人生ってわからない、と思ってしまった苦笑。)。

7. Qui Suis-Je ? (私は何者だ?) - Florent Mothe & David Alexis (アーサー王、マーリン)

自分の出自を知らないで 
どうして運命を自分の手で 
築きあげることができるというのだろう? 
自分が何者であるかわからずに 
人生にどんな意味があるというのだろう?


英語のWho am I?に当たるタイトル。というわけで、自分の出自がわからないアーサー王がそのことを思い悩む歌(だからなのかちょっとメランコリーな三拍子。。。)。真ん中らへんで転調して、突然長調になるところは、おそらくマーリンが聖杯について説明している箇所です(脈絡が全然つかめん。。。)。アーサー王は不義の子として誕生した後、別の人に預けられ育ったため自分が王家を継ぐ資格がある人間だと知らずに育ったようなので、そういうことと関係があるのかなという気がします。その当時のモヤッとした思いを告白?ただ、これは自分の偏見かもしれませんが、このメランコリーな三拍子とタイトルの「キ・スイジュ」の音が相まって、すごく幼稚に聞こえる(ぼくちんは誰なんだろう?みたいな(爆))。。。30代男性が歌うのは(汗)。アーサー王役のフロランが髪をバッサリ切ったのは、かなり若いときのアーサーを演じなければいけなかったからなのかなとこの歌を聞いて思いました(長髪のときは、長髪の時でキマっていたけれど、明らかにどっしり貫禄があり過ぎた笑。)。

→映像を見ている限りでは、やはり自分の出自に迷うアーサーにマーリンが聖杯について説明している、という歌のようでした。マーリン役のアレクシスさんの歌声がとっても素敵でした。

8. A Nos Voeux Sacrés (聖なる誓いに) - Zaho & Fabien Incardona (モーガン、マリアガンス)

我々を結びつける絆の
聖なる誓いに
俺の痛みを消すためにお前は何をしてくれる?
打ち砕かれた運命
消えた愛
お前はいつか彼女が俺の物になると誓えるか?

我々を結びつける悪の
聖なる誓いに
服従するのだ
そうすれば私はお前の武器となる
私の魂を与え、お前に忠誠を誓おう

ファビアンの高音がすごすぎる1曲(彼の歌う曲ってキーが高い曲が結構多い気が。。。)。 悪役2人が結託する誓いの曲のようですが、どちらかというとマリアガンスがモーガンに助けを要請してる感じのように見えます。そして、マリアガンスまたグィネヴィアへの愛を語っちゃってます。

→映像を見ている限りだと、モーガンがやはり自分に協力させるためにマリアガンスを釣っている(苦笑)という感じに見えました。

9. La Danse Des Guerriers (戦士たちのダンス) (Instrumental)

ケルトミュージック定番のパイプで始まる1曲。イントロが若干、ロミジュリの舞踏会のイントロに似ている気がしないでもない。。。戦士たちのダンスということで切れ良くかっこいい1曲。instrumentalなので、きっとダンサーたちが華麗なるダンスを披露してくれるんだと思います。

→映像を見ていたら、この楽器曲の前にマーリンの歌が入っていました。素敵なのですが、、、聞き取れない。。。

10. Le Monde Est Parfait (世界は完璧だ) - Charlie Boisseau (ランスロット)
 
もう独りで歩くことはない 
やっと僕にも風が向いてきた 
もう決して独りで夢見ることはない 
今夜、地が 激しく揺れるかもしれない 
今日、僕の人生が始まる 
戦うことになったとしても 
平和を築くことになったとしても 
ここから世界は何と完璧に見えるのだろう

ランスロットが予期せずグィネヴィアに出会い、心奪われ、僕の世界は180度変わってしまった、そして、世界は何と完璧なんだ!とハッピー度マックスで歌う1曲。若いな~(笑)。まさに恋の始まりみたいな曲のようです。

11. Le Chant Du Dragon (ドラゴンの歌) (Instrumental)

途中でコーラスも入って荘厳な曲。このミュージカルのinstrumentalの曲って結構よい曲だと思います。映画のテーマソングみたい。

12. Jeux Dangereux (危険な遊び) (Instrumental) 

美しいクラシック+ちょっと中世を感じさせる楽器曲。

13. Il Est Temps (Version Troupe) (時が来た(チーム・バージョン)) - Florent Mothe, Zaho, Fabien Incardona, Camille Lou & Charlie Boisseau

たぶん、カーテンコールの2曲目でみんなが盛り上がるため用に収録?

14. Tant De Haine (多くの憎しみ) - Fabien Incardona (マリアガンス)

俺の中にはこんなにも多くの憎しみが燃えている 
法則をも超えたものへと私を押し流す風 
私が背負う十字架の下にある 
重い罰 
俺にすべての権限を与える薄汚い苦悩 
俺の中で燃える あまりにも多くの憎しみ 
人生に奪われたこんなにも多くの愛がある 
人生に奪われたこんなにも多くの愛が 

グィネヴィアに横恋慕し、ついに彼女を誘拐までしてしまうマリアガンスの歌。悪役ということもあって詞もなかなかエグい&ちょっと偏執愛チックです。が、 同時に憎しみに支配される哀しい愛、という意味ではちょっと切ない、繊細な「悪」の姿も垣間見える歌でもあるように思います。邪悪な存在ではあるけれど、 報われないマリアガンスがちょっとかわいそう(笑)

15. L'ouverture D'Excalibur(エクスカリバーの序曲) (Instrumental)  

アーサー王の剣の名前を冠した序曲なので、舞台の幕開けにテーマ曲として使われる曲なんじゃないかなあと思います。ミュージカルの壮大さが伝わるような素敵な曲。


2015年9月6日日曜日

仏版 ロミオ&ジュリエット 韓国ツアー リハ写真

さて、こちらも気づけばもうすぐ開幕。

私は、残念ながら今年は日本脱出不可となってしまい、、、参加はできないのですが、すてきな写真がいっぱい 出回ってます。

ロミジュリのプロダクションのFBページのアルバム↓。

 https://www.facebook.com/romeoetjulietteofficiel?fref=photo&sk=photos

見れば見るほど、残念無念、、、な気持ちになるわけですが、やはりロミジュリの特にダンサーたちの表情はほんと好きです。

そして、大公役のステファヌ・メトロさんがピアノで弾き語る"Vérone"。舞台冒頭のエネルギッシュな歌い方が印象的な曲ですが、こんな風にメロディアスに情感を込めて歌うのもまた違う趣があって、すてき(2幕にはこんな感じで歌うところも確かあったはず。)。


こちらも、どんな新しいチームになるか、楽しみですね。

フランス版 アーサー王(La Légende du Roi Arthur) プレミアまであとわずか!

気づけは、今年のフレンチミューで一番の目玉の「アーサー王の伝説 ~愛が歴史の流れを変えるとき~」(La Légende du Roi Arthur: Quand l'amour change le cours de l'histoire)のプレミア(9/17)まであとわずか。

プレミアを前に衣装や舞台リハっぽい映像や写真が出回り始めました。

まずは、"Auprès d'un autre"を熱唱するFlorent Motheのプロモ映像。舞台の様子もチラホラ。
なかなか迫力がありそうな舞台。

写真。
衣装は、かなり豪華。プロモのときの全体的に黒っぽい衣装とは大分違い、色使いも鮮やか。衣装が違うだけで舞台のイメージが全然変わります。

舞台もスモークいっぱい焚いてるみたいなものもあったりして、かなり大がかりなものになりそう。

Roi Arthur FBの写真アルバム。いろんな写真が。
https://www.facebook.com/lalegendeduroiarthur/photos_stream

集合写真
https://www.facebook.com/lalegendeduroiarthur/photos/pb.781860558540394.-2207520000.1441530368./958932364166545/?type=3&theater
左から、 ランスロット(仏読み:ランスロ)、マリアガンス(メレアゴン)、グィネヴィア(グニエーヴル)、アーサー王(ロワ・アルチュール)、モーガン・ル・フェイ(フェ・モルガン)、マーリン(メルラン)。

ソロショット。
アーサー王(Florent Mothe)。アーサー王役のフロラン・モット。Mozart l'Opera Rock時代のやや長髪をばっさり刈り上げに。最初見たときわからんかったよ、私。さらに、舞台のためのトレーニングで痩せた、とのことなので、さらにすっきりしたシルエットに。サリエリ時代とかなり印象が違います。甲冑もお似合い。
https://www.facebook.com/lalegendeduroiarthur/photos/pb.781860558540394.-2207520000.1441530350./960847647308350/?type=3&theater

グィネヴィア(Camille Lou)
アーサー王と一緒の時のグリーンの衣装、ランスロットと一緒のときの白い衣装。どちらのドレスも刺繍やビーディングがあったりとってもきれい。ヘアもプラチナブロンドっていうかもはや白髪?な勢いですが、編みこみがあったり結構複雑。中世ということもあってか、所謂ティアラがあって金髪カールふわり、みたいなお姫様、な感じではありませんが、女王に相応しい華やか+艶やかな衣装。下記の映像でカミーユも、こんな衣装を着れたらと少女時代夢見てたの、と言っていますが、納得。
https://www.facebook.com/lalegendeduroiarthur/photos/pb.781860558540394.-2207520000.1441530350./962822507110864/?type=3&theater

モーガン・ル・フェイ(Zaho)
妖姫、ということですが、、、プロモのとき以上に、ゴス度の高まりがすごい笑。頭の飾りの鳥といい、ダークレッドのルージュと言い、、、。魔法にかけられてイチコロになってしまいそう笑。
https://www.facebook.com/lalegendeduroiarthur/photos/pb.781860558540394.-2207520000.1441530368./957805557612559/?type=3&theater

マリアガンス(Fabien Incardona)
こちらもゴス路線。顔半分にドクロメイク?が。悪役ですが、なかなか怖いっす。
https://www.facebook.com/lalegendeduroiarthur/photos/pb.781860558540394.-2207520000.1441530350./960848480641600/?type=3&theater

ランスロット(Charlie Boisseau)
おー、王子様!白い、白い、白い。 キツネ?っぽいファーが印象的な衣装。
この王子様ビームにグィネヴィアはやられちまうのか。うん、納得笑。
https://www.facebook.com/lalegendeduroiarthur/photos/pb.781860558540394.-2207520000.1441530368./957757630950685/?type=3&theater

マーリン(David Alexis)
割と最近に、キャストとして合流しました。演じているのは、私も昨年パリで見たLe Bal des VampiresでProfesseur Abronsius役だった方。大変貌だなあ笑。確かに魔術師な感じ。
https://www.facebook.com/lalegendeduroiarthur/photos/pb.781860558540394.-2207520000.1441530368./957845474275234/?type=3&theater

そういえば、写真にはどうやら入ってないようですが、追加キャストでガウェイン(ゴーヴァン)(Thomas Ronzeau) も加わったようです。
 
その他の映像。動きが加わるとワクワク感が。1789のときより、スペクタクル性が高まっているかも。。。

衣装合わせの様子。最後にアーサー王のフロランが衣装を着て楽曲を歌う姿も。
http://www.programme-tv.net/news/musique/70637-exclu-la-legende-du-roi-arthur-florent-mothe-camille-lou-decouvrent-leurs-costumes-video/ 

リハと思われる舞台映像が一部見られます。演出のジュリアーノ・ペッパリーニさんのインタビューも。
http://www.wat.tv/video/telematin-legende-roi-arthur-7l9ct_747pj_.html 

衣装担当のFrédéric Olivier さんが、舞台衣装のコンセプト等を説明。衣装のスケッチ等も見れます。中世の世界を想像、歴史の世界に留まらない現代的なものに魅せる衣装を目指したと言っているような。 だからなのか時代物のようでそうでない不思議な感じがする衣装が多いように思います。それぞれの人物に動物のシンボルがあるようで、アーサー王はドラゴン、フェイは、鳥とのことです。





そして、プレミアを前に、フレンチ・ミュー十八番(笑)の全曲盤CDが発売です。ネタバレ必至です(爆)。

発売は9/11。amazon.jpでも一応予約が可能なようです。

おそらく、iTunesで日本からも購入が可能になるんじゃないかなと思います(コンセプト版も本国フランスと同日に日本でも発売になったので。)。
 
Amazon.jp
amazon.co.jp/dp/B012E018WW
Amzon.fr
http://www.amazon.fr/dp/B012E018WW

曲数は全部で29曲の2枚版です。曲目はこんな感じ↓。一応日本語訳も入れてみましたが、曲の詞をきちんと見てみないと正確な意味はわからないので、あくまで参考程度に。。。現在youtube上で音源が聞けるものにはリンクを貼っておきました。ケルティック音楽とポップロックが混じったノリのよい曲が多いです。

1. Quelque Chose De Magique(何か魔法のようなもの) - Florent Mothe & Camille Lou
2. Auprès D'un Autre (別の者の傍に)- Florent Mothe
3. Wake Up (目覚めよ(→しかし、なぜに英語?笑)) - Charlie Boisseau
4. Faire Comme Si (何食わぬ顔をして)  - Camille Lou & Charlie Boisseau
5. Advienne Que Pourra (何が起ころうともかまわない) - Fabien Incardona
6. Au Diable (とっとと消えうせて) - Camille Lou
7. Ce Que La Vie A Fait De Moi (人生が私にもたらしたもの) - Zaho
8. Si Je Te Promets (もし君に約束するなら) - Florent Mothe, Camille Lou & Charlie Boisseau
9. Je Me Relève (俺は立ち上がる)- Florent Mothe
10. Qu'ils Me Traitent D'idiot (彼らが俺を愚か者扱いすること)- Charlie Boisseau
11. Rêver L'impossible (不可能を夢見て) - Camille Lou
12. A L'enfant (子どもよ)- Zaho
13. Il Est Temps (時が来た) - Camille Lou & Charlie Boisseau
14. Mon Combat (Tir Nam Beo*) (俺/私の闘い) - Zaho & Florent Mothe
* Tir Nam Beoは、ゲール語(アイルランド語)のTír na mBeo(The Land of the Living)のことのようで、病も老いも死もない幸せが永遠に続くパラダイスのような夢の地のこと。
1. Promis C'est Juré (約束だ、絶対に)  - Florent Mothe, Zaho, Fabien Incardona, Camille Lou & Charlie Boisseau
2. Tu Vas Le Payer(お前は代償を支払うことになるだろう) - Zaho
3. Nos Corps à La Dérive (漂う私たちの体) - Camille Lou & Fabien Incardona
4. Délivre-Nous (私たちを解放してくれ)  - Julien Lamassonne
5. Dors, Morgane Dors (眠れ、モルガンよ、眠れ) - Zaho & Julien Lamassonne
6. Un Nouveau Départ (新たな旅立ち) - Fabien Incardona
7. Qui Suis-Je ? (私とは何者か?) - Florent Mothe & David Alexis
8. A Nos Voeux Sacrés (聖なる誓いに) - Zaho & Fabien Incardona
9. La Danse Des Guerriers (戦士たちのダンス) (Instrumental)
10. Le Monde Est Parfait (世界は完璧だ) - Charlie Boisseau
11. Le Chant Du Dragon (ドラゴンの歌) (Instrumental)
12. Jeux Dangereux (危険な遊び) (Instrumental)
13. Il Est Temps (Version Troupe) (時が来た(チーム・バージョン)) - Florent Mothe, Zaho, Fabien Incardona, Camille Lou & Charlie Boisseau
14. Tant De Haine (多くの憎しみ) - Fabien Incardona
15. L'ouverture D'Excalibur(エクスカリバーの序曲) (Instrumental)  
 
Julien Lamassonneというのは、アーサー王の代役の人なんですが、、、CD入りしてますね。どういうことだろう。

→曲の内容等はこちらにまとめました。

ミュージカルのプロダクションのHPに行ったら、かなり長い「ストーリー」が書いてあったので読んでみたのですが↓(仏語)、、、 どうやら聖杯探求の話はあまり出てこず、モルガンとメルワスがタッグを組んで惹かれあうグィネヴィアとランスロットが不倫するように仕組み、アーサー王を破滅させようとするが、、、というプロットのようです(私が読んだ原作のあらすじとちょっと違う。。。)。

http://www.lalegendeduroiarthur.com/Le-spectacle/L-histoire

というと、なんだか完全にソープオペラですが、、、もう少し美しい感じで言うと、アーサー王を愛していたはずのグィネヴィアは、ランスロットと禁断の恋に落ち、2人の男性の愛の間で苦悩する。一方ランスロットもアーサー王への忠誠とグィネヴィアへの想いに苦悩する、という愛のトライアングルがやはり中心のラブストーリーということなんだと思います。

モーガン・ル・フェイも、妖姫というだけでなく、アーサー王の父ウーゼルに嵌められて(ウーゼルはモーガンの父ゴルロイスに姿を変えてモーガンの母イグレーヌを寝取ったらしい。。。こわ。)妻となった母、そして、妻を寝取られ亡くなった父の復讐を果たす(でも悪いのはアーサーじゃなくって、ウーゼルだと思うんだが。。。)、ことを常に胸に生きている女性、というちょっと複雑なキャラのよう。

少年時代の岩から剣を抜くエピソードや半分きょうだいのモーガンと寝て(これまたグィネヴィアに化けてアーサー王を嵌めるという。。。子どもができるエピソード(しかし、これも原作ではモーガンではなく、モルゴースという別の姉っぽいですが。。。)等も上記のストーリーに書いてありますが、これが舞台にも出てくるのかなあ。

もう一つ人物紹介のページ(フランス語)を読んで思ったのは、「人間は運命に定められるまま生きる存在なのか?それとも、 運命に抗い自ら道を切り拓く存在なのか?」という古典的&哲学的なテーマも大きなキーになりそうということ。。。

アーサー王自身も、不義の子として誕生し、 けれども王様になるまで登りつめる(ただ、これは、もって生まれた才能と見るのか、努力と見るのか、あるいはその両方と見るのかはいろいろだと思いますが。。。)という意味でもそうですし、 グィネヴィアと結婚する際に、マーリンに反対されていたにもかかわらず結婚し、結果的にはやっぱり災いが、、、となるけれども、さあこの決断ははたして間違いだったのか?とか。

モーガンも、家族を 滅茶苦茶にされて復讐の鬼(という設定になってるっぽい)、になっているけれど、それだけが果たして運命なのか?あるいは、それ以外の道はあるのか(彼女が歌うことになっている"Ce Que La Vie A Fait De Moi "のテーマはそういう運命論に関係があるもののようです。)?

原作(といってもこれもいろいろあるみたいですが。。。)とは人物設定や話の筋がちょこちょこ違うようですが、フレンチミュー(っていうかアチア・コーエン組のミュー)は結構お話を大胆に改編することはザラなので、まあ、これも想定の範囲かなあと言う気はします。。。 

何か思ったよりドロドロなドラマになりそう笑。サブタイトルの愛が歴史の流れを変えるとき、ってポジティブな意味なのかなと思ってたのですが、そうでもなさそう?!いつものことだけど、こんなの、キッズたちが見ていいんだろうか?(笑)PG12路線まっしぐらな予感(苦笑)。
 
とはいえ、舞台映像等を見ても、ミュージカル、スペクタクルとしてはかなり見ごたえがありそうなので、プレミアが待ち遠しい。。。