2014年1月29日水曜日

Marie Drucker - 好きなフランス語pod cast 

基本、飽き性なので、いろんな翻訳を同時並行で進めているため、いっこうに完成しないので、とりあえず、つなぎの記事を書いてみようと思う。

また、ちょっと真面目にフランス語の勉強の話。
フランス語の勉強は、最初の頃は、定番のNHKのラジオ「まいにちフランス語」とテレビの「テレビでフランス語」でとりあえず始めた。新しい番組をどんどん聴いていってもどうせ忘れちゃうだけなので、何気に、自分の場合、2011年に勉強を始めたころの番組を録音しているものを未だにときどき聞いている。

が、やっぱりずっと同じものを聴いてると飽きてしまう、というのも人間あるので、聞き始めたのがポッドキャストだった。自分はフランス語圏に住んだことはないので、とりあえず適当に聞き始めたのが、RTLの番組。特にお気に入りなのが、タイトルにある、Marie Drucker(マリー・ドゥルケール)が司会を務める、"Le Journal Inattendu"と"Les Essentiels de..."。

どちらも休日のトーク番組で、Le Journal...はトークだけでなく、ニュースも入りつつ、ゲストがそのニュースや自身のことについて話すという番組で、Les Essentiels de...は文化人を招いて、その人の人生をその人自身が選んだ音楽と共にたどっていくという番組。以下詳細。

Le Journal Inattendu
http://www.rtl.fr/emission/le-journal-inattendu/bienvenue

ゲストはその日のéditeurとして、マリーさんと共に、番組を進めていく。(といっても、実際には、マリーさんが番組進行を行っていて、ゲストが実際に番組に「参加」するのは、天気予報を読み上げるくらいだったりする。)

まず、30秒でゲストが自己紹介をする。フランスの人なので、そのまま自分についてしゃべるというよりは、たいていちょっと面白いひねりの効いた自己紹介であることが多い。そして、たいてい、30秒に収まらず、時間が過ぎてもしゃべり続けている笑。その後、この紹介モノローグについてマリーさんとゲストがスモールトークをするのが定番。

その後ニュースのコーナー。ルポなども含めて、この1週間で起きたできごとについてのニュースが流れて、そのうちのいくつかについて、掘り下げて、ゲストが意見を述べたり、専門家に逆に質問を投げかける、というちょっとinteractiveな感じのニュース・コーナー。たいてい、ゲストに話を振る場合は、ゲストに関係がありそうな話題が多い気がするが、それでも、本業とはまた違ったゲストの視点が見れるところもこのコーナーの面白いところ。

11/25放送回のゲストは、昨年「Il faut beaucoup aimer les hommes 」でMédicis賞を受賞した作家のMarie Darrieussecq(マリー・ダリュセック)。彼女の本は日本語訳も出ている。前述の本のレビューのようなものをちょっと読んでみたが、どうやら、彼女の本は人々が思う「ステレオタイプ」に真っ向から挑戦していくという趣向の本が多いようだ。もちろん、「女性」、「女らしさ」というのも例外ではなく、前述の作品でもそのことがけっこうテーマになっているらしい。

この日のニュースの主要なテーマの一つに挙げられていたのは、オランド大統領と女優ジュリー・ガイエの不倫騒動に端を発して議論されるようになった「ファースト・レディー(première dame)」の役割について。

前述のようにゲストのマリー・ダリュセックは、かなりフェミニスト的視点を持った人なので、この番組内でも「ファースト・レディー」について、かなり批判的な意見を述べていたように思う(女性は、経済的にも、感情的にも自立的でないといけないとか、ファーストレディーは、メインの仕事ではなくあくまで名誉職である等々述べていた気が。)。女の子の「いつか王子様が」思想についても語っていた(フランスでも、未だにこういう考えはまだ残っているらしい。けっこう意外。)。

あとこの日は、犬のクローンについてルポが結構長い時間あったが、あまり興味が持てず聞き飛ばしてしまった笑。スポーツニュースもあるがこれも聞き飛ばしてしまった。また、ヨーロッパの国らしく、キエフでのデモのルポもあった。

そして、後半戦は、ゲスト個人の話を展開する。今回のゲストであるマリー・ダリュセックは、作家なので、話の中心はやはり彼女の最新作"Il faut beaucoup aimer les hommes "について。

そういえば、職業名詞の女性形と男性形についても話をしていた。「作家」を指すécrivain(プチロワによるとécrivaineということもあるが、一般的に女性に対してもécrivainが使われるらしい。)について、司会者のマリー・ドゥルケールが彼女にécrivain(エクリヴァン)かécrivaine(エクリヴェン)どっちで呼ばれたい?と聞いたりしていた(男性形しかないのは、男性のほうにしか権力や正当性がないかのような気がする等々言っていた気が(彼女自身は、呼び方にはそんなに拘らない、とにかく「私は書くわ(j'écris)!」と答えていたが。)。)。

最新作は、白人の女性と黒人の男性との「mix」なカップルの恋愛に関する小説のようだ。当然、人種差別もテーマの一つのよう。ちょっと読んでみたくなった。

そして、最後は、タイトルのInattendu(思いがけない)のとおり、ゲストにゆかりの人と匿名で電話が
つながり、誰かゲストが当て、ちょっとトークするというようなコーナーがある。あと、視聴者からの質問にゲストが答えるという時間もある。

だいたい毎回こんな感じの構成で進む。ときどきマリーさんじゃない、ヴァンサンというおじさんが司会の時があり、がっかりする笑。でも、いろいろな要素がまんべんなく入っていて、けっこうおもしろい番組だと思う。

Les Essentiels de...
http://www.rtl.fr/emission/les-essentiels-de/bienvenue

こちらは、本当にトーク番組。ゲストがひたすら歌と共に自分について語りつくす。

人生の振り返りがテーマなので、必然的にこちらの番組に登場する人たちはおじさん(40+)が多い。女性が少ない理由は…よくわからない。

あと結構意外だったのが、どんなにロックな人であっても、意外と1、2曲は必ずシャンソンが入っていること。やっぱりフランス人とシャンソンって切っても切れない関係なのね、と思ったり。そして、これは意外と言えるかどうかはわからないけど、英語の曲の割合がかなり高い(笑)。まあ、これはある程度仕方ないことのような気もするけど。

こちらの番組ほうが、その人の人となりが掘り下げられて話されるので、「人」に興味がある人は、こっちのほうが面白いと思う。

どちらも、ポッドキャストに落として、聞くことができる。

未だに、これらの番組を聴いて、理解できる範囲はそう多くはないのだが、これらを聴いているうちに、フランス語の話し方やリズム感などがわかるようになってきた気がする。聞く-話すの能力はつながっているとよく言うけれど、何となくそういえば発音もマシになってきた気がする。

この番組をどうやって探し当てたのか記憶は定かではないが、とりあえず、これらの番組が好きなのは、司会のMarie Druckerが好き、ということがあると思う。彼女は、写真を見ればわかるが、女優顔負けの美人であり、ジャーナリスト、ということで、頭も切れる。まさに才媛と呼ぶにふさわしい人だ(恋愛遍歴も結構華麗だとか。まあ当然だよなあ笑+溜息)。

番組内での受け答えも、切り返しがとてもうまく、ざっくばらんでさばさばしているところもすごく自分としては好感度が高い。そして、ラジオで大事な「声」という点でも、彼女の声は女性にしてはけっこう低めで聞き取りやすく、知性が感じられて、すごく素敵だ。自分をしっかり持ったかっこいい女性→まさに自分が目指す女性像(笑)。こんな風にかっこよく生きれたらなー。

というわけで、行き帰りの間、できるだけ、どちらかの番組を聴くようにしている。



そして、毎回招かれるゲストも、実に面白い。
文化人、ということで、歌手、作家、俳優等が多いが、フランスのことを知らない自分からすると、すごく勉強になる。取り上げられるゲストというのも、本国ではかなりの有名人なので(とあとで、調べて気づくわけだが…。)、結構楽しい。この番組を通して、興味をもった人、というのが何人もいた。

例えば、最近知ったのが、フレデリック・ルノワール
この人は日本語訳も出ているくらい著名な作家で(恥ずかしながら自分は知らなかった。)、宗教等についての著作をいっぱい書いているが、ラジオを聴いていて、なんだかおもしろそうな人だったので、思わず彼の本を手に取ってしまった(面白そうだけど、番組の内容が理解できないところがいっぱいだったというのもある苦笑。)。

他にも、リシャールの奥さんのお父さん(まわりくど。。。)のミシェル・フュガンさん(フランスで有名な歌手)や、ノートルダムドパリにフルールドリス役で出演していたナターシャ・サンピエール、スパニッシュ・アパートメントなどで有名な映画監督のセドリック・クラピッシュ、最近仏版Voiceでコーチも務める、これまた著名な歌手であるフロラン・パニー等々、ポッドキャストで最近ホットな仏人or仏語圏人を知ることができるのはけっこう、よい気がする。

特に、Les Essentiels de...は、音楽で人生を振り返るみたいな番組なので、ニュースよりも聞き取れる部分が多くて、けっこう楽しい(人にもよるけど。。。)。

ポッドキャストは一度i pod等に落としてしまえばネットにつながなくても視聴ができるので、結構重宝する。古い番組もアーカイブで視聴可能なのもうれしい。

これらの番組がスラスラ聞ける日は果たして来るんだろうか。。。
でも、これぐらいのレベルがわからないと、ことばを使える、っていうレベルにはならないんだろうなあ(→遠い目。)。

道のりはまだまだ長い。



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